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映画「ヤクザガール 二代目は10歳」 2010年ロシア映画  監督:セルゲイ・ボドロフ、グカ・オマローワ

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 すごく面白い!疾走するコメディ。ロシア映画だ。

 日本のヤクザの孫娘が、単身パリへ向かったが、天候悪化のためロシアに緊急着陸した。
 その名はユリコ(荒川ちか)。祖父(六平直政)は山田組・組長、日本最大級の組織だ。しかし、両親、親類はみな、ヤクザ間の抗争で死去、ヤクザの家族は悲しい。だから、組長はユリコをことのほか愛し、同時に武道で鍛えて来た。よって、ユリコはまだ小学生だが、自分の身を守るくらいの術は体得していた。

 山田組の周辺が慌ただしくなってきた。組長はユリコの安全を守るため、パリに遊学させることにした。そして成田を発った。
 単身とは言え、ユリコには生え抜きのボディガードが同行していた。ロシアのローカル空港に緊急着陸後、空港ロビーで待機していたそこへ、敵対するヤクザが現れ、ユリコとボディガードが襲われる。ユリコは、辛うじて空港を出て逃げ切ることができた。

 一方、リョーハというロシア男が刑務所を脱獄し、排水管を経て海へ、そして浜辺に打ち上げられていた。(黒海?)
 その浜辺で、ユリコはリョーハを発見。このことでリョーハはユリコに「義理」ができた。(「ギリ」がキーワードのように幾度も出てくる)
 ユリコはヤクザに追われ、リョーハは警察に追われる。でも、彼は兄のようにユリコを守り、ふたりは逃走する。

2-0_2015091015010683b.jpg 登場する人物たち・・・、日本料理店らしき店を営みヤクザと関係を持つロシア人、浜辺のバラックに住む切腹に心酔する日本好きなロシア人、リョーハの叔父で賄賂に弱い警察官夫婦、リョーハを刑務所内で世話したロシアン・マフィアのボス、リョーハとユリコに盗まれた結婚式用のリムジン、その機をつかんで花嫁から逃げる花婿、追う花嫁らが画面狭しと入り乱れ、映画のドタバタ度はグイグイ増していく。(でも、誰一人死なない)

 組長のiPhoneが鳴ると、彼はすぐに電話に出た。ユリコはスマホを失くしていたが、その都度ロシア人から借りて、日本にいる組長と連絡を取った。「大丈夫だよ」 その何回目かの連絡ののち、組長は屈強の組員を大勢連れ自家用軍用機でロシアへ向うのであった。そして・・・。

 日本向けの映画なんだろう。日本人が観て成り立つコメディ映画だ。ロシアが見る日本の不可思議さ、知らなさを、敢えてそのままに見せるからトンチンカンでロシア臭くて可笑しい。政治的な映画ではまったくないが、北方領土は返さねぇ、なんてセリフも出てくる。
 スピード感あるこのドタバタさが嬉しい。だけど、まあ、カルトっぽいと言うのかな、万人向けじゃないのはご容赦。

 なお、本作の共同監督のひとりセルゲイ・ボドロフの映画を、当ブログで取り上げていた。1992年の「モスクワ・天使のいない夜」だ。同じ監督の作とは思えないが、これもいい映画だった。「モスクワ・天使のいない夜」の記事はこちらからどうぞ。

オリジナル・タイトル:DOCH YAKUDZY|
英語タイトル:YAKUZA GIRL|YAKUZA'S DAUGHTER|
監督・脚本:セルゲイ・ボドロフ、グカ・オマローワ|ロシア|2010年|82分|
撮影:セルゲイ・トロフィモフ|音楽:トゥオマス・カンテリネン|← 挿入音楽のセンスがいい!
出演:荒川ちか(ユリコ)|ヴァディム・ドロフィエフ(リョーハ)|セルゲイ・ガルマッシュ(アントン)|六平直政(山田組・組長)|坂口拓(中田組・子分)|新井浩文(中田組・子分)|山神佳誉(中田組・組長)|イリーナ・ローザノワ(マーファ )|

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