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2013年05月 Archive

映画「タッチ・オブ・スパイス」   監督:タソス・ブルメティス

上00

イスタンブールのじいさん  移民の話、意外に深い映画です。
  イスラムの国・トルコはイスタンブールに、多くのギリシャ人が住んでいる。
  もちろん、彼らにとってギリシャはあこがれの地であるが、祖父祖母の代から、この地に住み継いでいる家々では、ここトルコを本当の故郷と思い、在留ギリシャ人でありながら、みなトルコの国を愛している。

  映画は1960年代のイスタンブール。
  主人公・ファニス少年の家は香辛料専門店で、じいさんが築いたお店。少年は、じいさんっ子。市井の哲学者ようなじいさんは、人生の様々な事を、各種のスパイスに例えて教えてくれる。そしてトルコ人の少女・サイメとは、幼い恋をする。イスタンブールでの、こんなことが、ファニスのその後の人生に、大きな影響を与えることになる。そんなラブロマンス絡みのお話です。

上2
マップ0  ことの発端は、地中海に浮かぶキプロス島であった。
  この島の中で、ギリシア系住民とトルコ系住民がもともと対立していた。 その後に両国の本国、ギリシアとトルコが、これに介入。トルコは本国に住む、「ギリシャ国籍で非イスラム教ギリシャ人」を追放するに至る。
  ファニスの一家は苦渋の選択を余儀なくされた。つまり、じいさんをイスタンブールに置いて、ファニスと両親は、強制的な退去命令で出国、ギリシャのアテネに移住することになってしまった。追放の当日、ギリシャに向かう列車の前で、ファニスは、じいさんと、愛しのサイメに悲しい別れをした。  

教授  アテネに来たこの一家は、辛いことだが、ここが安住の地にならない。トルコではギリシャ人扱い、ギリシャではトルコ人扱いを受ける。差別だ。相手が言う無意識な言葉が辛い時もある。
  さて、ファニスは、トルコ時代から大人顔負けに料理の才能があった。レストランの厨房で働きながら勉強を続ける。そして、大学に進み、地球物理学を学んだ。そして現在、ギリシャの大学で天文学の教授だ。学会では名が通った教授になったが、未だに独身。

別れ00  ある日、じいさん危篤の知らせが届く。ファニスはイスタンブールでの葬儀に出かけ、そこで人妻となったサイメに出会う。ふたりは、場所と時の隔たりを越え、微妙なバランスのなかで語り合う。そして、新たな別れ。
  ファニスは、サイメが夫と娘と共に列車に乗り込んでいくのを、駅で見送るのであった。

  「キプロス問題」については、wikiに詳細があります。
  こちらから、wikiへどうぞ。http://ja.wikipedia.org/wiki/キプロス問題 
  (外部リンクです)




入出国管理局の役人が父に言ったことは、「ご家族のうち、あなただけが在留許可が更新できません。トルコ追放です。」
続いて耳打ちされる。「あなたが、もし、イスラムに改宗すれば、在留許可は簡単に更新されます。」
そして父が選んだ選択は、じいさんを置いて、家族3人でギリシャに行くことだった。

組2 00
ファニス少年とじいさん、ギリシャ正教の教会にて。        風呂で語り合う父とその友人たち



オリジナル・タイトル:A Touch of Spice

監督:タソス・ブルメティス|ギリシャ|2003年|107分|
撮影:タキス・ゼルヴォラコス|
出演:ファニス (ジョージ・コラフェイス)|ヴァシリス・じいさん (タソス・バンディス)|ファニス(子供時代) (マルコス・オッセ)|サイメ (バサク・コクルカヤ)|サヴァス (イエロクリス・ミハイリディス)|ソルタナ (レニア・ルイジドゥ)|ムスタファ・サイメの夫で軍医 (タマール・カラダリ)|エミリョス (ステリオス・マイナス)|

ギリシャ料理が好きな人はたまらない。       料理少年、ファニス。
料理


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映画「トランシルヴァニア」  監督:トニー・ガトリフ  主演:アーシア・アルジェント、ビロル・ユーネル

上
悲しむジンガリーナは、放浪する男・チャンガロと出会う。

彼女  主人公・ジンガリーナが愛する男は、ジプシー音楽を演奏するミュージシャン。波乱万丈でセクシーな彼のプレーは、ジプシー音楽を、ますます艶っぽくうら悲しいものにする。彼女はそんなジプシー世界も愛していた。

  ところが、ある日、彼は行先も告げず姿を消す。 ジンガリーナは彼を追いフランスを出国、ジプシーが多く住む、ここルーマニアのトランシルヴァニア地方に到着した。ただ、この先、あての無い旅が始まることは確かだった。 ジンガリーナは、ジプシー音楽が奏でられる場所をたどるうちに、ついに彼を発見。しかし、彼は言う。 「こんなところまで来て、何の用だ!」  彼の心にはもう、ジンガリーナとの愛の痕跡さえない、まったくの別人となっていた。
  失意のどん底、ジンガリーナは自暴自棄。トランシルヴァニアの、とある小さな町で酒浸り、荒野をさ迷い、ジプシーの子供に助けられ、そのうちにジンガリーナはジプシーの人々に同化していく。フランスに帰国せずに、トランシルヴァニアに留まることで、心がとても慰められるような気がした。ただ、彼に言い出せなかったことがひとつあった。それは妊娠・・・。

出会い  そんな彼女は、ひとりの男に出会う。チャンガロという。彼は、ジプシーの村々を巡り、現金が欲しい家々の女たちから、金銀の貴金属を買い上げる。
  チャンガロは、荒れるジンガリーナの面倒を見ようとする。このあたりじゃ、めったにお目にかからない美人だから。ただ、その様子は、兄がいとしい妹を気づかうような、優しい感じだ。何かを問いただそうともしない。ジンガリーナから言い出したことは、「わたしに悪魔が憑いている。」

ふたり  このふたり、村々の人々から見れば怪しい異邦人だ。ジンガリーナはジプシー女の格好をしている。やはり差別を受ける。チャンガロのほうは、詐欺師だと言われて、男たちからリンチを受ける。さんざんだ。
車内  そんな中で徐々にふたりは魅かれあって行くのであった。ただし、ひとつ、問題を先送りしていた。それは、ジンガリーナの出産だ。
  ふたりが雪の中を車で移動中に、車が雪で立ち往生してしまう。不運が続く。ジンガリーナに、その時が来てしまう。苦しがる彼女を車中に置いて、チャンガロはあわてて近隣の村を探して雪原をひとり走っていく。駆けつけてくれた村人に救われるふたりであった。

出産

赤ちゃん  ジンガリーナは、村のベッドの上で、過去から吹っ切れていくようだ。一方、チャンガロは自問自答する。ひとりで生きて来たことのアイデンティティが揺らぎ始める。彼女のもとを去るべきか・・・。さあ、話はどう展開しますやら。 




                                     ジプシー音楽の楽士たち
組2
ハーディ・ガーディ。チャンガロが買い入れた楽器。       このふたりの老婆が怖い。

その外観が独特な木造教会で、ロウソクを持ち悪魔祓いの儀式を受けるジンガリーナ。
組1
監督・脚本:トニー・ガトリフ|フランス|2006年|102分|
出演:アーシア・アルジェント(ジンガリーナ)|ビロル・ユーネル(チャンガロ)|アミラ・カサール(マリー・ジンガリーナと一緒にトランシルヴァニアを旅行してくれた友人)|マルコ・カストルディ(ミラン・ジンガリーナの恋人でロマ音楽のミュージシャン)|






お祭りの行進に紛れ込むジンガリーナ。




マップ  ルーマニアの中央がトランシルヴァニア地方。ただし、広義のトランシルバニアと言う時は、青い部分のマラムレシュ地方、オレンジ色部分のクリシュナ地方、赤い部分のバナート地方が加わった地域を言うらしい。
  それぞれの地域で、独自の民族音楽が成り立っているのが、ものすごく面白く思う。民族も混在している。
  「ルーマニアの音楽」については、こちらからwikiへどうぞ。 
  http://ja.wikipedia.org/wiki/ルーマニアの音楽
  (外部リンクです)



  そもそも、ルーマニアってどこよ。
  ブルガリアの上、黒海に面している国だ。























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◆ お薦めの映画。  一夜一話より
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紹介「モンド」  トニー・ガトリフ監督の映画

  どこからやって来たのか、モンドという不思議の少年が主人公のファンタジー。
    夏が始まろうとしていた。
    だが、どこか肌寒い、この町の誰もがそう感じていた。
    何も変わらぬようだが、何かが違っていた。
    目に見えない雲が、大地に届く光をさえぎっているかのように。
    月日がモンド不在のまま過ぎていった。
  ◆ 「モンド」へは、こちらから

