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フィリピン映画 「普通の家族」  ~第17回東京フィルメックス上映作品

 第17回東京フィルメックスで上映された作品について、順次書いて行きます。今日はその第4回です。
 今回はフィリピン映画です。
 なお、上映作品の「まとめ」記事は、こちらです。

「普通の家族」  Ordinary People|フィリピン|2016|107分|
 監督:エドゥアルド・ロイ・Jr  (Eduardo ROY Jr.)
1_20161127132546aa9.jpg
 実に すなおな、いい映画です。
 マニラの街中で、ストリートチルドレンとして育った16歳のジェーンと17歳のアリエスの物語。
 専ら、ひったくりで稼いでいるアリエス。窃盗仲間には幼い子たちもいる。

0_20161127150452c9b.jpg ふたりの間に赤ちゃんが生まれた。現在、生後一カ月。赤ちゃんが生まれてからは、夫婦の間でジェーンの方が強くなった。母は強しである。(こういう時、男は誠に情けない)
 寝起きする場所は日々転々としているふたりだが、ベビーハンモックを買った。ふたりは相変わらず段ボールを敷いて寝る。

 そんなある日、赤ちゃんが誘拐されてしまう。ジェーンが一時、ちょっと知り合いの人に騙されて赤ちゃんを預けた隙に、その人が誘拐したのだ。
 慌てたジェーンは辺りを探すが、預けた人は消えていた。アリエスを携帯電話で呼び付けて、ふたりで街中を探すが見つからない。仲間も加わって探すが駄目だった。赤ちゃんを預けた場所はスーパーの店内で、店の警備員が店内防犯カメラを再生すると、確かに預けた人が赤ちゃんを抱いて去って行く姿が映っていた。だが、店は何もしてくれない。
 ジェーンは警察に出向いた。(アリエスは職業柄、警察に行けない) だが、担当官は彼女を性的にもてあそぶだけであった。

 地元ラジオ局の番組に、相談お助け番組があった。人に勧められ この番組に出たふたりは、赤ちゃん捜しの助けを乞うた。
 さっそくジェーンの携帯宛に反応のメールが来たが、どれもが路上生活者への罵倒や嫌がらせのメールであった。
 そんな中、赤ちゃんの居場所を言うメールもあった。アリエスはそのメールを信用しなかったが、藁にもすがる思いのジェーンはアリエスの反対を押し切り、ふたりしてそこへ出かけた。赤ちゃんを養子として買ったであろう人の名と住所がメールにあったのだ。

 そこは、高級住宅街で、その街全体が塀に囲まれていて門には警備員がいた。やはり、門前払いであった。
 アリエスは塀を乗り越え、その家に忍び込み、赤ちゃんを発見する。しかしだ、アリエスはこれが我が子か、はっきりしない。悩んだ末、この子を抱きかかえ、塀の外で待っていたジェーンと一緒に急いで逃げた。そして、少し離れて落ち着いたジェーンが、その子の顔を見て愕然とした。我が子じゃない! メールは嘘であった。
 このまま逃げようとするアリエスをまたもや押し切って、ジェーンは子を帰しに行くと言って、ふたりしてその家へと戻る。家の前にはすでに警備員たちや近所の人が集まっていた。子をその家近くの道路上に置いて、ふたりは一目散に逃げるのであった。

 ストリートチルドレンの、このふたりも、Ordinary Peopleなのです。子の親なのです。映画はそう言っている。
 監督の育った近辺には身近にストリートチルドレンがいたらしいし、その中には友人もいたとのこと。監督のそういう実体験が、話を写実的にかつ生き生きとしたものにしています。マニラの街の騒々しさもよく伝わってきます。この映画、公開されるといいですね。
 昨年、第16回東京フィルメックスで上映され、のちに公開された作品に、ピーター・チャン監督の中国映画 「最愛の子」がありました。3歳の一人息子が誘拐された夫婦の話でした。はやり、あちこちから偽の情報がこの夫婦に来ます。「最愛の子」の記事は、こちらからお読みください。
 また、「普通の家族」のふたりと同じ境遇のカップルに、やはり赤ちゃんが誕生するという映画に、ダルデンヌ兄弟によるベルギー映画 「ある子供」があります。こちらはベビーカーを買いました。この「ある子供」の記事は、こちらからご覧ください。

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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