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映画「ヘルシンキ・ナポリ オールナイトロング」 監督:ミカ・カウリスマキ

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1-0_20151023121346faf.jpg ベルリンの壁、崩壊少し前のころのお話。コミカルな仕立てのゆるいサスペンス。
 スピーディな展開と、まったりした場面、そして謎のシーンが織りなす西ベルリンの夜。
 ミカ・カウリスマキならではの変化球が楽しめます。


 フィンランド人のアレックスはタクシー運転手、イタリア人の妻・ステラは同じ会社の配車センターで働いている。毎日、タクシー無線を使って夫婦の会話をするアレックスとステラ。


1-00.jpg ある夜、2人の男がアレックスのタクシーの客となった。エンジンを切らないでバーの前で待っていろと言われ、待っていると、店内からピストルの発射音、数回。バーから飛び出してきた男2人がタクシーに飛び込むや否や猛スピードで発進。すぐさま、追いかけてくる車。静かな夜、西ベルリンの街で派手なカーチェイスが展開。アレックスのドライブ技能がほんのちょっと上手で、なんとか追っ手を振り切った。

 一息ついたアレックスが車を止めて振り返ると、後部座席で男2人はそろって息絶えていた。座席にアタッシュケース。中を見ると、Wow!札束がいっぱい。アレックスに迷いは無かった。なんとか死体の始末を・・・と、暗い街を走っていると、事件か?道路にたくさんの死体が転がっていて大勢の警官や救急隊員が! アレックスはこのドサクサを利用しようと、現場の隅に2人の死体を置いてその場を去ろうとするが、警官に呼び止められて、我々は忙しいんだ!ここに置き去りにするな、病院へ行けと言われ、病院に行くと、ふたりの看護師にもう死んでるから病院じゃ受け取らないとケンモホロロ。ゴミ処理場は巡回監視があってダメだった。仕方なくアレックスは行きつけの店ナポリで男たちを冷凍庫のフックに吊り下げる。 

1-000.jpg その足で彼は、妻ステラがいる配車センターに駆け込んで言う。金がある、ふたりは自由だ、この街を捨て「ヘルシンキかナポリ」へ行こう! これを聞いてステラは、何言ってんの、あんた! 子どもや父親を置いてどこへ行こうと言うの、そんな金はいらない!

 ふたりが言い合っている間に、アタッシュケースの行方を探す男たちに、アレックスの家を突きとめられ、留守番をしていた子供たちが人質に取られる。家に戻ったアレックスは、子たちがいないことに気付き家を飛び出た。
 一方、ステラは無線で呼びかけても夫の返答がない。女の第六感。家に電話するがじいちゃんも娘も出ない。異変を感じたステラも会社を飛び出した。

4-2.jpg アレックスの一家は子供が三人。上の娘はステラの前夫の子、それと双子の赤ちゃん。そして、根っからのイタリア人のステラの父親、の一家6人。共稼ぎのこの家では、双子の世話は、じいちゃんと娘。でも、ラテン系じいちゃんはほんとは外で酒飲んで遊びたいが小遣いも無い。家でワインを飲みたいが禁酒。じいちゃんに厳しいアレックスとは犬猿の仲。でも...。

 子供を置いてお忍びで外出し、飲み屋・ナポリで呑んでたじいちゃんは、店からことの次第を知り機転を利かせて、冷凍庫からやくざの死体を運びだし始末する。配車センターのステラの職場仲間はタクシー無線でタクシー全車に子たちを拉致した緑の車を追えと指令を出す。たくさんのタクシーに追われ敵は埠頭に追い詰められていく。アレックスの友人は埠頭のクレーン操縦席に登って行く。さて、この先、いかに!

 子たちを人質に取ったギャングのボス役のサミュエル・フラーが味を出す。ヴィム・ベンダースとジム・ジャームッシュも役者として出演している。気晴らししたい時にでも、どうぞご覧ください。
 ミカ・カウリスマキ監督の映画で、これまでに「GO!GO!L.A.」をあげました。この記事は、こちらから


下オリジナル・タイトル:Helsinki Napoli All Night Long
監督:ミカ・カウリスマキ|フィンランド、スイス、西ドイツ、イタリア|1987年|94分|
脚本:ミカ・カウリスマキ、リチャード・レイティンガー|撮影:ヘルゲ・ヴェインドラー|
出演:フィンランド人のアレックス(カリ・ヴァーナネン)|その妻ステラ・イタリアのシチリア生まれ(ロベルタ・マンフレディ)|アレックスの友人イゴル・ロシア人(ジャン・ピエール・カスタルディ)|ステラの父親(ニーノ・マンフレーディ)|ギャングのボス(サミュエル・フラー)|マラ(マージ・クラーク)|リリ(メラニー・ローブソン)|スタンドマン(ヴィム・ヴェンダース)|バーテン(ジム・ジャームッシュ)|



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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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