  同監督の映画「ラッチョ・ドローム」「ガッジョ・ディーロ」「愛より強い旅」なんてのも、そのうちに。


紹介2「愛より強く」  チャンガロ役の男優・ビロル・ユーネル主演の映画

  ファティ・アキン監督のワイルドなラブロマンス。  
  監督お得意の設定、ハンブルクそしてイスタンブールへと向かう話。 酒、ドラッグ、暴力、自虐が、これでもかというくらいに過剰だ。薦めといて何だが、この監督は好きなんだが、この作品だけはダメ・・・。
  ◆ 「愛より強く」へは、こちらから

ジンガリーナ役の女優・アーシア・アルジェントの映画は、そのうちに。


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「あにいもうと」   監督:成瀬巳喜男  出演:京マチ子、久我美子

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上
多摩川00

  東京都と神奈川県の県境を流れる多摩川の、川沿いの話。
  向こう岸は東京だが、昭和28年当時、このあたりは相当な田舎。水田と梨畑と用水路に林、そしてまばらに点在する農家。

  「あに」の伊之吉(森雅之)は、近所の石屋で石工をしている。「いもうと」の もん(京マチ子)は家を出て東京で住込みで働いていた。そして小畑という大学生(船越英二)と恋仲になり、結局妊娠し実家にぽつりと帰って来る。うわさは、近隣にすぐ広がった。
  伊之吉は小さい頃から、ことのほか もんを可愛がってきた。だから、可愛さ余って憎さ百倍。もんに対して辛く当たる。間に入る母(浦辺粂子)と次女のさん(久我美子)。父親(山本礼三郎)は多摩川を見つめて、だんまりだ。この父親は河砂利の採掘屋の親方、母親は土手で茶店を出している。さんも、今じゃ家を出て東京で看護師として働いている。
  兄の執拗な仕打ちに耐えかねて、もんはすぐに東京へ帰って行った。
小畑  その後、大学生の小畑が詫びに来た。見るからにひ弱なボンボン風情な男。父親は簡単に話を聴いて早々に席を立つ。その小畑の帰り道を待ち構えていた伊之吉は、腹いせに小畑をののしり数発殴った。
  さて、妹・さんの話。さんには、幼なじみの恋人がいた。近所の製麺所に養子に入っている鯛一という男だ。だが、ここの親は、さんの事を悪く言う。「ふしだらな姉を持つ娘は、ろくな女じゃない」 と、鯛一を責める。鯛一の結婚相手を親は勝手に決めていて、見合いの段取りも進んでいる。このプレッシャーに耐え兼ねる鯛一はおろおろするばかり。自分で何も決められない。そんな鯛一をさんは冷静にみていた。 

盆  なんやかんやあったが、あっという間に一年が経ち、盆になって、もんとさんのふたりが実家に帰って来た。
  もんは、残念ながら流産してしまった。さんの彼氏は、親が決めた相手と結婚した。兄は相変わらず独身で、石工とばくちで日を送っている。親たちは、静かに年老いていく。そして盆はすぐ終わり、もんとさんは家を後にするのであった。
  なんてことないが、いい映画だ。


もん監督:成瀬巳喜男|1953年|86分|
原作:室生犀星|脚本:水木洋子|撮影:峰重義|
出演:京マチ子 (もん・長女)|久我美子 (さん・次女)|森雅之 (伊之吉・もんの兄)|堀雄二 (鯛一・さんの彼氏・製麺屋の養子・優柔不断な男)|船越英二 (小畑・もんの彼氏・優柔不断な男)|山本礼三郎 (赤座・もん達三人の父)|浦辺粂子 (りき・もん達三人の母)|潮万太郎 (貫一)|宮嶋健一 (喜三)|河原侃二 (坊さん)|山田禅二 (豊五郎)|本間文子 (とき子婆さん)|







実家は、土間や囲炉裏がある。父母。     多摩川の土手にある茶店と母親。かき氷、アイスキャンデー。
実家
茶店で座る、もん。つげ義春の漫画のよう。  父親は今じゃ、細々と砂利採掘業の親方。
                             コンクリート護岸がなかった昔は、河の丸石を大きな竹籠に
                             詰めた「蛇籠」というもので護岸工事をした。
                             父親は、多摩川のこのあたりで工事を仕切る、羽振りのいい大親分だった。



多摩川に沿って神奈川県側を走るJR南武線、この沿線の中野島~登戸~宿河原あたりが映画の舞台のようだ。
新宿発の小田急線と交わるのが登戸。小田急線と沿う世田谷通りが多摩川を渡る橋、多摩水道橋は1953年12月開通。
もんを見て、ひやかす男たち。         もんとさん。手前は用水路。

組00

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TOPページ(総合案内)を新設しました。

  • Posted by: やまなか
  • 2013-05-07 Tue 06:21:51
  • 一話
  いつも御ひいきに、ありがとうございます。
  一夜一話に、TOPページ(総合案内)を新設しました。

  右のカテゴリ欄の、一番上に表示しました。ご利用いただければ幸いです。
  http://odakyuensen.blog105.fc2.com/blog-category-15.html

  今後は、TOPページ掲載内容を少しずつ増やしていきます。


キャプチャトップ

映画「同じ星の下、それぞれの夜」  監督:富田克也、冨永昌敬、真利子哲也

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上






  沖縄の映画、なかなか傑出した作品が、生み出せないでいる。今後はウチナンチュー監督の作品に期待したい。
  で、本題。
  東南アジアに目を向けると、各国で優れた監督が生まれている。一方、日本と東南アジアを結ぶいい映画が、日本発で生まれてこなかった。こういった映画、製作者の、東南アジアへの見識が試される。
  さて、「同じ星の下、それぞれの夜」は、どうだろう。






富田 70「チェンライの娘」  監督:富田克也 (空族)

  タイでのお話。バンコクのストリートで出会った、ご商売のふたりの女の子と一緒にチェンマイへ遊びに行き、旅は道連れ行きがかりの苦難の末、ふたりの故郷・チェンライまで行く。チェンライは、ミャンマー、ラオスと国境を接するタイ最北の地、少数民族も多く住む。
  主人公の男、妻子はいるが仕事が続かない、そんな自称俳優。怪しげな広告モデルで首の皮、一枚。時に落ち込む。 「タイ、行ってみれば!」ってな事で、事務所から小遣いもらってタイへ。
富田 2
  バンコクに着いてみると、ウハウハ天国ってなことで、そんで僕はお金持ちってなことで話は始まるが、同行のふたりの子にチェンマイで薬を飲まされ、身ぐるみはがされる。がしかし、財布から出て来たカードはTカードだけ。どっちが怒っても不思議はない状況だが、タイの女の子が怒りまくる。 
  さて、ここいらから男と女の子たちとの立場が逆転、さて顛末はどうなりますやら・・・。


ニュース「ニュースラウンジ25時」  監督:冨永昌敬

  舞台は、フィリピンはマニラと東京。アジアのニュース番組の総合司会をする男と、マニラ駐在のニュースキャスターの女の話。
  ふたりがともに東京勤務だった頃に愛し合い結婚を誓ったが、彼女がマニラに転勤してから、かれこれ3年。関係がどんどん希薄になっていく。そういう不満がたまる女。男は、うっとうしさと問題の先送り。
  女は取材中にフィリピンを襲った大型台風で海に流されかける。カメラマンに助けられ、九死に一生を得る。そのことを言わない女。知りようもない男。
ニュース2  「いやなら、来なくていいのよ!」という女。重い腰を上げて、ついにマニラへ向かう男。さて、このことがきっかけで男は目覚めるが、彼女の気持ちをこちらに向けるに、男はある奇策を講じるのであったが・・・。





333fファンフェア「FUN FAIR」  監督:真利子哲也

  マレーシアでのお話。時はお昼。夕方の便で日本に帰国予定の会社員が、この残ったフリーの時間にマッサージに行こうと、ホテルを出てそんな街に着いた。さて・・・と突っ立ていると、幼い女の子が子ヤギを連れているのが目に入った。ここから始まる、この小さな女の子と、ヤギさんと、トライシクルの男、そして日本人会社員の、子ヤギを探して、FUN FAIRを探しての、おとぎ話です。
3の2



