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映画 「フェリーニのアマルコルド」  監督:フェデリコ・フェリーニ

上
少年チッタの家族。

 フェリーニ監督(1920-1993)が少年時代のある年、特別に印象深く彼の心に残る、その1年を題材にしたといわれる喜劇&ファンタジー映画です。

2-0_20170616122321fff.jpg 時は1935年の春。
 映画のバックグラウンドは、ファシスト党のムッソリーニが首相となり、一党独裁政治をはじめて13年経った頃。
 そしてファシスト党指揮下の秘密警察が設立されてから5年経った春。圧政の時代。
 少年チッタは15歳。異性に目覚める頃、大人として世間に出て行く準備の時。

1-0_20170616121821de5.jpg
 映画の舞台は、イタリア北部の小都市。
 1930年代とはいえ、まだまだ19世紀のおおらかさと、男尊女卑と、泥臭い人の営みが残る街。

 お話は、分かりやすく起承転結を語るものではなく、映画は映像を体感させようとする。
 たくさんのアイデアを詰め込んだ押しの強いシーンの連射と、突拍子な切り返し、おふざけも紛れ込む。
 監督の創る喜びが伝わってくる。


 「フェリーニのアマルコルド」の路線を、よりストーリー性を重んじ楽しくドタバタにすると、エミール・クストリッツァ監督の、例えば奇人変人続出の「黒猫・白猫」(1998)に行き当る。

 そのドタバタを抑えて、悲しく屈折した喜劇性とアイロニーに重心を置くとすると、ロイ・アンダーソン監督の例えば「愛おしき隣人」(2007)が思い浮かぶ。
 また、多数の人物を登場させるだけで、その場面に可笑しみが加わる技法もフェリーニ由来のように思う。

 「永遠と一日」(1998)のテオ・アンゲロプロス監督も映像で語って行く監督で、フェリーニの映像力のうちの、大人数の登場と大舞台の演劇性、そして人生における祝祭の喜びを取り込んでいるように思える。

 これらの監督は、本作の様々なシーンを観ていて、「あッ、あの監督は、このシーンに影響されたんじゃないか」と思ったので書いてみた。 

 文中の下線部をクリックして当該記事をお読みください。


オリジナルタイトル:Federico Fellini Amarcord|
監督:フェデリコ・フェリーニ|イタリア、フランス|1974年|124分|
脚本:フェデリコ・フェリーニ 、 トニーノ・グエッラ|
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ|
出演:チッタ(ブルーノ・ザニン)|チッタの父(アルマンド・ブランチャ)|チッタの母(プペラ・マッジオ)|グラディスカ(マガリ・ノエル)|ほか

◆これまでに記事にしたフェデリコ・フェリーニ監督の映画
 
 「8 1/2」(1963年)  「甘い生活」(1960年)


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