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日本映画 「クズとブスとゲス」 ~第16回東京フィルメックス上映作品

上
「クズとブスとゲス」 
THE DORK, THE GIRL AND THE DOUCHEBAG

日本 / 2015年 / 141分
監督・主演:奥田庸介 (OKUDA Yosuke)



 主人公の男(奥田監督が演ずる)は、母親と二人暮らし。母親は朝から酒浸りで、家の中は荒れ放題、ゴミ屋敷化し始めている。
 男は無職でヤク中、街で出会う若い女を脅し、薬を飲ませ、家に連れてきて淫らな姿の写真を撮る、監禁する、その常習犯。
 ある日、連れ帰った女が、街のヤクザが経営するデリバリーヘルス店の女だった。さっそく、ヤクザのボスに呼び出され、損害賠償金200万円を要求されるが、そんな金はない。男は初め、ことを甘く見ていたが、世の中、そうはならない。指を詰めるか、なんとか金を工面するか。二つに一つ。
 男は持っていた上質なヤクを、頭を下げてバーのマスターに買ってもらった。そのヤクをマスターは、金が欲しいという常連客の男に売らせた。

1-0_201511301958364b5.jpg その男とは、リーゼントで決めた前科ある男。主人公の男とも知り合いだ。
 このリーゼントには、OLの彼女がいる。女は男に早くまともな職に就けと言うが、この男に会社員はまったく勤まらない。彼女の誕生日を祝うに金のないリーゼントは、すすんでヤクの売人となった。これが彼女にばれる。また刑務所に入りたいの。ふたりは愛し合ってはいるが、この件が発端で、二人の間に大きな亀裂が生じて行く。

 この女がひとり、悲しい酒を飲んでいた。主人公の男は、リーゼントの彼女とは知らずに、この女を標的とした。そして薬を飲ませ家に連れ帰る。そして、この女の写真を撮った。俺の言う事を聞かないと、この写真を公表するぞ。こう脅されて、男はその女を連れて、ヤクザの事務所に向かう。男はヤクザのボスと交渉する。200万円は用意できないが、この女で勘弁してくれと。ボスは了承する。こんなことで、女はデリバリーヘルスの女となった。
 これを知ったリーゼントは、ラブホテルの一室から勤務中の彼女を救い出す。そして、主人公の家に殴り込む。そこへ、女を盗られたヤクザが押しかける。主人公の男とリーゼントは、ヤクザの隠れ家に拉致され、激しい拷問を受けるが・・・。
2-1_20151201102511ba4.jpg
 監督は、苦難から這い上がってくる男、シルヴェスター・スタローンが好きらしい。
 自ら、主人公の男を演ずる監督の意気込みに拍手を送りたいが、残念ながら脚本が弱い。映画は映像でも語らせるが、やはり脚本だ。いい脚本の土台には、(たとえ作品になっていなくても)小説を書き上げるに近い作業、言い換えれば物語るに必要な緻密さ、文芸的な密度が必要だと思う。



 
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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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