  うーん、どれもイマイチ。
  日本の現状認識を踏まえながら、片方で彼の国にどう接するか。そう考えると、はじめの映画「チェンライの娘」がギリギリラインか。主人公男性の売春ツアー、そしてその相手の、あのふたりの女の子に映画は何を託したのやら。二番目の「ニュースラウンジ25時」は、脚本フォーマットにお行儀よく収まっている感じ。そして特にマニラでなくても・・・。最後の「FUN FAIR」、ちょっと勘弁してよ・・・。
  下に、「ミャンマー映画」を少し取り上げる。ミャンマー映画はまだ、国際感覚を持ち得てない。
  一方、「同じ星の下、それぞれの夜」の国際感覚の欠如って、実に悲しいな。
  
◆ 監督:富田克也、冨永昌敬、真利子哲也|日本|2012年|合計110分|
  (チェンライの娘) 
   出演:川瀬陽太、Ai、スシットラポン・ヌッチリ、クリサナー・オビ、富田克也、相澤虎之助、レイザーラモンRG|
  (ニュースラウンジ25時) 
   出演:ムーディ勝山、阿部真里、西方凌、森松剛憲、今橋貴|
  (FUN FAIR) 
   出演:山本剛史、スン・ジェニー、アズマン・ハッサン、ディーチャイ・パウイーナ|




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◆ ミャンマー映画祭 2013   ミャンマー映画祭実行委員会
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ミャンマー  ミャンマー映画祭実行委員会による本映画祭は、回を重ねているらしい。
  今回、はじめて観に行ってみた。
  まず初めに、彼の国の映画スタッフに対して今後を期待したい。
  国内向けに需要が拡大しているであろうTVドラマ製作だけではなく、ミャンマーとして世界に出て行こうとする気概ある人材の輩出を、一映画ファンとしては望みたい。
  また、ある程度の文学的土壌あっての映画、だと感じる。
  映画発だけではなく小説発の物語を物語って欲しい。ミャンマーのあやつり人形劇を観たことがある。あのジャンルから新しい物語が始まってもいいとも思う。
 <上映作品>
  「彼女にバレないように」 2012年
     原作:ミャシティ|脚本:ティハソウ|監督:ワイー|主演:ネイトウ、エインダラチョウジン|
  「あの世へ1.4キログラム」 2009年
     脚本:ミウウミン|監督:ネイパイ|主演:ルメイン、ナワラ|



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映画「ケス」   監督:ケン・ローチ

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上

  炭鉱で生活している、ここいらの家では、中学を卒業すると、たいていは炭坑労働者となる。
学校  主人公のキャスパー少年は、卒業を控えている。少年には歳の離れた兄がいて炭坑夫、町では鼻つまみ者。少年の家族は、その兄と母親の計三人。キャスパーは新聞配達をして家にお金を入れている。体格は小柄で貧弱、サッカーとか身体を動かすのは積極的じゃない。学校では無口で目立たない。小さいからいじめられもする。仲間も少なそう、ひとりでいたいタイプ。
  そんなキャスパーが、ハヤブサと出会い、飼うことになる。

組00  ストーリーは、孤独な少年がハヤブサを育てながら、自身もハヤブサからものを学び成長していく、さわやかドラマであるが、これだけでは映画の一面しか観れていない。
  イギリスのヨークシャー地方、小規模な炭鉱があるこの町の、停滞する経済。とりわけ、そこに住む炭坑労働者の生活環境の悪化、狭い町のなかでの格差と差別の問題、炭坑の衰退で義務教育終了者の労働市場崩壊、よってくすぶる若者たち、活力が低下しきった学校教育への批判などが織り込まれている映画でもある。

  1969年、まだまだ牧歌的な地方都市でのお話。  
草地







下オリジナル・タイトル:Kes

監督:ケン・ローチ|イギリス|1969年|112分|
原作:バリー・ハインズ|脚本:バリー・ハインズ 、ケン・ローチ|撮影:クリス・メンゲス|
出演:キャスパー(デイヴィッド・ブラッドリー)|母親(リン・ペレー)|兄ジャド(フレディ・フレッチャ)|国語教師ファーシング(コリン・ウェランド)|









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映画ピックアップ 1

  • Posted by: やまなか
  • 2013-05-11 Sat 19:00:00
  • 映画
  いつも御ひいきいただき、ありがとうございます。
  一夜一話、早いもので4年目になります。

  今まで書きためた映画評を、そして、これからも書いていく映画評を、
  新たな切り口で、今後ご紹介していきます。
  まずは、いくつかのテーマに沿って、一夜一話からピックアップしてまいります。

  第一弾のテーマは、「子供が主演の映画は、視点がピュア。」

子供主演  子供が主演の映画は、視点がピュアです。
  世界各国の作品をこうして並べてみると、お国柄やその時代によってそれぞれに様々な色合いで輝きます。なかなか面白いですね。
  30作品を並べました。 こちらからどうぞ。







◆ 通常、この記事を見るには、先日新設しましたTOPページ(総合案内)からご覧いただけます。
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キャプチャ視点



映画「パーク アンド ラブホテル」   監督:熊坂出

上
家出少女・美香の髪を、黒に染める艶子。ホテル屋上にて。
美香役の梶原ひかりが、実に いい演技をする。この作品で一番光るシーン!!


エレベーター  「ごはん、食べてく?」
  艶子59歳(りりィ)は、孫のような、悩み多き美香13歳に声をかけた。誰がみても家出中という格好。「銀髪のこの子、ちょっと、ほっとけない感じ。」 と艶子は思う。

屋上
  ここは東京にあるラブホテル街。その屋上を公園として地域に開放している。艶子はこのラブホのオーナー。
  ホテル前を通りかかった美香は、近所の子達がラブホに入って行くのに驚いた。躊躇したが美香も思い切って、入り口の受付を通り抜け、子達の後を追ってエレベーターに乗り屋上へ。そしてドアが開いて、びっくり。

  「さあ、夕方よ。人間なら、帰る時間よ。」 毎日、そう言って、屋上開放時間が終わることを告げる艶子。みんな帰った。そのあと屋上の清掃点検していた艶子は、屋上にある小屋に居残っている美香を発見。見つかって悪態をつく美香。艶子は言う。 「ごはん、食べてく?」
  食事中も悪態つきながら結局、「わたし、その赤い方のふとんがいい。」 美香は艶子の部屋でふとんを並べて寝る。部屋のあかりを消した後の暗闇で、美香は艶子におずおずと語り出した。甘えたい。

二章  続いて、第二章。
  艶子の一日は、ホテルの前を掃くことから始まる。そしてこの時間に、決まって通りすがるウォーキング主婦の月がいた。おはようの挨拶だけは交わすようになって久しいが、お互い話したこともない。
ノート  月は夫と うまく行ってない。こころにポカンと穴が開いてる感じ。その穴を埋めるかのように、毎日の万歩計の、累積歩数の推移を小さなノートにぎっしり書き連ねていた。
  その日はいつになく、うつろな気持ちで、月はウォーキングに出かけたが、途中そのノートを落としてしまい、気が動転していた。そして、ほうきを持った艶子のそばを通りかかる。目が合う。艶子は言う。「屋上に上がってみる?」

第三章  第三章。
  マリカは、艶子のラブホの常連客、しょっちゅう来る。受付の様子やカギの場所も知っていて、もう、勝手知ったる他人の家・・・といった感じ。そしていつも、高圧的なもの言い。時に艶子も言い返す。「あんたに言われたくない!」 
  そんなある日、マリカは艶子の留守をいいことに、ラブホの中の艶子の部屋に上がり込む。艶子の秘密を知る。実は艶子は、黙して誰にも語らぬ重い思いを引きずっていた。マリカは艶子に対して、高圧的なもの言いだったが、その重い思いを解きほぐす糸口を示してあげるのであった。
オーナー

  それぞれに悩む女たちが主人公。
  そして、それぞれが乗り越えていく時に、ちょっとしたきっかけを与えてくれる天使が要る。
  ベルリン映画祭で受賞した映画、さわやかな後味。お見逃しなく。





組00監督・脚本:熊坂出|2007年|111分|
撮影:袴田竜太郎|
出演:艶子:ラブホテル流水のオーナー (りりィ)|美香:家出中学生13歳 (梶原ひかり)|月:毎朝、ホテル前を通りかかるウォーキング主婦 (ちはる)|マリカ:流水の常連客 (神農幸)|越智星斗|玉野力|吉野憲輝|高木優希|津田寛治|光石研|ほか



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映画「現代インチキ物語 騙し屋 (だましや)」    監督:増村保造

