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映画 「扉の少女」 (主演:ぺ・ドゥナ) と 「生きる」。  ~東京フィルメックス 2014 から韓国映画を2作品。


  「東京フィルメックス 2014」 で観てきた、韓国映画2作品のご紹介。

上1
「扉の少女」 (仮題)   A Girl at My Door / DOHEE YA

組1  いい映画。
  正義感ある女性警官と、親に捨てられ母の愛に飢える少女との出会い。

  訳あって、ソウル市内から韓国南端の小さな港町に、署長の肩書で赴任して来た警察官ヨンナム(ペ・ドゥナ)。年上の警官が数人いる小さな署。町は過疎化高齢化が進んだ保守的な風土。さして大きな事件はない。

  話は、彼女がこの町に来たことで問題が起こり、事件へと発展する。
  家庭内暴力で傷ついた少女ドヒを、ヨンナムが見かけたことで事は始まる。義父とその母親に養われるドヒは、幼い頃からこの二人の暴言と暴力に苦しんで来たが、周りの人々は見ぬふり。荒っぽい義父は自前の漁船を持ち、町一番の実力者。
  ヨンナムは自宅にドヒを呼んで保護し、彼女に携帯電話を持たせた。虐待を受けたら署に電話しなさいと。
  また彼女は、義父がインドからの不法入国労働者らを雇い 漁をさせていることを知り、問題を指摘した。署長とはいえ若い女に介入されて怒る義父。ヨンナムと義父のにらみ合いが始まる。
  ある日、ドヒと一緒にいた義父の母が、原付三輪車もろとも海に落ちて死亡する事故が起こった。
  そんな中、ひとりの女が署を訪ねて来る。ヨンナムの恋人であった。これが問題をこじらせた。
  ふたりのキスシーンを見た義父は、これをネタにヨンナムを脅すようになる。そして、ヨンナムがドヒを自宅に連れ込み性的いたずらをしたと署員に訴えた。すぐさまヨンナムは本署に連行され尋問を受ける。レズビアンかと問われ沈黙を通した。そもそも、彼女が左遷されたのは、このことが原因であった。さらには、義父から脅され言わされたドヒの証言が確定的なものとなった。
  ある夜 ドヒは、泥酔して眠る義父の寝床に上半身裸になって潜り込み、署に携帯電話をする。駆けつけた署員らが見たものは、どう見ても義父のドヒに対する性的乱暴であった。義父が連行される。ドヒはこの時初めて、うその証言をしたことを署員に告白する。
  釈放されたヨンナムは、ひとり町を去ろうとしていた。しかし、思い直してドヒを連れてソウルに帰ることにした。
  ヨンナムはドヒに訊ねた。義父の母親の事故は、あなたがやったの?
  ドヒは否定した。

  女性監督らしい細やかなタッチ。ペ・ドゥナとキム・セロン(少女役)が、いい映画にしている。日本公開決定作品。
  
監督・脚本:チョン・ジュリ(JUNG July)|韓国|2014年|119分|
出演:ペ・ドゥナ(警察官ヨンナム)|キム・セロン(少女ドヒ)|


上2
「生きる」    Alive / SANDA


  主な登場人物は、主人公の男ジョンチョル、精神障害に苦しんでいる姉とその娘。姉が縁故で働いていた韓国味噌製造の作業所でジョンチョルが働き始めるところから話は始まる。
  無職であったひとり身のジョンチョルは真面目に働き、作業所のあるじから信頼を得るようになる。近年赤字続きのこの作業所を立ち直らせるため、あるじは合理化を急いでいた。ジョンチョルはあるじの了解を得て、仲間の男たちを作業員にし製造は迅速化した。一方、従来からの古手の従業員らは解雇される。
  障害から妄想に苛まれる姉は、時々行方不明となる。ジョンチョルは姉の娘を我が子のように面倒をみた。

中  そんななかで、従業員の中のひとりが姉を愛するようになった。その男は知的障害があった。ふたりは暗い味噌蔵の中で、密かに鶏の卵を孵化することに熱中する。しかしこの事が原因で、味噌蔵の味噌がすべて腐ってしまう。やがて姉が犯人だと分かる。ジョンチョルとその仲間は解雇されてしまう。姉は知的障害の男とソウルへと去って行ったが・・・。
  
  句読点の無い文章のような話が3時間近く続く映画。人物描写に彫りの深さがない。要するに脚本力が乏しい残念な映画だ。監督の思い入れが随所にあるらしいが観る者には皆目わからない。次作を期待する。
  
監督:パク・ジョンボム(PARK Jungbum) |韓国|2014年|177分|

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