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映画 「穴」 1957年  監督:市川崑   主演:京マチ子、船越英二、山村聡

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  いい映画だ。 
  アップテンポなコメディ。1957年製作の映画だが、今も新鮮! 

組1-0  観せる力と合わせて映画で重要なもの、それは書く力。
  コメディなセリフは、よく吟味されていて、言葉の奥行きを感じさせつつも軽く滑らかで、時にズバリと言うが、決して重くならない。セリフが飛び交うシーンは、緊張と緩和を持ち前のリズムに乗せて勢いよく物語ってくる。ストーリーは、波乱万丈な人間模様を描きながら、アウトローで向こうっ気が強いフリーの女性ジャーナリストの冒険物語。久里子亭の脚本の勝利。

  北長子(京マチ子)は、ある出版社に勤めていたが、雑誌に書いた記事がもとでクビになる。
  そこへ、友人の赤羽スガ(北林谷栄)が現れ、北のジャーナリストとしての好奇心とその筆力を存分に使って、一緒に金もうけしようと一案を持ちかける。
  その一案とは、設立間もない雑誌社と組む話。赤羽スガが仲介した。北自身が1ヶ月間失踪する。雑誌に失踪者発見懸賞記事と北の顔写真を掲載。この間に読者が北を見つけたら発見者に30万円の懸賞金を出す。もし、北が読者の目を逃げ切って誰も発見できなかったら、雑誌社は北に50万円支払う。赤羽スガはそのうちの20%を仲介料として貰う。そして北は、自身の体験記を書いて出版する。もうさっそく彼女は、変装の計画を練りはじめた。

組2-0  しかし、この失踪計画のための元手が雑誌社から出ない。クビになった北も発案者の赤羽スガも、持ち合わせがない。
  ここで北は、またスガのツテを頼りに第億銀行渋谷支店に出向く。スガから事前に事の次第を聞いてた支店長の白州(山村聡)は、あっさり北に5万円の金を貸した。はて、なぜ支店長が直々に会い、口座の無い北に金を貸したのだろうか・・・。


  そして、もうひとつのストーリー。
  第億銀行渋谷支店では、白州支店長と副支店長の千木(船越英二)が、支店の預金横領を企てていた。
  そこにひょっこり現れた北という女、これから失踪中になるらしい。つまり世間の誰からも、姿をくらまし行方不明中になるんなら、彼女を預金横領の犯人に仕立ててしまえってことになる。
  こうして北は図らずも、2,500万円の銀行預金横領の濡れ衣を着せられるはめとなる。おまけに、出納係の殺害もだ。
  ここに、当然警視庁の猿丸警部らが絡んでくるし、北を助ける私立探偵も登場する。そして、続いて支店長も殺害されるに至る。その現場には、なんと北も千木副支店長もいた。
  さて北は、失踪を完了して賞金を得るため懸命に身を隠す一方で、預金横領と殺人の濡れ衣を晴らすために副支店長に近づくのであった。さあ、北長子は一体どうなるのだろうか!
組3-0  京マチ子の変装・七変化を楽しんでね。


監督:市川崑|大映|1957年|102分|
脚本:久里子亭(くりすてい):市川崑・和田夏十の共同ペンネーム|撮影:小林節雄|
出演:北長子(京マチ子)|千木恋介(船越英二)|白州桂吉(山村聡)|猿丸警部(菅原謙二)|鳥飼秋太(石井竜一)|赤羽スガ (北林谷栄)|六井ふき子(川上康子)|甘粕左平(潮万太郎)|大屋編集長(見明凡太朗)|六井外次(春本富士夫)|中村武子(日高澄子)|青年作家(石原慎太郎)|円タクの運転手(浜村純)|極楽荘の肥った女(岡村文子)|中年男(此木透)|赤帽(佐々木正時)|夜の女A(目黒幸子)|夜の女B(新宮信子)|警部補A (伊東光一)|警部補B( 杉森麟)|警官(夏木章)|返本を運ぶ少年(蔵方しげる)|

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