上
宝焼酎で、牛なべをつつく。 「それ牛やあらへんで。」
  手前左から:犬塚弘、曽我廼家明蝶、丸井太郎
  奥・左から:園佳也子、船越英二、伊藤雄之助


  だまし屋。口達者。舌先三寸とは言え、これは、世事や俗事に疎いとやっていけぬ職業だ。
  世間を読んで、相手の心を見透かし、臨機応変、大胆に実行する。
  「泥棒とちゃうでぇ。 相手の納得ずくで金を払わせるんや。」

<劇場型犯罪>
沖縄から出て来た初心な学生と、返還前の沖縄なんて事を言う工事現場の男。(伊藤雄之助)
まんまと通行人から金2000円を巻き上げる。大阪の路上にて。新発売のハイライト70円。

路上  
  時代は1960年代前半、高度成長期と言われた頃。
  池田首相、所得倍増計画を発表。東海道新幹線開通。東京オリンピック開催。名神高速道路の栗東 - 尼崎が開通。大阪環状線全通。カラーテレビ放送開始。大鵬と柏戸が同時に横綱に。馬場と猪木がデビュー。「鉄腕アトム」放送開始。ダッコちゃん大ヒット。坂本九「上を向いて歩こう」。日産セドリック。パブリカ、コロナ。キャロル360。ハイライト発売。大正製薬「リポビタンD」発売。エースコック「ワンタンメン」。
  一方、激しく時代は動く。
  改定安保条約批准阻止の全学連7000人が国会突入。樺美智子死亡。浅沼稲次郎が右翼少年に暗殺される。岸信介首相が暴漢の襲撃を受け重傷。四日市ぜんそくが発生。ベルリンの壁。ケネディ大統領暗殺される。フランスが初の核実験。中華人民共和国が初の核実験。ソ連が史上最大の水爆実験。大韓民国で、朴正煕ら軍事革命委員会によるクーデター。1965年には、米国が北ベトナムを北爆。翌1966年、中華人民共和国、文化大革命。
  なんと激動の時代だろう! だから、こやつらの悪事、実にささいな。大きな波頭の縮緬雑魚のよう。
  ベテランの俳優たちの、実になめらかなセリフまわしが、映画の流れを作っている。

古道具屋監督:増村保造|1964年|89分|
脚本:藤本義一、沢村勉|撮影:小林節雄|
出演:カマキリ (曽我廼家明蝶)|赤とんぼ (伊藤雄之助)|河豚 (船越英二)|ちょこ松 (丸井太郎)|胡瓜 (犬塚弘)|ムツコ (園佳也子)|襟子 (弓恵子)|木村 (中条静夫)|崎 (小山内淳)|



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◆ 「猫と鰹節  ~ ある詐話師の物語」  監督:堀川弘通 ~ 一夜一話より
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  似た映画に、「猫と鰹節  ~ ある詐話師の物語」 1961年がある。
  こちらの方は、額が大きい仕事だ。一けた二けた違う。
  舞台は同じく大阪で、やはり貸衣装屋が大切な役目を果たす。

紹介  大阪を舞台に、こてこてに泥臭いお笑いコメディ。
  喜劇のプロたちの腕前を堪能しましょう。
  詐話師(さわし)とは、誠しやかな作り話で誘い、まとまった金銭を被害者の目の前でサラリと強奪する詐欺(さぎ)専門家。話に乗せられた被害者は、その直後に我に気付く、がもう遅い。カモに数人の詐話師が絡む場合は、「劇団型犯罪」というらしい。というわけで映画はご丁寧にも、カモに一人の詐話師の場合の犯罪例と、劇団型犯罪例を楽しく見せてくれる。
  新世界(通天閣)辺りじゃ顔の白神善六(森繁)が、岡山から来たばかりの行商人(西村晃)から300,000円を釣り上げようと・・・。
  ◆ 「猫と鰹節  ~ ある詐話師の物語」は、こちらから

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映画「情熱のピアニズム」  ジャズピアニスト:ミシェル・ペトルチアーニ

上

  フランス出身のジャズピアニストの生涯を描くドキュメンタリー映画。
  ミシェル・ペトルチアーニ(1962年-1999年)は、骨形成不全症という疾患を先天的に持って生まれた。だから身長が伸びず、骨の強度がぜい弱でちょっとしたことで骨折しやすい。演奏中に指の骨を折る事もあった。また1982年に渡米するまでは、歩行が困難だったようで、人にそっとだっこされて移動した。
少年期  音楽的才能は幼少のころから芽生えていた。フランスの片田舎から世界のジャズを聴いて憧れていた少年。父親、兄とジャズ演奏することで腕を磨き始める。
  認められて渡米し、本場のジャズに接し、すぐさま吸収してさまざまなミュージシャンとプレイした。器用であったが自身のスタイルを築くのはそれからであった。




組00  一方、映画は彼の女性遍歴を追う。四人の彼女が登場し発言する。
  最初の彼女、この頃はアメリカに来てまもなくの頃で西海岸の田舎の別荘のようなところに住んでいた。音楽的交際範囲も狭かった。演奏旅行の話が来て家を出たきり、二度と帰らなかったペトルチアーニである。米国の先進医療で歩けるようになった。そして、初心な青年が大人の愛を知った。
  二番目の彼女の時期でニューヨークに出て来た。多くのセッションをこなす。三番目の彼女のころにはスターになって金銭的にも順調な時期。自分の音楽スタイルを築き上げていた。息子を授かる。遺伝的疾患であるから子供への影響の確率は高いと言われていた。しかしペトルチアーニは息子を愛した。そして最後の彼女とは結婚式を挙げる。だが、三番目の彼女のもとに出戻ってしまった。

ミシェル・ペトルチアーニ  人物的には、たくさんの人々と接していることがうれしい、またその楽しさをその場で分かち合うことを好んだようだ。彼の家ににはいつも人々、特に女性がいた。ジョーク連発。一方、孤独を抱え込んでいたのだろう。疾患を抱え早死にすることを恐れず、だが生き急ぐ日々だった。だから音楽対して実に積極的な姿勢で臨んだ。コンサートツアーも年に200回こなす、そんなハードワークな毎日でもあったようだ。

スタジオ
  一般的に、ミシェル・ペトルチアーニを知る人は少ないと思う。
  自信家でビッグマウス。好奇心の塊。きまぐれで楽天家。孤独を嫌い、女にとっては裏切り者。
  だからか、これがキャッチフレーズだ。身長1メートル、恋愛もセックスも旺盛。息子も同様な疾患を持つ。こんな見世物的な好奇心も誘う映画。
  ジャズを聴いて楽しむような演奏シーンは少ないから、彼のプレイを楽しみたい向きには残念。
  むしろ、ジャズに関心が無い方が観る映画に仕上がっている。

下オリジナル・タイトル:Michel Petrucciani - Leben gegen die Zeit

監督:マイケル・ラドフォード|フランス、ドイツ、イタリア|2011年|103分|
撮影:ソフィー・マンティニュー|
出演:ミシェル・ペトルチアーニほか多数の人々とミュージシャン

ミシェル・ペトルチアーニをより知りたい方は、こちらからwikiへ、どうぞ
http://ja.wikipedia.org/wiki/ミシェル・ペトルチアーニ
(外部リンクです。)



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◆ ミシェル・ペトルチアーニのJAZZ、少し。
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ミシェル・ペトルチアーニを初めて聴いたその昔、ピアノの音の太さが印象に残った。
左手の動きは、むしろオスカーピーターソンを感じましたね。
次の2枚を持ってます。
cd 1
今聴くとしたら、これかな。「Both Worlds」(1997年)
楽しいアルバムです。ドラムのSteve Gaddがいい。基本、ロックの人ですがジャズがいい。淡々と地味に同じフレーズをたたいていますが、そこにグルーヴ感を感じます。ベースのAnthony Jacksonは6弦ベース。そしてラッパがいいです。全員が楽しんでプレイしている様子が目に浮かぶ。南仏的な風も感じます。
ミシェル・ペトルチアーニ独自のピアノスタイルがいい。



cd 2
ピアノソロのアルバムです。Oracle's Destiny (1982年)
彼が20歳くらいの時のCD。
これを聴いたときは、それこそビル・エヴァンスや、時々グリッとやる黒っぽいプレーズはキース・ジャレットやらを感じて、癒しっぽく聴いていました。
このCD、ピアノの音がリバーブしていて、石造りの大きな教会で弾いているように聴こえましたが、そののちオーディオを替えたら、そうじゃなかった。ひょっとしたらCD再生が難しい部類のCDアルバムかも。



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映画「世にも面白い男の一生 桂春団治」   監督:木村恵吾  出演:淡島千景、八千草薫、高峰三枝子

