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映画 「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝」  監督 :フレデリック・ワイズマン 2014年フランス映画

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  う~ん、観ない方がいい映画かもしれない。
  Bunkamuraの映画館ル・シネマ満席の中、181分間、苦行でした。

  観る者を3時間、拘束しておいて、この映画は一体、何を言いたかったのだろうか?
  はたして、この監督は、絵画や美術館に対して、いかほどの愛情を持っているのだろうか? こんな率直な疑問が、映画を観ていて浮んで来た。
  映画はインタビュー集である。キュレーターら館員へのインタビュー・シーンが、やたらと多い。あたかも、美術専門家の言葉を借りてでしか、監督は美を語れないのだろうか? 
  各種のインタビュー・シーンの合間に、絵画が映し出されるが、この取り扱いがゾンザイだ。一枚の絵を写す時間がとても短いし、全体を見せないで部分アップで終わる場合も多かった。監督は、美術鑑賞にあまり関心が無いように感じる。

  要するに、この映画の英文タイトル「National Gallery」は、「ナショナル・ギャラリーで活躍する人々」と読みかえる必要がある。決して、「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝」ではない。
  キュレーターや絵画修復やミュージアム・エデュケーターを目指す方、そしてミュージアム・ガイドのボランティアに関心のある方、あるいは美術館での清掃や電気工事や展示内装に興味ある方には、いい映画かも知れない。

  本作の監督は、1967年以来ずっと一貫してドキュメンタリーを専門にする多作な監督。だから、今回対象となったナショナル・ギャラリーも手慣れた手法で作られたのだろう。(今までの映画のテーマは、例えば、高校、病院、少年裁判所、競馬場、動物園などなど)
  監督の雄弁さに乗せられるのも一興かもしれないが、絵が好きな人間には、さほど面白くない。この程度のことなら、すでに日曜美術館がやってきた。さらには、結局何をいいたいのやら、屁理屈をこねまわすキュレーターに長時間付き合いたくない。

  以前、一夜一話で取り上げた 「パリ・ルーヴル美術館の秘密」 は、いい映画であった。(こちらからどうぞ

  はなし変わるが、ル・シネマ でこの映画のエンドロールが始まった途端、まだ館内は真っ暗なのに、ほぼ全員が席を立ち、スクリーン前をかがまず平気で横切り、出て行くのである。これには、驚いた。
  余程、この映画がつまらなかったのか、とその時は思った。しかし、他館ではまったく見ない光景だったので、映画館の人に聞いてみたら、「いつも、こうです。」 ええッ! ・・・Bunkamuraの文化って、この程度なんだ。

中オリジナル・タイトル:National Gallery
監督:フレデリック・ワイズマン|フランス、アメリカ|2014年|181分|
撮影:ジョン・デイビー|出演:ナショナル・ギャラリーの人々|




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