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映画「黒いジャガー」と「スーパーフライ」  ニューヨーク、1971~72年。 ソウルフルなブラック・シネマは、いかが?

  1970年代はじめのソウルフルなブラック・シネマは、いかが?

  あの時代は、今よりも空気が濃かった。
組3-00  相手の気持ちの、枝葉までをも細やかに気遣う繊細さなんて、ちょっと気にし過ぎ。あの時代は、誰もが向こう見ずで荒っぽく強がりだった。
  あてずっぽと言われても仕方ない、そんな向こう見ずさ。それは多分、パソコン・スマホといった小賢しい小道具が無い、固定電話だけの時代だったからか。でも、愛も秘密も電話だけで十分に通じ合えた。
  
  あの時代、いつ、どこでもタバコが吸えたし、街はガソリン臭かった。
  そんな1971~72年のニューヨークの真っただ中へ行ってみよう!
  映画の筋を追うよりも、当時のニューヨークの雰囲気を味わう、そんな目で観てみよう。

  あわせて、映画音楽にもご注目。2本ともに音楽はソウルだ。
  「黒いジャガー」はアイザック・ヘイズが、「スーパーフライ」はカーティス・メイフィールドが担当している。  
  当時ソウルミュージックは、例えばリズムの正確性よりも、それが熱きサウンドかどうかが問われた。テンポや乗りや音程の細かいところまで、コンピュータが制御することになろうとは想像すらしなかった'70年代のソウルは、当たり前に人が演奏する時代の音楽だった。
  気だるいストリングスをバックに、Wah-wah pedalを踏んで16をカッティングするエレキギターのサウンドが、あなたの心に届きますように。

 「黒いジャガー」 原題:Shaft 1971年


組1-0  ニューヨークのハーレムに事務所を開く私立探偵シャフトのもとに、この街のボスが哀れな顔で依頼に来た。「娘が誘拐された。」 ハーレムを牛耳るボスでも、手におえないやつらがいた。それはやはりハーレムに拠点を置く黒人解放過激派グループ。 「あの輩が俺の娘を誘拐した。」
  さっそく調べに入った私立探偵シャフトは、ニューヨーク市警から耳寄りな情報を得た。全米組織のマフィアが、このハーレムを支配下に置きたいらしい。マフィアがボスの娘を誘拐したと睨んだシャフトは、嫌疑がかかった過激派グループに接触した。グループのリーダーは、シャフトの幼なじみであった。ハーレムのギャングのボス、過激派グループ、マフィア、ニューヨーク市警、この四者の利害関係の間を縫って、シャフトは誘拐犯から無事 娘を助け出すのであった。




上オリジナル・タイトル:Shaft
監督:ゴードン・パークス|アメリカ|1971年|101分|
原作:アーネスト・タイディマン|脚本:アーネスト・タイディマン、ジョン・D・F・ブラック|撮影:アース・ファーラー|音楽:アイザック・ヘイズ|
出演:リチャード・ラウンドトゥリー(ジョン・シャフト)|モーゼス・ガン(バンピー)|チャールズ・シオッフィ(ヴィク)|クリストファー・セント・ジョン(ベン)|ローレンス・プレスマン(トム・ハノン軍曹)|グウェン・ミッチェル(エリー)|



 「スーパーフライ」 原題:Super Fly 1972年


組2-0  ハーレムの連中が、スーパーフライと呼ぶ組織があった。そのリーダーは、ド派手な改造車に目立つ服装の男で、ヤングブラッド・プリースト(牧師)と呼ばれ、コカインの売買でこの街で伸し上がってきた。
  しかし彼は思う。売人は、所詮売人でしかない、彼女と一緒にハーレムを出て、どこかでまともな人生を送りたい。そのためには、まとまった金が要る。最後の仕事をしよう。相棒のエディと動き始める。
  一方、ニューヨーク市警は、コカインに汚染されていた。市警が押収した大量のコカインを売りさばき、私利をむさぼる悪徳刑事たちが、コカイン・ディーラーの優秀な元締め役を探していた。目星を付けたのがスーパーフライ。プリーストたちに誘いの話が来た。いつか使い捨てにされると反対するプリーストをよそに、相棒エディは千載一遇のチャンスとみて市警と組もうとする。
  さて、プリーストが世話になった先輩スカッターが、市警に命を狙われている。この先輩は、今まで市警と組んでいたディーラーの元締めなのだ。スーパーフライに鞍替えするには、知りすぎたスカッターをなきものにする必要が市警にあった。
  死期迫ったスカッターは、刑事の身元情報を全部、プリーストに明かした。そしてまもなくスカッターは港に浮かんだ。怒りに燃えたプリーストは、辣腕の白人弁護士を雇い、弁護士に刑事の身元情報を預け、プリーストは単身、悪徳刑事と対決するのであった。
  ちなみに、この映画でカーティス・メイフィールドのライブステージが観れます。

下2オリジナル・タイトル:Super Fly
監督:ゴードン・パークス・ジュニア|アメリカ|1972年|93分|
脚本:フィリップ・フィンティ|撮影:ジェームズ・シグノレリ|音楽:カーティス・メイフィールド|
出演:ヤングブラッド・プリースト(ロン・オニール)|エディ(カール・リー)|プリーストの恋人ジョージア(シーラ・フレイジャー)|スカッター(ジュリアス・W・ハリス)|ファット・フレディ(チャールズ・マクレガー)|売人(ネイト・アダムス)|シンシア(ポリー・ナイルス)|

下1-00ソウルフルなブラック・シネマのお誘い

 映画「スウィート・スウィートバック」  原題:SWEET SWEETBACK'S BAADASSSSS SONG  1971年
  最初期のアース・ウィンド&ファイアーが音楽を担当している。 レビューは、こちらから、どうぞ。

 映画「ハーダー・ゼイ・カム」  原題::The Harder They Come  1972年 ジャマイカ映画
  レゲエのスター、ジミー・クリフが主演の映画。もちろんサウンドも彼が担当。自ら歌うシーンもある。
  映画としての完成度は、この4作品のうち、「ハーダー・ゼイ・カム」が一番高い。
  レビューは、こちらから、どうぞ。



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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
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