上

  大阪の落語家、桂春団治(1878年~1934年)の人生模様を描く映画。
  その生きざまは、天才噺家と言われ一世をふうびする一方、私生活では女道楽の限りを尽くした破滅型天才芸人だった。

  春団治を演じる森繁久彌と、春団治に寄り添う三人の女たち、おたま(淡島千景)、とき(八千草薫)、おりゅう(高峰三枝子)の三女優を楽しむ。
春団治  おたまは法善寺横丁にある呑み屋で働く女。ときは京都の宿屋で働く女。おりゅうは、春団治をひいきにした大店の後家さん。ときはお腹に子を宿し、おたまと同居している春団治の家に現れる。おりゅうは、夫が残した財産を春団治に惜しげもなく使い尽くす。そう、おりゅうも破滅型の女であった。 
  特に淡島千景の演技がいい。森繁との演技の相性がいいとも言える。おたまは、春団治を誰よりも愛しながらも、ときやおりゅうを思い、自ら身を引く。しかし春団治は、あれもこれもである。おたまは、春団治が出す、その手を突っぱねる、だのに次の瞬間には春団治の胸に顔をうずめる・・・といった、しなやかな演技の「あや」と、そこに香るからっとした色気が実にいい。大ぶりでなく細やかで精緻な演技と湿っぽくない色気だ。 その点、高峰三枝子、八千草薫は硬い。
  ストーリー自体は、どういうことはない単純な構造。しかし、芸達者な出演者たちに囲まれて森繁は自由に演技している。各所にあるコメディなシーンも生きている。ラスト近く、春団治がこの世を去ろうとする場面は大衆演劇的な可笑しさを味わえる。お抱えの人力車の車夫・坂井力蔵(田村楽太)がいい味です。

  落語家の話でありながら、寄席のシーンがほぼ無い。また天才とは言え、苦心はあったろうに、落語家だから・・・のシーンがない。つまり主人公が落語家であることが話の中心にないのがどうも大変物足りない。
  機会があれば、マキノ雅弘監督の「色ごと師春団治」1965年、藤山寛美の春団治を観たい。
書籍  富士正晴著「桂春団治」がある。幾多の伝説に埋もれた「真実の春団治」を発掘し書き起こしている。また巻末の桂米朝の文が貴重だ。春団治は異端・邪道だといわれた意味、意外なその人間性、そして上手さ。米朝師匠が古い先輩落語家から聞いたという話。<引用>春団治師匠が楽屋へ「おはよう」と言うてはいってきやはると、もうその「おはよう」がおかしいン。「お茶子はん、茶ア一杯おくれ」というその声でもう笑いとうなって困った・・・。<引用終わり>こういったディティールがこの映画に無い。


八千草監督:木村恵吾|1956年|108分|
原作:長谷川幸延|脚色:木村恵吾、渋谷天外|撮影:三村明|
出演:森繁久彌(桂春団治)|田村楽太(坂井力蔵)|淡島千景(おたま)|高峰三枝子(おりゅう)|八千草薫(とき)|浮世亭歌楽(桂円治郎)|田中春男(立花屋花橘)|西川ヒノデ(浪花屋蝶治)|杉山昌三九(双竜軒梅月)|青山正雄(双竜軒梅丸)|桂春坊(林家染丸)|毬るい子(おてる)|本郷秀雄(桂小春団治)|守住清(桂福団治)|清水元(戎)|松鶴家光晴(加藤)|浮世亭夢若(山口)|加津一(林田)|石田茂樹(東条)|日夏有里(お美代)|森健二(源三)|旗一郎(亀八)|石田守衛(為之助)|楠栄二(伝吉)|丹羽円四郎(仙吉)|大路三千緒(おせん)|藤本幸次郎(伊左吉)|千石規子(おりん)|都家文雄(庄八)|有明月子(おその)|山路義人(野伏)|寺島雄作(伊兵衛)|芝田総二(池田屋)|森川金太郎(斎木)|横山エンタツ(小林)|水代玉(藻南)|浪花千栄子(おあき)|三好栄子(おとり)|有田たね(おさく)|吉川雅恵(おさん)|宇津保千春(金弥)|関根永三郎(善吉)|夏亜矢子(お豊)|翼ひかる(芸者)|汐風享子(二鶴のおかみ)|



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映画「大阪の女」  監督:衣笠貞之助  主演:京マチ子

上

  大阪市内の話。
  西成区山王1丁目から3丁目あたり、漫才師をはじめ多くの芸人が、戦前から戦後にかけて、長屋の街に寄り集まって住んでいた。 自らここを天王寺(てんのじ)村と呼んだ。 戦後も空襲にあわなかった長屋に、漫才師、曲芸師、浪曲師ら400人ほどが、1955年ごろにはいたらしい。このうちの一軒の長屋が映画の舞台。

  主人公のお千(京マチ子)は、父親で芸人の鈴乃家半丸(二代目中村鴈治郎)とふたりでこの界隈に住んでいる。鈴乃家半丸は、関西では名が知れた漫才師だったが、今は相方がいない。本人曰く引退ではない、出来のいい相方がおらへんだけや。

お千(手前)と、宗二の妹と姉。長屋の縁側で。
長屋  お千はこの長屋で生まれ育った。夫を亡くし今は父親のめんどうをみながら、手内職をして暮らしている。なにしろ、ここは古い長屋。隣の部屋とは薄い壁一枚。二階は窓越しに、一階は縁側越しに、隣の様子は手に取るように分かる。そして、住んでいる者はみな、家族のようなもの。ずかずか他人の部屋に上がり込む。
  同じくこの長屋に育った宗二(高松英郎)は、お千と幼なじみ。鈴乃家半丸の弟子になり芸人だったが、芸人をやめ堅気になって、ひとり東京で働いていた。その宗二が、ここ大阪で商売を始めるために三年ぶりに帰って来た。あいかわらず口下手な男。お千と宗二、互いに初恋の人。話はここらへんから始まって、こんがらがっていく。

お千  父親の鈴乃家半丸は娘のためを思い、三上米太郎(船越英二)という芸人を探してきた。さっそく見合い。芸の筋はええし、掘り出しもんや。お千は見合いとと知らされず、米太郎と会った次第。
  お千は宗二がはじめる店を見に行った。が、そこには妻と名乗る女がいる。実は、お妙(丹阿弥谷津子)という食わせもんだったが、お千は信じてしまう。悲しい。

米太郎とお千の夫婦。
お千米太郎  そんなことで、父親に言われるままに、お千は三上米太郎とめおとになる。  結婚式とは言っても、この長屋で宴の大宴会。長屋の連中をはじめ関係者が押し寄せて、貧しいながらも食って飲んで歌っての大騒ぎ。三味とギターと、そして最後には鍋や茶碗たたいて、「踊る阿呆に見る阿呆、おなじアホなら踊らにゃソンソン」から「エライヤッチャ、エライヤッチャ、ヨイヨイヨイヨイ」となって宴はクライマックスへ!

  夫婦は仲睦まじく日が過ぎていく。しかし、映画はふたりをほって置かない。  お千の目の前で米太郎が交通事故にあう。病院に担ぎ込まれたが、小康状態ののちこの世を去る。長屋の連中が葬儀の用意をしてくれる。そこへ、米太郎の妻、と名乗る女が子をおぶって現れた。家に上げることに反対する長屋の連中を抑えて、お千はこの女を二階にあげて米太郎に会わす。さて、アホで陽気な芸人たちのこと、通夜ぶるまいは、いつしか、茶碗たたいて、「踊る阿呆に見る阿呆、おなじアホなら踊らにゃソンソン」から「エライヤッチャ、エライヤッチャ、ヨイヨイヨイヨイ」となって宴はクライマックスへ!

