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映画 「ナック」 監督:リチャード・レスター

上
 天然のナンシー


1-0_20170826084019135.jpg 1965年のロンドン。流行りはじめた若者文化、カウンターカルチャーの、ブームの部分をすくい上げて作ったドタバタ喜劇。
 当時のティーンエイジの子たちを観客対象にした映画だ。
 「最近の若いもんは…」とブツブツ言う街の大人たちをスナップした、ドキュメンタリーっぽいシーンが各所に幾つもあって、世間にチョイ逆らいたいティーンエイジの笑いを誘ったんだろう。

2-0_20170826084408f36.jpg そんな古臭い大人たちの批判をよそに、若いもん3人のお話が進みます。
 やたら女にもてる(努力もしている)きざなドラマーのトーレン、もてたいがもてない要領の悪いコリン、天然系おのぼりさんの女の子ナンシー、この3人が主人公。

 そのほかに、たくさんの美人の女の子たちが入れ替わり立ち替わり登場する。
 それはトーレンの彼女達や、トーレンの持て過ぎをひがむコリンの妄想シーンに出てくる女の子たち。
 案外、ここが見どころかも知れない。(ただしヌードもセックスもない健全映画、だが男尊女卑)

 ちなみに、この女の子の中に、ハイティーンだったジェーン・バーキンやシャーロット・ランプリングが出演しているらしい。(捜してください)

 筋は言うほどのものではないが、モノクロ映像がきれいです。
 1965年のロンドンの風景やファッションが何やらアンティークです。

 監督は本作「ナック」製作の前年(1964年)に、「ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!」を、「ナック」製作の同年1965年に「ヘルプ!4人はアイドル」を撮っている。

 ボブ・ディランの英国ツアーに追ったドキュメンタリー映画「ドント・ルック・バック」(1967年)に出てくるティーンエイジの子たちも、この「ナック」やビートルズ映画を見たんだろうな。    

 1969年ごろのロンドンに住む青年を描いた映画「ウィズネイルと僕」(1987年)の二人は、この「ナック」の主人公たちと同世代の数年後なのでしょう。 (下線部をクリックして、その過去記事にお進みください)

 時代はいつも多面的です。
 その時代をどんなスタンスで見るか、見たかで、時代の色合いは違って見えます。
 例えば、ポップカルチャーに焦点を当てて見る、カウンターカルチャーの視点で見る、政治が人に与えた影響の文脈で見る。
 ひとりの人の中でも、時とともに見方は移ろって行きます。


オリジナルタイトル:The Knack ...and How to Get It|
監督:リチャード・レスター|イギリス|1965年|85分|
原作戯曲:アン・ジェリコー|脚色:チャールズ・ウッド|撮影:デイヴィッド・ワトキン|
出演:ナンシー(リタ・トゥシンハム)|コリン(マイケル・クロフォード)|トーレン(レイ・ブルックス)|ジェーン・バーキン|ジャクリーン・ビセット|シャーロット・ランプリング|

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