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東南アジアの映画  アジアに吹く風、アジアの匂い。

 これまで(2015.8現在)に、一夜一話で取りあげた、アジアの映画です。
 最新の掲載映画リストは、こちらから見てみてください。(国別リストのアジア)

シンガポール

1シンガポール イロイロ ぬくもりの記憶「イロイロ ぬくもりの記憶」

 シンガポールに住む中国系の一家の話。小学生のジャールーは一人っ子。両親は共働き。父母それぞれに仕事上の問題を抱えていて、日々いっぱいいっぱい。疲れが溜まっている。おまけに夫婦仲は、ぎくしゃくだ。ジャールーはというと、まだまだ甘えたい年頃なのに親は構ってくれない。多感なジャールーだけに、学校でも家でも、いい子に振る舞う一方、悪がき三昧、その揺れ幅が大きい子。
 ある日、テレサという名の、フィリピンのメイドさんが来た。すぐにはこころ開かぬジャールーだったが、徐々にテレサを慕うようになる。時に母親が嫉妬するくらい。・・・  続きはこちらから

2シンガポール 4:30「4:30」

 映画が始まってまず感じるのは映像の美しさだ。ブルーからグリーンの色彩に透明感がある。光の扱いが巧みだ。ストーリーはストーリーと言えないほどに飾りっ気もない簡素な展開。登場人物はほぼ2人だけ。そしてセリフがほとんどない。観客に何も説明しない静かな映画。観る者は登場人物を観察し、心の中をのぞきに行くことになります。しかし重みはなく時に笑いを誘うシーンもある。サウンドはリバーブ効かせたエレキギターを、音量ごく控えめに、前の音のリバーブの余韻を楽しみながら音数少なく手遊び的に思い出したようにつぶやく。
 少年シアオウーは11歳。父はいない。母はこの子をこのシンガポールに置いて北京に行っている。・・・ 続きはこちらから


タイ

3タイ カラオケ・ガール「カラオケ・ガール」

 タイの片田舎で育った主人公の女性サーは、15歳の時バンコクに出て来てケーキ工場に勤め、家に仕送りをはじめる。その後、サーはナイトクラブのホステスとなる。客もとるセックス産業だ。収入は格段に増え仕送りの額も増えたに違いない。親には内緒だ。一家はサーの稼ぎで生活している。バンコクに出て来て、はや8年。久々の帰省。誰もいない静かな野原や川、癒やされる心、村の祭りは楽しかった。・・・
 続きはこちらから。行った先のページの上から七つ目の記事です。(東京フィルメックスで観た映画10本のうちの一本として紹介)

4タイ ブンミおじさんの森「ブンミおじさんの森」   いい映画!

 いい映画だ。ブンミおじさんが住む一軒家は、日がとっぷり暮れると、闇の中に浮かぶ舟のようだ。深い森から夜気がひたひたと伝わってくる。虫の音しか聞こえてこない。
 都市に住む亡妻の妹ジェンを、久方ぶりに呼び寄せて裸電球の下、テラスで食事をしている。そこへ予期しないふたりの訪問者が静かに現れる。ひとりはブンミおじさんの、19年前に亡くした妻の霊。もひとりは、森の精霊と化した息子の霊だ。映画はここから始まる。・・・ 続きはこちらから

5タイ 真昼の不思議な物体「真昼の不思議な物体」

 お年寄りが数人、軒先でだらだら無駄話に花を咲かせている。中に話を作るのが上手な人がいて、ちょっとした話を笑い話にするんで人気があるというか、信用が無いというか。 あなたは、こんな輪の中に入って行って一緒になって楽しめます?
  頭の隅にまだ仕事が引っかかってる人、はやい話が好きな人、そもそも人の話を聞かない人は、観ないほうがいい。この映画、なんせタイの村人の、ゆったりした与太話ですから。
  映画冒頭はバンコクなんでしょうか? 軽トラックで魚売りのおばさんが「作り話」を語り始めます。それを受けてタイの各地の老若男女が、話を引き継いでリレーで語っていきます。だから、話のその行先は誰もわかりませし、話は終結するのでしょうか?・・・ 続きはこちらから。 


フィリピン

6フィリピン トランジット「トランジット」

 イスラエルのテルアビブが舞台。かつてフィリピンから出稼ぎに来て、現在この地で定住する姉弟の話。40歳代だろうか、姉は、イスラエル人家庭への、通い家政婦で生計を立てている。年ごろの一人娘と小さな部屋のアパートに住んでいる。その娘は西洋風の美人。イスラエル男性との間に生まれた。かつて姉はその男性の家政婦だったんだろう。
  このアパートに同居人がいる。5歳の誕生日まであと少しの男の子だ。姉の弟、の息子。姉の家に預けているのだ。なぜなら弟は、病気のイスラエル人男性の郊外にある家で、住込みの家政夫をしている。休みの日に弟は息子に会うため姉の家に来る。そんな日々。姉弟は、三つの問題を抱えている。・・・ 続きはこちらから。 
 行った先のページの上か六つ目の記事です。(東京フィルメックスで観た映画10本のうちの一本として紹介)

7フィリピン 母と娘「母と娘」

 フィリピンでは、家政婦として海外に出稼ぎに行く女性がとても多い。この映画はマニラでの話。Josieは3人の子持ち、気丈な主婦。夫は仕事が見つからない。このままでは生活ができない。悩んだ末に、Josieは香港に出稼ぎに行くことにした。6年契約で、住込みのメイドの仕事だ。長女のCarlaは、母がいなくなることを一番悲しんだ。家に帰れるのは、年に一回だけ。Josieが帰国する度に、みな喜んで迎え、香港へ戻る日には、みな悲しんだ。Josieは懸命に働き、できるだけの金額を仕送りした。住込み先は、小さな子がひとりの金持ち中国人家族のマンション。一部屋をメイド用にあてがわれている。子供はなついているが、夫婦は彼女にとても厳しい。・・・ 続きはこちらから


