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映画「地獄」  監督:中川信夫   1960年

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組0  ま、少なくとも、真昼間から観る映画じゃない。
  登場人物が次々に死んでいく。ストーリーはおそろしく単純。全員が地獄へと なだれ込む。そんな話。
  演技やストーリーで観る映画ではない。そして、とて~も チープ! 観ない方がいい。

中上  田村という得体の知れない、ねっとり嫌な雰囲気の男が、大学生の清水(天知茂)に付きまとっていた。
  清水が同乗し、田村が運転する車は、やくざの男を轢き殺した。ここから、清水の周辺で人が次々と死んでいく。事故死、過失致死、殺人と・・・。 
  清水と婚約者の幸子(三ツ矢歌子)が乗ったタクシーが街路樹に激突し幸子が死んだ。清水の母親が田舎の実家で病死。

  田村の車に轢き殺された男の母親は、あの現場を目撃していた。車のナンバーと清水の顔を見られていた。この母親とその娘は執念で清水を探し求め、ついに清水の実家にたどり着く。清水は、母親の葬儀で実家に帰っていた。
中
  近所に深い渓谷があって吊り橋がかかっている。その橋の上にいる清水に、娘は拳銃を向けたが、ふたりは もみ合い、娘が吊り橋から転落死。さらには、その一部始終を見ていた田村が、吊り橋上で清水と押し問答の末に、これまた田村が転落死。だが、この男、死んでも、このあと清水に付きまとう。


中000  清水の実家は、天上園という老朽化した薄暗い養老施設を開いている。老人たちが大勢、ここに住んでいる。さらには、なにやら、ここに出入りする人々は、一応に怪しい過去を持つ人物ばかりだ。
  すでに死んだはずの、清水の婚約者・幸子そっくりな女性までいる。清水の父親は、田舎芸者風の色っぽい二号を家に引き込んでいる。怪しい新聞記者・変な刑事・地獄絵画家などなど、実家の中を我が物顔。

  養老施設では、また一人の老人が息を引き取ろうとしている。そんな中、車に轢き殺された男の母親が、天上園に紛れ込み、酔っぱらっていた清水の首を絞める。極めつけは、養老施設の老人たちが全員、毒物を含む魚で中毒死してしまう・・・ああ。
  そんなことで、みんなあの世へ行く。行かないと、次が始まらない、そういう趣向。

  地獄では、閻魔大王(嵐寛寿郎)の裁きが待っていた。
  これまでに死んだ登場人物の過去が暴かれ、刑が行われていく。
  清水の婚約者・幸子のお腹には、赤ちゃんがいた。幸子の母親は、清水の母でもあった。そんなことが地獄の世界で明るみになって行く。
  もがき苦しむ人の群れや、地獄の広大な様子が、スぺクタルに展開します。
  地獄の、めくるめく怖~い世界を、どうぞ怖がらずに楽しんでください。
  要するに、カルトな喜劇です。地獄観光できます。

監督:中川信夫|1960年|100分|
脚本:中川信夫 、 宮川一郎|撮影:森田守|
出演:清水四郎(天知茂 1931-1985年)|田村(沼田曜一 1924-2006年)|婚約者・矢島幸子、谷口サチ子 二役(三ツ矢歌子 1936‐2004年)|矢島教授(中村虎彦)|妻芙美 (宮田文子)|清水剛造(林寛)|妻イト(徳大寺君枝)|妾絹子(山下明子)|谷口円斎 (友純)|草間医師(大谷友彦)|赤川記者(宮浩一)|針谷刑事(新宮寺寛)|志賀恭一(泉田洋志)|母やす(津路清子)|情婦洋子(小野彰子)|刺青の老人(石川冷)|漁師 (山川朔太郎)|閻魔大王(嵐寛寿郎)|

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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