Home > 洋画評だけ見る 直近50作 > 映画「8 1/2」 監督:フェデリコ・フェリーニ

映画「8 1/2」 監督:フェデリコ・フェリーニ

上





1-0_20150701112818ddc.jpg










  マルチェロ・マストロヤンニ演ずるグイドは、巨匠の域に達した映画監督だ。
  この映画は、映画製作に苦悩する、そのグイドの心象風景や白昼夢を描く抽象的な物語。
  
  グイドは大きな壁にぶち当たっている。大勢の映画スタッフとひっ迫する製作日程を目の前にして、抑えようにも抑えられない不安や不快の強迫観念に駆られている。  
2-0_20150701113426469.jpg
  映画プロデューサーは巨額の資金集めをしてグイドが動き出すのを待つが、グイドは一向に動かない。脚本家もグイドにあらたなアイデアをメモって渡したり議論を吹っかけて彼を刺激するが、押し黙ったまま。
  女優たちは、役をもらいたくてグイドに接するも、彼に適当にあしらわれるだけ。グイドは製作開始のスタートラインに立てないでいる。

  なぜなら、出来上がったのは作品の輪郭だけ。グイドに言わせれば、核になる魂がまだ入っていない。
  だが、グイドの周辺ではその作品の輪郭をもとに、もうスケジュールは立てられ、事は進行し始めている。無数のパイプを組んだ高い塔は、ほぼ完成している。

  一方、グイドの中では、少年時代のある記憶がいま鮮明に思い出されて、彼を魅了する。それが映画製作の核になりそうな風だが、依然として逡巡している。ついにプロデューサーは今回の映画製作を諦める。スタッフは解散。

3-0_201507011144491b9.jpg  そして、呪縛を解かれたかのようにグイドの心は飛翔する。皮肉なことに、しがらみから解放された途端、彼は新たな作品発想が湧いてくるのを感じ喜々としだすのであった。(終)


  映画の全編に渡って、巨匠グイド周辺には女が集まって来る。女優はもちろん、愛人も元愛人らしきも愛人候補もいる。そこへ、妻も呼んだ。
  さらには大勢の製作スタッフや、少年時代の自分自身や記憶に残る人々までもが、入り乱れて映画の各シーンに登場します。万華鏡を覗くように、その各シーンをじっくり楽しみましょう。


オリジナル・タイトル:Otto e Mezzo
監督:フェデリコ・フェリーニ|イタリア|1963年|140分|
原案:フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ|脚色:フェデリコ・フェリーニ、トゥリオ・ピネリ、エンニオ・フライアーノ、ブルネロ・ロンディ|撮影:ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ|音楽:ニーノ・ロータ|
出演:グイド・アンセルミ(マルチェロ・マストロヤンニ)|ルイーズ・アンセルミ(アヌーク・エーメ)|クラウディア(クラウディア・カルディナーレ)|カーラ(サンドラ・ミーロ)|バーバラ(バーバラ・スティール)|マドレーヌ(マドレーヌ・ルボー)|ほか

下0-1



下0-2






一夜一話の歩き方・ガイド
◆TOPページ (総合案内) ここから見る 
  掲載映画人気ランキング・新着映画紹介・お薦め映画ピックアップを随時、掲載中。

◆ふつうに見る。 こちらから、どうぞ。 (ブログの最新記事が読めます。)

邦画評だけ見る。(直近掲載50作) こちらから、どうぞ。 

邦画の題名から探す。   監督名から探す。    女優名から探す。

洋画評だけ見る。(直近掲載50作) こちらから、どうぞ。

洋画の題名から探す。   国名から探す。
         
◆ 記事全リスト (All Archives)
   
関連記事
スポンサーサイト

Comments: 0

Comment Form
Only inform the site author.

Trackback+Pingback: 0

TrackBack URL for this entry
http://odakyuensen.blog.fc2.com/tb.php/1237-72a16296
Listed below are links to weblogs that reference
映画「8 1/2」 監督:フェデリコ・フェリーニ from 一夜一話

Home > 洋画評だけ見る 直近50作 > 映画「8 1/2」 監督:フェデリコ・フェリーニ

タグクラウド
プロフィール

やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

RSSリンクの表示
Tree-CATEGORY

Return to page top