ベトナム (便宜上、トラン・アン・ユン監督映画をベトナム映画としています)

8ベトナム 青いパパイヤの香り「青いパパイヤの香り」

 たっぷりとした闇と、ゆったりとした時の流れ。屋敷の主は、自身の心の有りようを月琴の音に託す。1951年、ベトナムの歴史が大きく移り変わる時。ある日、主人は失そうする。不穏な動きをみせる軍事、政治に巻き込まれていくのか、あるいは単に女性問題か・・・。以前にもあった。だから、屋敷の中は、おんな子どもだけ。ご主人の母親は、一日中、薄暗い2階から降りてこない。無口。ろうそくを立て、ご先祖の仏壇の前に座している。影の薄い女性だ。だが元は高貴な血筋かもしれない。この女性の旦那が、この屋敷を一代で築き上げたんだろう、と思う。・・・ 続きはこちらから

9ベトナム 夏至「夏至」

 ヴィジュアルが美しい映画。ベトナム三人姉妹の3人3様、いや、3人6様の恋物語。恋愛エピソードを6様も詰め込んで、ちょっとどうなの?・・・と言えなくもないが、でも、良い映画。何しろストーリーの背景がゆったり。
 映像の色調はグリーンを基調に、イエロー、そしてここぞ!というポイントに赤。あわせて、ダークブルーかパープルが彩りを支える映像美。充分にカラーコーディネートされている。目で楽しめる、目から安らぎを得る。そしてベトナムの時間・気候風土・生活観、ゆったり流れる時。だから、見えてくる、味わえる、窓からの風、室内と屋外の途切れない空間連続性。水と人が近しい距離にある潤い感・・・これは全編通じて感じられる。水を汲む、汲んだ水で料理する、髪を洗う、その水が、我々の生活よりにずーっと身近。素肌に水の流れを感じている。スコールに濡れることも嫌がらない。・・・ 続きはこちらから

10ベトナム シクロ「シクロ」

 ここは、べトナム、ホーチミン市街。少年シクロは、自転車タクシー(Cyclo)で稼いだ金を家に入れている。少年は、自転車タクシー業を営む女主人に雇われている。街には、この稼業を営む輩が多く、縄張り争いが絶えない。だから女主人の情夫で、詩人と呼ばれる男(トニー・レオン)は、チンピラを数人連れて縄張りを周る。
  ある日、少年の自転車タクシーが盗まれた。縄張り争いする同業の仕業であった。女主人の命令で、詩人は少年の身柄を拘束し、少年はチンピラとして強制的に働かされることとなった。 盗みの手伝い、ヤクの運び屋、そしてある日、拳銃と、仕事の前に恐怖心を払しょくするために飲む、覚せい剤2錠を渡された。人殺しの仕事だ。だが、覚せい剤を飲んだ少年は・・・ 続きはこちらから


マレーシア

20マレーシア 理髪店の娘「理髪店の娘」   いい映画!

 マレーシアの都市マラッカの話。小さな美容院を営む母と、一人娘フェイの二人暮らし。フェイは、母親のずいぶん若い時の子だろう、親子に大きな歳の差がない。母親に彼氏ができた。若い格好して、いそいそと出かけていく。相手はだいぶ年下らしい。近所で、このことを知らない住人はいないくらい噂は広まっている。彼氏は暴力をふるうらしい。デートして怪我して帰ってくる。それでも母の愛は冷えないでいる。(彼氏はスクリーンに姿を見せない。)
 孤独な者同士の親子。互いに、言い争いはするものの、寄り添って生きてきた。何があっても、これからも寄り添って生きていきたい。そう思う。口に出さない、ふたりの本音。ふたりでひとつ。どちらかが、欠けると成り立たない。
 この映画はセリフがほとんどない。言葉を尽くしても、伝えきれない事、その事のほうが大事なことかもしれない。・・・ 続きはこちらから。 
  
2マレーシア 水辺の物語「水辺の物語」

 マレーシアの田舎、ある川の河口付近の静かな漁村が舞台。フェイは父親と、赤い漁船(右写真)を持ち、川で細々とした漁の生活をしている。フェイの彼女リリは、近くの水産加工場に雇われ、魚の開きを作っている。リリはフェイが大好き。ふたりは結婚を考え始めていた。ただ、リリはふたりの年収を考えると、今後のことが少し不安。前もってある程度、ふたりで貯金をしておきたい。
 ある日フェイは、川辺の浅瀬で足をとられて動きがとれなくなった女性が、助けを求めている声を聞いた。駆け寄って助け出すと、その女性は母親で、父親と娘の家族三人連れであった。後日・・・ 続きはこちらから

3マレーシア ヤスミン・アフマド監督作品ヤスミン・アフマド監督作品「ムアラフ 改心」「タレンタイム」

 「ムアラフ 改心」 最愛なる母を亡くした裕福かつワケあり、おまけに実父の捜索をかいくぐっている、つまり家出中のインテリ・ムスリム姉妹の姉と、キリスト教信者の教師とのラブストーリーが軸。監督が取り上げたマレーシアが抱える社会的テーマは重いが、一見淡々とした軽妙な語り口、でも十分にテーマに応えていてこの味は本監督の独壇場。
 「タレンタイム」 高校生の学園を描く。マレー人、インド人、華僑とそれぞれの宗教問題。英国人の父とマレー人の母を持つ三姉妹。この姉とインド人青年とのラブストーリー。
 三つの民族、三つの宗教、三つの言語、そして格差・・・ 続きはこちらから

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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

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