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映画 「旅するパオジャンフー」  台湾のドキュメンタリー  監督:柳町光男

上

左からアレン、1人おいて葉さん、奥さんと息子。
写真を撮っている後姿が葉さんの先妻の子アホン。
自宅前で。
1‐0









 歌や芸を披露しながら、薬を売り歩く旅芸人たち 「パオジャンフー」。
 柳町光男監督が撮った台湾のドキュメンタリー映画です。
 登場人物はみな、あっけらかんとした、たくましい自由人。アウトローな苦労人たちだ。

  「パオジャンフー」は、香具師(やし)つまりテキヤ。日本で言えば、がまのあぶら売りなどにあたる。
 境内や道端で往来の人々に見世物などを興行し、集まった見物人に民間薬を売る売薬行商人たちだ。

2‐0 葉さん一家の稼業はパオジャンフー。ワンボックスカーで各地を巡る。
 出し物は、葉さんは火吹き、後妻の奥さんは前座で歌、女の子アレンは歌と艶っぽいダンス。そして、雇われの黄さんは口上師で、軽快な語り口でステージに賑わい笑いを演出する重要な役どころ。

 一座のスターのアレンは、葉さんの息子アホン(先妻の子)の彼女。アレンはつい半年前、一座に加わったばかりだが、とても堂々としたステージだ。彼女の父さんは警察官で厳父らしい。1年前に家出した。母さんは自殺したらしい。
 ところで、葉さんの息子アホンは小学校中退。何か頼りない感じの男の子。今もってプラプラしている。仕事は一座の裏方を地味にやっている。だから、アレンに馬鹿にされるが、このふたり互いに好き合っている。
 葉さんの奥さんはというと、若いころに家出して以来、結婚も経験してのち、歌舞団で巡業中に葉さんと出会った。そのころ葉さんはひとり身で、息子のアホンはまだ幼児だった。だから奥さんは、アホンにとっては育ての親。その後、奥さんと葉さんとの間に男の子ができた。これが葉さん一家の一座。

 売り物の薬は、皮ふには何でも効く塗り薬。稼ぎは少ないとこぼす奥さんです。
 そんな折、口上師の黄さんが一座を離れた。これを機会に、アホンが口上師に挑戦するチャンスが巡って来た。一座はアホンを応援する。
 だが実は、この先が心配。アホンにとって避けては通れない兵役が待っている。アホンは気がかりだ。兵役に行っている間、アレンは待っていてくれるだろうか? 
 アレンは彼や一座に後ろ髪引かれながらも、台北に行ってデザインの勉強がしたいと、インタビューでそっと打ち明ける。おお、葉さん一座はこの先、いかに!

 さて、映画は葉さん一座以外のパオジャンフーたちを見せてくれる。
 今は引退した呉さんは、いい声で歌を披露しながら、昔のパオジャンフーの様子を語ってくれる。蛇使いのアミンは、その芸と、毒蛇に噛まれる凄さを語る。
 そのほか、幾組かのパオジャンフーたちの様子が映画に映し出される。

 からっとしたドキュメンタリーです。陽気に気楽に観れます。

 
4‐0監督:柳町光男|日本、台湾|1995年|95分|
撮影:たむらまさき|助監督:王明偉 、 范健祐 、 王蘋 、 森田孝利|
出演:父親(葉天爽)|その奥さん・義母(邱兎搬)|息子アホン(葉春鴻)|アホンの恋人アレン(黄春蓮)|口上師の黄さん(黄宗斌)|パオジャンフーの大先輩・引退している月琴弾きの呉さん(呉天羅)|蛇使いのアミン(張財明)|パオジャンフーの大先輩・アミン一座の口上師の曽四郎先生|


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