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映画「ビートニク」  監督:チャック・ワークマン

上

  ビートニクについて学べる映画です。 オリジナル・タイトルは、「THE SOURCE」。

  まずは、ヒッピー。それはそういう人々というより、いわば社会現象だった。
  「既存の社会秩序,体制からドロップアウトする脱社会的な思想や行動に走り,あるいはそういうものを志向する者。 1960年代後半,アメリカの若者たちの間に生れ,世界中のいわゆる先進国家に浸透していった。」 なるほど。(wikipedia)

  ヒッピーのこういうカウンターカルチャの流れをさかのぼると、ビートニクなるものに行き着く。
  映画後半ごろに、「1966年、ギンズバーグとスナイダ―が、突然ヒッピーになって、我々はビートニクじゃなくなった」という証言が出てくる。ふむふむ。
  で、ビートニクとは、「1955年から1964年頃にかけて、アメリカ合衆国の文学界で異彩を放ったグループ、あるいはその活動の総称。概ね1914年から1929年までに生まれた世代が執筆活動をした。」 なるほど。(wikipedia) 大正~昭和初年生まれの世代になる。

  この映画に登場する、ビートニクを代表する三人。ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズ。1950年代を代表するアメリカ「文学界」の人たち。
  映画は、当時の映像をコラージュしながら、この三人の生きざまを時系列に紹介していく。(勉強になりました。)

  三人ともインテリです。 
 ・ジャック・ケルアック(1922 - 1969):小説家・詩人。『路上』 
  アメリカを放浪する。「ビート族の王」「ヒッピーの父」 (wikipediaへはこちらから
 ・アレン・ギンズバーグ(1926 - 1997):詩人。『吠える』 (wikipediaへはこちらから
 ・ウィリアム・バロウズ(1914 - 1997):小説家。『裸のランチ』 (wikipediaへはこちらから

  映画中で、ジョニー・デップやデニス・ホッパーらが、ジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグの詩を朗読している。 
  「ポエトリーリーディング。詩人が自作の詩を読み上げること、あるいは詩を朗読するアート形態。」なるほど。
  ビートニクの時代は、ジャズが熱かった。(チャーリー・パーカー、コルトレーンらの映像が出てくる。)
  ジャズサウンドをバックにして朗読するライブが盛んだったらしい。そんな映像も出てくる。

  ビートニクな白人は、黒人(の文化)への憧れを示す。
  そういえば、詩人ラングストン・ヒューズ(1902-67)。彼が活動しはじめた1920年代は、ニューヨークのハーレムで、黒人の芸術社会が生まれ、「ハーレム・ルネッサンス」と呼ばれた時期。ビートニクをさかのぼれば、このあたりかな。

  公民権運動、ベトナム戦争やら、仏教など東洋神秘、自然回帰へのあこがれなど、政治や時代背景の影響を色濃く反映しながら、ビートニクの流れをヒッピーが受け継いで行ったんでしょう。映画の製作は1999年。20世紀の最後に映画にして、まとめて置きたかったのかもしれない。
  注意していれば、いろいろなアーティストや音楽や映画のワンシーンが出て来るので、お楽しみに。(下記の出演者欄参照)

オリジナル・タイトル:THE SOURCE
監督・脚本:チャック・ワークマン|アメリカ|1999年|88分|
撮影:トム・ハーウィッツ、ドン・レンザー、ナンシー・シュライバー|
出演:ジャック・ケルアック1922 - 1969|アレン・ギンズバーグ1926 - 1997|ウィリアム・バロウズ1914 - 1997|
詩朗読で出演:ジョニー・デップ、デニス・ホッパー、ジョン・タートゥーロ|
その他の出演(インタビュー、演奏映像):ボブ・ディラン|ジョン・コルトレーン|マイルス・デイヴィス|ポール・ボウルズ|ノーマン・メイラー|テリー・サザーン|マーロン・ブランド|ニール・キャサディ|チャーリー・パーカー|ジェリー・ガルシア|ジョーン・バエズ|ジャック・ニコルソン|ほか


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