  さて、30万円という大金が話を切り裂く。米太郎の死亡事故での保険金が、お千におりたのだ。長屋はもとより、ここ天王寺(てんのじ)村で大きな噂になる。お千に金の相談に来る者が現れる。がしかし、お千は、弔問に来た妻と名乗る女に全額くれてやる。おおいに驚く長屋。いつのまにやら新聞記者も取材に来る始末。美談となる。
組00  一方、米太郎を知る芸人たちは、30万円を元手に演芸場を借り切って、故人の追善興行を開こうとしたが、芸人たちのまとめ役の林家文福(中村是好)は、演芸場と話して、ギャラ代相殺で借りれることになった。
  お千は、この公演の宣伝を、サンドイッチマンよろしく背中に背負って、じゃんじゃん横丁の通りに出て、お得意のクラリネットをたからかに吹くのであった。

  

監督:衣笠貞之助|1958年|104分|
原作:八住利雄|脚色:衣笠貞之助 、相良準|撮影:渡辺公夫|
出演:お千 (京マチ子)|鈴乃家半丸 (二代目中村鴈治郎)|三上米太郎 (船越英二)|宗二 (高松英郎)|お妙 (丹阿弥谷津子)|林家文福 (中村是好)|笑亭笑福 (山茶花究)|
◆春廼家助八 (平和ラッパ)|三造 (芦乃家雁玉)|伊賀佑成 (林田十郎)|谷のぼる (浪花家市松)|お登世 (浪花家芳子)|旭秋月 (松鶴家光晴)|おつる (浮世亭夢若)|畑麦太郎 (暁伸)|若子 (ミス・ハワイ)|
お辰 (小夜福子)|染子 (角梨枝子)|末子 (小野道子)|お民 (賀原夏子)|青空ホームラン (小原利之)|お糸 (倉田マユミ)|刑事 (春本富士夫)|銭湯の巡査 (花布辰男)|病院の医師 (丸山修)|看護婦 (目黒幸子)|患者 (早川雄三)|附添人 (花村泰子)|「五六八」の女中 (村田扶実子)|

◆漫才コンビが映画に出ると、大概、劇中で漫才をやるが、この映画では役者に徹しているので、誰と誰がコンビなのか、知らない人は解らない。ので、以下、出演の漫才師たちのご紹介です。

ラッパ師匠                    芦乃屋雁玉 林田十郎00
右が平和ラッパ。                                 芦乃家雁玉(右)、林田十郎(左)                        
映画撮影の頃は、コンビを組まずひとりでやっていたらしい。       雁之助・小雁は弟子。
左は映画に出演していないが、                         戦後のナニワ芸人たちの先輩格。
漫才の相方・四代目日佐丸(夏川左楽)、のちコンビ解消



市松芳子                松鶴家光晴・浮世亭夢若00
浪花家芳子(右奥)、市松(左手前)                      松鶴家光晴(右)、浮世亭夢若(左)
市松がたたくは、ナベ・大根おろしなど台所用品。              昔の形の漫才。(上岡龍太郎曰く)




暁伸、ミスハワイ                 かしまし
ミスハワイ・暁伸。                                かしまし娘。 
映画の各シーンで、流しの役の、暁伸のギターが映える。        正司照江、歌江、花江(次女、長女、三女)



本00「米朝・上岡が語る昭和上方漫才」  
桂 米朝 、上岡 龍太郎 (著)   
出版社:朝日新聞社
楽しい本。










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「やはり、大人の映画ってある。」   TOPページ(総合案内)を更新しました。

  • Posted by: やまなか
  • 2013-05-21 Tue 23:50:36
  • 一話
  一夜一話のTOPページ(総合案内)を更新しました。

  (更新記事のご案内)
  テーマを選んで、一夜一話から、映画をピックアップしています。
  

組大人  第二弾のテーマは、「やはり、大人の映画ってある。」 

  やっぱり、大人の映画ってある。
  もちろん、R-18指定みたいなことじゃない。
  お子ちゃまじゃ、映画が言ってるその奥が理解できない。仕方ない。 偉そうに言うわけじゃない。
  こちらからどうぞ。



  一夜一話内の人気ページランキングを更新しました。
  TOPページの下を覧ください。 (TOPページへ
  

映画「卵」  監督:セミフ・カプランオール

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  主人公の男・ユスフはトルコで名の知れた詩人だが、近年はスランプで作品発表がない。
  ユスフはイスタンブールで古本屋を開業していて、店の売り上げで生活費を工面している。
  映画冒頭で店内シーンがあるが、商売っ気はなく店の奥で沈んでいる。何やら深く気を病んでいる様子。あとで分かるが彼は離婚して現在独身で、病を患っている様子。
実家  そんな彼に故郷から母の訃報が入る。何年も母に会っていない。トルコ東部のティレという都市。実に久しぶりに故郷に帰り葬儀を済ませた。その晩、実家に泊まる。5年間もの間、住込みで母の身の回りをみて来た、親戚の女性アイラがユスフにチャイを出し出迎える。翌朝の朝食時、アイラは卵が必要だったが、その日に限って庭の鶏の卵がなかった。これがタイトル名どおり伏線になる。

湖  ユスフはアイラから母の言い残したことを聞く。羊をいけにえにするイスラムの儀式。生前、母は息子とこの儀式を行う事を強く望んでいたらしい。結局、ユスフは母とすべきであった旅を、アイラを伴い出発する。羊飼いから羊を買い、いけにえ専用のの場所で儀式を行った。あわせて、母以上に長い間、会っていない親戚の家も訪れた。そこではアイラを新妻と勘違いされる。ユスフが愛する湖にも行った。
  
卵
  すべての事を終えたユスフは、その日、車をイスタンブールへ走らせたが、途中で引き返す。ふたりに愛が芽生えていた。
  実家に戻ったユスフが食卓にいると、アイラが卵を差し出した。今朝は庭の鶏がふたりのために卵を産んでいた。

食卓
  ユスフとアイラの話を軸に、ユスフの元妻とのエピソード、アイラと彼氏とのエピソードが織りなされる。さらには、精神状態がすぐれないユスフがみる悪夢のイメージシーンや、トルコ東部の大気や大地の映像詩的シーンが、この映画をふくよかなものにしている。



ティレオリジナル・タイトル:Yumurta

監督:セミフ・カプランオール|トルコ、ギリシャ|2007年|97分|
脚本:セミフ・カプランオール、オルチュン・コクサル|撮影:オズグル・エケン|
出演:ネジャット・イシュレル(Yusuf)|サーデット・イシル・アクソイ(Ayla)|ウフク・バイラクタル|トゥリン・オセン|


アイラの表情が野性的で、いい!
アイラ


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映画「黒猫・白猫」  監督:エミール・クストリッツァ

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  ジプシーの映画ですが難しくなく、万人向けです。
  気楽に観れますが、そのクオリティはとても高い娯楽喜劇映画です。

ヤクザのダダンは、白く長い車体のリムジンをご愛用。
写真奥は大河・ドナウ河だ。

河
  2組の男女のラブストーリーを軸に、ユーゴスラビアはドナウ河沿岸に住む、荒くれのジプシー・ギャングたちの悲喜こもごもを、常に前向きに明るく描きます。元気がもらえます。ダンサブルなジプシー音楽が常に流れている映画です。実に大勢の人々、たくさんの動物が登場する、賑やかでとてもクレージーな映画です。ハッピーエンドな最後まで130分間、一気にみせます。



祖父と孫  工場主の祖父のザーリェと、ばくち打ちで身を滅ぼしそうなその息子マトゥコと、孫のザーレ19歳の親子三世代の男たちはドナウ河の岸辺に住んでいる。この3人が話の中心になります。
  入院中の祖父ザーリェは、工場を地場のヤクザのボス・ダダンに売って、多額の現金を手にしていた。老い先短いと感じるザーリェは、この金を孫のザーレに譲ろうとしている。ばか息子マトゥコに期待はまったくない。孫のザーレ19歳は、このあと、美しい女性イダに出会う。
  マトゥコとザーレふたりの稼業は、家の前を流れるドナウ河を航行中のロシア貨物船に近寄って行き、船員から洗濯機など家電を売り、ガソリンを買う商売だ。ザーレは双眼鏡でいつもドナウを行きかう船舶を見てロシア船が現れると緊急出動する。ま、いつもだましだまされる、やばい商売。

上写真、ゴッドファーザー。
下写真、ダダン。その昔ゴッドファーザーがイタリアにいた頃、
ダダンはその手下だった。

ゴッドファザー00
父  さて、ばくち打ちのマトゥコ(右写真)は、ヤクザのボス・ダダンに大きな負債を抱えている。何かでもうけて返済しなきゃと一発逆転を狙っている。これがストーリー展開のトリガーだ。石油を積んだ貨物列車を列車ごと強奪できるという大きな話をゴッドファーザー(左写真)に持ちかけて返済しようという計画。ゴッドファーザーとは、この地域のジプシー世界を牛耳る大ボスで、マトゥコの父ザーリェとは昔から深い仲である。
  ま、しかし、この手の話はうまくいかないモノで、結局、話はゴッドファーザーから地場のヤクザボスのダダンに降りてきて、ダダンのいいようにされてしまった。ほんと、悪い奴ほどよく笑う。



