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映画 「のるかそるか」  監督:ジョー・ピトカ

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左端がルーニー、中央が主人公の男・トロッター。(競馬場にて)

 一生に一度くらいは、こんなことがあって欲しい!
 競馬場でのドタバタ喜劇。スカッとしたい時、ご覧ください。

 タクシー運転手のトロッターは、しがない競馬好き。
 そんな連中が集う、薄暗く沈んだパブがある。その誰もが、小銭を使っては一喜一憂。ほど良い憂さ晴らし。

1‐00 その日、トロッターの同僚で、これまた競馬好きのタクシー運転手・ルーニーが、運転中に乗客の会話を今日も盗み録りしていた。(盗み録りはルーニーの趣味。)
 その日、録った会話の中にこんな内容があった。それは、土曜のレースで八百長をする密談。一番不人気の馬・チャリティーを勝たせるらしい。これで一儲けしようとしている。
 ルーニーは、こんなバカげた話を真に受けはしないが、休憩中に面白がってトロッターにこの会話を聞かせたのだ。しかし、トロッターは天を仰ぎ神の啓示を得たかように興奮し、その会話を繰り返し再生し聞き入っていた。そして彼の中では、戸惑い、ためらい、動揺、胸騒ぎが混在していた。なぜなら、彼は「競馬は金輪際やめる」と、かみさんに誓って間もないのだ。しかし、誓いを守るよりも破るスリルに賭け、かつ神の啓示を信じるスリルに賭けることにした。

 レースの日の朝、トロッターはいつもとは全く違う高揚感の中にいた。
 トロッターが買った50ドル馬券1枚(チャリティー単勝勝負)が、710ドルに化けた!
 レース前、誰ひとり買おうとしない馬・チャリティーを買うトロッターに周りは笑った。結果、写真判定だった。アドレナリン噴出ののち換金、これでもう競馬はしない、そう固く自分に言い聞かせていた。トロッターは、八百長の会話が録音されたカセットテープを持ちチャリティーがいる馬房に行き、八百長を仕掛けた男たちに礼の挨拶をして、テープを返した。

2-0_20160608105211839.png しかし、相手は動揺した。口止め料としてテープを買い取ると言うが、トロッターは断わった。710ドル、これで十分な金だ。競馬はもうしない。トロッターが帰りかけると、相手が言った。次は、フェイス・ヒーラーだ。この馬も今日一番の不人気馬だ。おまけにジョッキー・クラブに入れる会員証をもらった。

 これでトロッターの魂はメラメラと燃え上がった。フェイス・ヒーラー単勝勝負で、700ドルが2450ドルに!
 そして、トロッターの前に天使が舞い降りた。馬房が並ぶ前を歩いていたトロッターは、一頭の馬の前で止まった。その馬が彼にウィンクしたのだ。この馬で単勝勝負、なんと2400ドルが6万9000ドルに!

 レースで勝負がついた瞬間、握った馬券を換金する瞬間、それはまさに至福の瞬間。観ている側も競馬に勝った気になります。競馬を知らなくても十分楽しめます。ジョッキー・クラブでは、怪しげな上流階級が上品ぶっているが、レースが始まるや、本性丸出しになるシーンも面白いでしょう。


オリジナル・タイトル:Let It Ride
監督:ジョー・ピトカ|アメリカ|1989年|86分|
原作:ジェイ・クロンリー|脚本:アーネスト・モートン|撮影:カーティス・J・ウェア|
出演:競馬好きなタクシー運転手のJ・トロッター(リチャード・ドレイファス)|やはり競馬好きな同僚・ルーニー(デイヴィッド・ヨハンセン)|トロッターの妻・パム(テリー・ガー)|馬券売りの太っちょ男(ロビー・コルトレーン)|グリーンバーグ(アレン・ガーフィールド)|その女(ジェニファー・ティリー)|

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
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