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映画「野良犬」   演出:黒澤明

上

逃走 逃走2 1949年といえば、敗戦から4年しか経っていない頃の話。
  日本は、連合国軍、実態はアメリカ軍に占領されていた。
  東京は大空襲で壊滅した。破壊されたビル、にわかづくりのバラック、焼け残った建物そして生き残った人々。道に人影は薄い。
  (右写真の背景に注目→)

老練  映画のあらすじは、簡単な内容だ。しかし饒舌な映像が観客の目を離さない。
  上着のポケットに無造作に入れた、若手・村上刑事(三船敏郎)の小型拳銃が、混雑するバスの車内で、すられてしまう。スリはバスを降り全速力で逃げる。刑事も慌ててバスを降り、男を追跡したが見失ってしまった。その後、拳銃は闇に流れ、案の定、密売ルートに乗ったらしい。この拳銃を使った事件がさっそく起こる。

調べ  辞表まで書いた村上刑事は、自ら捜査の先頭に立った。密売組織に接触するために、ぼろぼろの軍服姿で闇市がたつ街を、夜昼なく徘徊する。野良犬だ。やっと、向こうから接触してきた。村上刑事は老練な刑事やら署内の力をかりて事件を解決していく。

鯨テキ  公開された1949年当時、映画に出てくる街のシーンは、映画館を一歩出れば普段の景色であった。
  今から見ると街は、荒涼として荒々しい。1949年、東京の夏。
  (← 闇市の風景 軍服姿の三船の後ろに「鯨テキ」の看板)  






でんわ演出・原作:黒澤明|1949年|122分|
脚色:菊島隆三|撮影:中井朝一|
出演:三船敏郎(村上刑事)|志村喬(老練な佐藤刑事)|
淡路惠子:並木ハルミ(踊り子で遊佐の幼なじみ)|三好榮子(ハルミの母)|千石規子(拳銃密売仲介屋=ピストル屋のヒモ)|本間教子|本間文子(遊佐の姉、桶屋の女房)|河村黎吉(市川刑事(スリ係)|飯田蝶子(光月の女将)|東野英治郎(桶屋のおやじ)|永田靖(阿部捜査主任)|松本克平(飲み屋のおやじ)|木村功(遊佐)|岸輝子(スリのお銀)|千秋實(レビュー座の演出家)|菅井一郎(ホテル彌生の支配人)|清水元(係長・中島主任警部)|柳谷寛(夜に交番前で水撒きする巡査)|山本礼三郎(本多伊豆肇:鑑識課員)|清水将夫(被害者中村の夫)|高堂國典(アパートの管理人)|伊藤雄之助(レビュー劇場の支配人)|生方明(若い警察医)|長濱藤夫(さくらホテルの支配人)|生方功(リーゼントスタイルのボーイ)|水谷史郎(チンピラ)|田中榮三(老人の町医者)|木橋和子(佐藤の妻)|戸田春子(あづまホテルのマダム)|登山晴子(藝者金太郎)|安雙三枝(パチンコ屋の女)|三條利喜江(支配人の妻)|堺左千夫(レビュー劇場の客)|ナレーター(製作者の本木荘二郎)|


市2
当時の闇市の実写シーン (リアル感が増す)

めし  道
露店で、めしをガッツク人々。                   道路に車はほぼない。都電が走る程度。

うちわ  玄関先
うだる署内の一室。                     雨の降る夜、射殺されてしまう。

球場ホールド  通帳
野球場でホールドアップ。               1942年(昭和17年)制定の食糧管理法による「米穀配給通帳」。
                                身分証としての役目も果たしていた。拳銃を手に入れるためには
                                自分の米穀通帳を持ってくるように指示される。




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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
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