式0  マトゥコとダダンの返済交渉の密談の中で出て来た話が、ダダンの兄妹の末妹・アフロディタとザーレの結婚話だ。これで借金棒引き。しかしアフロディタは気が強いわがまま娘、さらには身長が1メートルほどで成長に障がいある女性で地元じゃ有名、テントウムシというあだ名。ダダンにすれば、愛する妹がいまだに結婚できないのが頭痛の種。さすがのマトゥコもおじけづいたが、拒絶するザーレを説き伏せて結婚話を進めるしかない。


ダダンと式場ダンス0  その頃、ザーレにイダという恋人がいた。相手のアフロディタもその気はまったくない。がしかし、式は強制的に行われる。ジプシーの村じゅうの人々総出の結婚式が、ドナウ河河畔の野外で行われる。ジプシー音楽の楽隊たちのダンサブルなサウンドに会場はダンスパーティーと化している。会場に迷い込んだアヒルやヤギも踊っている。このシーンが映画の中で一番にぎやかなシーンで楽しめる。しかし、ザーレにイダ(右写真)そしてアフロディタの3人は悲しみに沈んでいる。

  この成り行きを挽回するため、ふたつのことが行われた。
  ひとつは愛する孫を救うべく、祖父のザーリェは悪魔を呼び、自ら死への旅に出る。葬式の日に結婚式は行えないのだ。だが、マトゥコとダダンは彼のしかばねを屋根裏に隠し、結婚式を決行した。
  もうひとつは、式の席から逃げ出したいアフロディタを、ザーレは彼女に秘密の通路を教え逃亡を助けた。イダの指示で、式に参加しているジプシーの子たちもこの逃亡を助けた。さあ、ことは発覚して、マトゥコとダダンやその子分たちは、式場をあとにアフロディタを追跡し始める。彼女は林の中に入り込んだ。
林の中の電撃  そこへ、ゴッドファーザーの一粒種で、身長2メートルほどのグルガと、その父ゴッドファーザーのふたりが偶然この林を通りがかる。アフロディタとの電撃的な出会い。常々、グルガは一目惚れの相手と結婚したかった。ふたりの愛は一気に芽生える。そこへマトゥコとダダンが追いついて、この様子を見ている。
  諸事情を理解したゴッドファーザーは、グルガとアフロディタ、そしてザーレとイダの二組の結婚式を、今すぐ行おうと、マトゥコとダダンに指示をする。人々は、式場にもどり二組の結婚式をはじめる。


kyosiki.jpg  もちろん、ザーリェは白猫のおかげで息を吹き返し、旧友ゴッドファーザーと祝いの酒を酌み交わすのであった。
  そしてフィナーレ、ザーレとイダはドナウを航行する客船に乗り込み、この地を後にする。祖父ザーリェからの現金を胸に。
  

  なんとも、エネルギッシュな映画だ。
  イダ役の女優ブランカ・カティチ、マトゥコ役のバイラム・セヴェルジャン、ダダン役のスルジャン・トロヴィッチの3人以外はジプシーの人々だそうだ。


下オリジナル・タイトル:Black cat, white cat

監督:エミール・クストリッツァ|フランス、ドイツ、ユーゴスラビア|1998年|130分|
脚本:ゴルダン・ミヒッチ|撮影:ティエリー・アルボガスト|
出演:マトゥコ(バイラム・セヴェルジャン)|ダダン(スルジャン・トロヴイッチ)|イダ(ブランカ・カティク)|ザーレ(フロリアン・アジニ)|Sujka(リュビシャ・アジョヴィッチ)|ゴッドファーザーGrga Pitic(サブリ・スレジマニ)|“Big Grga”Grga Veliki(ジャセール・デスタニ)|“Small Grga”Grga Mali(アドナン・ベキール)|祖父のザーリェ・Zarije Destanov(ザビト・メメドッフスキ(ザビット・メフメトフスキー)|“Ladybird”Afrodita(サリア・イブライモヴァ)|Customs Officer(ストジャン・ソティロフ)|Black Obelisk(ゼダ・ハルテカコヴァ)|プレドラグ・ペピ・ラコビッチ|プレグラグ・ミキ・マノジョロビッチ|




この活劇を後ろであやつるのは、この白猫黒猫と、ゴッドファーザーだ。
組0
ダダンとゴッドファーザー。悪い奴は風呂が好き。
組02
「これが美しい友情の始まりだ。」とゴッドファーザーに言われる、マトゥコとダダン。


本「ジプシー 民族の歴史と文化」
アンガス・フレーザー (著) 平凡社

  <売り文句>流浪・漂泊の民というステレオタイプを排し、20世紀までの歴史を精緻に論じた決定版。

  「はじめに」から抜粋引用
  彼らは何世紀にもわたって明確なアイデンティティを守りとおし、適応と生存の驚くべき能力を発揮してきた。実際、彼らがなめてきた辛酸を考えれば、生き延びてきたという事実それだけでもたいへんな偉業である、と結論しないわけにはゆかない。これから展開される物語の大半は、その独自性を破壊しようと他者が彼らに何をやって来たかの歴史である。しかし、ジプシーが「ヨーロッパの民族」であることは、普遍的に認められた真理とはいいがたい。(引用終)



ドナウ河の流域と黒海。
地図


【 一夜一話の 歩き方 】

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映画「一瞬の夢」  監督:ジャ・ジャンクー

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  頼りない男の話。
  映画はこの男の宙ぶらりんさを通して、中国の地方都市に住む人々の、変化の過渡期にある、不安定なこころのざわつきを描く。

  頼りない男のシャオウーは、スリを稼業とする。年端もいかない若い手下3人を使ってこの街でスリをし日銭を稼いでいる。
実家  シャオウーは三人兄弟の末っ子。兄たちは結婚しちゃんとした仕事をしてる。両親は今も畑を耕している。健全な家族に、この異端児シャオウーだ。すぐむかつくし、ちょっとしたことですぐ気分を損ねる。ガキだ。
ヨンと  若い頃はヨンと悪仲間でスリをしていたが、彼は今や街のちょっとした青年実業家、とはいっても輸入たばこを闇から仕入れて稼いでいる。かたやシャオウーはあいかわらずだ。
  ヨンが結婚する。シャオウーは最近になってこのことを知った。そんなに疎遠になったふたり。シャオウーは金を工面して結婚祝い金をこしらえてヨンのところへ持って行くが、彼は受け取ることを拒む。スリのシャオウーから金はもらえない、街の名士のメンツに傷がつくと言いたい様子。



カラオケボックス  こんなことがあって、いや、いつもだが、シャオウーはふさぎ込んで無口、そして仏頂面で不満顔、実は奥手で引っ込み思案。ヨンを見て自分は商売に向いてないと思う一方、何か商売でもして稼ぎたいと思ってる。

メイメイ  ワーッとひとりで騒ぎたくてカラオケに行って、メイメイという女性と知り合う。店の外に連れ出して街をぶらぶら歩く。彼女は遠い実家に電話する。母親に嘘の近況を伝えているのをそばで聞くシャオウー。何か自分に近いものを感じるのであった。
  互いにポケベルを手にいれて連絡し合うことになる。



部屋  後日、風邪をひいて店を休んだメイメイの部屋を訪れて、ふたりベッドの上でお話。だけ。だが互いに愛が芽生えたことを確認できた。
  そしてある日、シャオウーが再度、部屋を訪れると、メイメイは引っ越ししていて部屋はもぬけのからだった。聞くところによれば、お金持ちのいい人と発って行ったらしい。
  部屋の真ん中で、ぼんやりと立ちつくすシャオウーだった。



逮捕  また、もとの生活に戻る。
  スリをしてヘマをやり捕まる。その時にポケベルが鳴ってしまった。交番に連行され手錠をはめられた。窓から街の人々が覗いている。(右写真)
  警察署へ歩いて連行される途中、警官は途中である店に立ち寄る。その際、まるで犬の散歩中にくさりを留め置くように、シャオウーの手錠を電柱のワイヤーにつないで行った。
路上0  街行く人々は、シャオウーの周りを取り囲み始める。冷たい視線。逃げ場のないシャオウー。

  モラトリアムというんじゃない。これだ、というグッと来るモノが見つからない、見つけられない。アイデンティティの喪失なのかもしれない。
  地方都市といえど、時代の波をかぶる。人々のこころの持ちようが変わる。取り残される焦燥感、昨日と今日、そんな見えない亀裂に落ち込んでしまった主人公なのかもしれない。亀裂に落ち込んでしまうほどに、主人公は繊細で鋭敏な感性を持っているのだろう。
  野外撮影シーンの背景には、たくさんの一般市民の好奇の目、けげんそうな目が映っている。これがなぜか怖い。



人々オリジナル・タイトル:小武 (XIAO WO) (シャオウー)

監督・脚本:ジャ・ジャンクー|中国、香港|1997年|108分|
撮影:ユー・リクウァイ|
出演:ハオ・ホンジャン|ズオ・バイタオ|ワン・ホンウェイ|マー・ジンレイ|


街

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映画「水辺の物語」   監督:ウー・ミンジン   シネ・マレーシア2013★マレーシア映画の現在  (オーディトリウム渋谷)

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フェイとリリ。毎日会っている。
赤い漁船0

  マレーシアの田舎、ある川の河口付近の静かな漁村が舞台。
  フェイは父親と、赤い漁船(右写真)を持ち、川で細々とした漁の生活をしている。


祈るリリ




  フェイの彼女リリは、近くの水産加工場に雇われ、魚の開きを作っている。リリはフェイが大好き。ふたりは結婚を考え始めていた。ただ、リリはふたりの年収を考えると、今後のことが少し不安。前もってある程度、ふたりで貯金をしておきたい。

  ある日フェイは、川辺の浅瀬で足をとられて動きがとれなくなった女性が、助けを求めている声を聞いた。駆け寄って助け出すと、その女性は母親で、父親と娘の家族三人連れであった。
河0  後日、助けてもらったお礼とともに、この父親から、自分が経営している工場に見学に来ないかという誘いをフェイは受ける。この一家は、フェイの村から少し離れた、大きな河の河口沿いに住んでいて、貝を採り出荷している水産加工工場の主だった。裕福そうだ。
  話の勢いでフェイはこの工場で働くことになった。この家のひとり娘スーリンと、河に入り貝採りをする。この河は大きい。その浅瀬に入って胸まで浸かり、かごで砂の中の貝をすくい上げる。ふたりだけ。
  ああ、悪魔のささやき。スーリンが言う。「ここで働いて私と結婚するなら、工場をあなたに譲ると、父さんが言っているわ。」 フェイの反応は、ん?それって何?

河辺の加工所  さて、その日から彼の心に、悪魔の化学反応が・・・。結果、積極的なスーリンの攻勢に背を向けるフェイだが、リリと会うことも何となく疎遠になるフェイであった。そして、・・・。
  そしてリリは、なぜ急に自分を避けるようになったのかワカラナイ。おおいに悩み涙するリリ。 ふたりは、これからどうなるのだろう。

ふたりは・・・


アイリン





  そして、映画はもうひとつのラブストーリーを語る。
  フェイの父親は長く病に侵されていて体調が優れない。時々、家に帰らず、ジャングルの川岸に漁船を係留して、船の中で眠るようにひとり静かにしている事がある。この世から消え入りそう。
  息子のフェイはしっかりしていて、父親は思い残すことはない。アイリンの事を除いては。 アイリンとは、その昔、愛を誓い合った。しかしふたりは結ばれず、互いに別の相手と家庭を持った。
  いま思い残すことはひとつ。老い先短い父親は、思い切ってアイリンに駆け落ち話を持ちかける。愛の無い家庭ではあるが、彼女はこの申し出を静かに断った。それでも父親は続けて言った。明朝、あの古い桟橋で待っていると。
桟橋で待つ  夜明け前、アイリンは息子に桟橋まで車で送ってもらう。息子はわけを聞くが、答えない。しかし、桟橋に着くと誰もいない。アイリンは沖合を見つめていた。
  その頃、フェイの父親は人知れず、ジャングルにうつ伏せになって倒れていた。
  そして話をフェイとリリに戻す。
  打ちひしがれたリリは、このあと、どう行動するのだろうか。
  彼女はひとりジャングルの中を流れる渓流の深みに入っていく・・・。
  その頃、フェイは川辺をバイクで走っていた。
  そして見た。アイリンの母親が河で足を取られている。それを助けようとしている誰か。アイリンも父親もいる。
  
組0  なかなかいい作品だ。
  セリフの間が、通常より一息二息分余計にある。ゆっくりした展開。あくび多発の人もいるだろう。
  また、映画は結末を説明しない。こういうやり方は、嫌う人がいるだろう。
  

オリジナル・タイトル:Woman on Fire Looks for Water

監督・脚本:ウー・ミンジン|マレーシア|2009年|98分|

「水辺の物語」公式サイト (外部リンクです。)
http://youtu.be/g9U-hvbAdg4




映画祭







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コンポージアム2013 「武満徹作曲賞」本選コンサート  ハリソン・バートウィスルを迎えて 

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「武満徹作曲賞」本選コンサート

  毎年開かれる、現代音楽の作曲コンクールの公開コンサート。今年で15年になる。
  東京オペラシティ文化財団が主催し、財団が選んだ現代音楽の作曲家が、ひとりで審査し、ひとりで「武満徹作曲賞」を決める手法の作曲コンクール。審査員は毎年変わる。
  若い作曲家の新しい曲が生まれる瞬間に立ち会える。ワクワクする。

  今年の審査員はイギリスの作曲家ハリソン・バートウィスル。
  世界中から応募があった100近い応募曲の譜面すべてに目を通し、4人まで絞って、コンサートで公開し、コンサート終了直後に会場にて「武満徹作曲賞」が決まる。これが面白い!

  審査員:ハリソン・バートウィスル
  指揮:工藤俊幸  演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

  応募者と応募曲
    ・小林純生(日本・1982年生まれ):The Lark in Snow
    ・神山奈々(日本・1986年生まれ):“CLOSE” to you to “OPEN”
    ・ホワン・リュウ(中国・1983年生まれ):Zwei Landschaftsbilder (ふたつの風景画)
    ・マルチン・スタンチク(ポーランド・1977年生まれ):SIGHS ─ hommage à Fryderyk Chopin

  結果は
  1位・・・マルチン・スタンチク
  2位・・・小林純生
  3位・・・ホワン・リュウ/神山奈々
  4位・・・なし
 
  審査員・ハリソン・バートウィスルによる講評は、こちらから。(外部リンクです)
  http://www.operacity.jp/concert/award/result/result2013/


ホール0  1位のマルチン・スタンチクは、聴いていて1位だな、と思えた。
  ヨーロッパでは、現代音楽の作曲の勉強ができる豊かな土壌があるだろうな。他の応募者の中では、歳も重ねていて、しっかりした曲だ。正統派的な印象だった。
  もっとも演奏方法は奇怪で、バイオリンやチェロが打楽器になるし、弓で弦ではなく、楽器のボディを擦って音を出す場面も多々あった。曲は、それぞれの楽器の音色の複合体が、ひとつの楽器になる様子。
  ともに3位の女の子のふたり、中国人のホワン・リュウと神山奈々。
  聴いていて、このふたりは同根だな、と思った。
  勝気な感じのホワン・リュウは、現代音楽をたくさん聴いて学んで、そのエッセンスをうまく自分に取り込み作曲している感じだ。勉強よくできます風の優等生的な現代っ子。中国の画家の作品をモチーフにしている。明るくメリハリある曲想が楽しい。
  今回、私が一番気にいた神山奈々は、現代音楽に行きつくまでに、つまり彼女が幼い頃に聴こえてきた音楽を楽しく蓄積している感じだった。彼女の応募曲“CLOSE” to you to “OPEN”は、キラキラの星くずを後ろに撒き散らせながら、まるで彗星のように高速で疾走する、そのドライブ感が抜群! マリンブルーの海の中を、次の瞬間には暗黒の峡谷の谷間を飛び回り、嵐を切り抜ける。時にサーカスの大テントの中に紛れ込んだりもする、そんな風。新しいカテゴリのポップスだぞ。
  で、何が同根か。現代音楽やポップスなど、どんなジャンルの歌や曲も簡単に聴ける現代、そして聴こえてきてしまう現代。禅修行のように自分を掘り下げて、わずかに湧きあがってくるものに耳を澄ます、といった事をしなくても素材は身の回りに溢れんばかり。音楽的なざわめきの中で育った。そしてふたりともにビジュアル的な曲想。アニメ経験だろう。このあたり、1位のマルチン・スタンチクや2位の小林純生とは一線を画す。
  そして2位の小林純生。曲は、それぞれの楽器の音色の複合体が、ひとつの楽器になる様子。実に繊細で微細な弱音演奏を強いる。深い森林の底で、芽生える芽が人知れず、わずかに微動する。その細胞組織の中の動きを見るようだ。

  そうそう、もひとつ印象に残ったこと。中国人のホワン・リュウが言っていたこと。音楽はどんな曲であれ、政治的な検閲なく、世界万人に伝えられる、と。
  
  

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プロフィール

やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

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