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映画「ストロベリーショートケイクス」  監督:矢崎仁司

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 恋に悩む東京の女4人、それぞれの生きざまドラマ。

 その、それぞれの生きざまは、世の中、こんな女がいるだろう、と思われる女性像を、意識的にデフォルメして、美しく標本化し、花のイラスト図鑑のように仕立ててある。

 恋に悩む女4人は、二組のペアになって登場する。(つまり映画は、4人個別の恋物語で、同時に二組の物語でもあります)



1-0_201805031336155ad.jpg 里子(池脇千鶴)と秋代(中村優子)。
 このふたりは、ちょっと高級なデリバリーヘルスの店「ヘブンズゲイト」に勤めている。里子は店の電話受付嬢、秋代はヘルス嬢。
 里子は、過去に破れた恋からやっと抜け出せた、そして今、夢のような恋をしたい願望真っ最中。
 秋代は、成就しえない恋を抱えている。思い続ける彼氏とは、専門学校の同窓の菊地(安藤政信)。男と女の親友同士で菊池にその気はないし彼女がいる。

2-0_201805031337298be.jpg ちひろ(中越典子)と塔子(原作者の魚喃キリコ、俳優芸名岩瀬塔子)。
 こちらのふたりは、ルームシェアするふたり。ちひろは、いわゆるOLで、塔子は売れだしたフリーのイラストレーター。
 女4人のなかで唯一、恋の現在進行形を行くのは、OLのちひろ。相手はビジネスマンの永井(加瀬亮)。ちひろは永井の部屋に通う。
 塔子は、彼氏に捨てられ、忘れようとして忘れかけている恋を抱えている。

 里子の話は、漫画チックに喜劇仕立ての風味。結局里子は店を辞め、バイトし始めた高架下の中華の店の、あの男と一緒になるのか。
 秋代の話は、あれがそうなら、恋は成就できなかったけれども授かったのかな。
 女4人のなかで唯一だったちひろは、一番悲しい。
 塔子は、元カレからの結婚式招待状で、忘れようとして忘れかけている昔の恋があることを、我々に見せる。 
 
 映画は、里子と秋代、ちひろと塔子の二組、女同士の話をそれぞれするが、建てつけが悪い。 
 また結末は、この二組の話をひとつにして終わらせようとするが、如何せん、無理がある。
 ちなみに、エピソードが一番リアルなのは、イラストレーターの塔子の話。発注者である編集者とフリーランスの葛藤軋轢でした。そして塔子の絵筆の筆さばき。

監督:矢崎仁司|2005年| 127分|
原作:魚喃キリコ|脚本:狗飼恭子|撮影:石井勲|
出演:里子(池脇千鶴)|秋代(中村優子)|ちひろ(中越典子)|塔子(岩瀬塔子こと魚喃キリコ)|ちひろの彼氏永井(加瀬亮)|秋代の彼氏菊地(安藤政信)|デリヘルの店「ヘブンズゲイト」の店長森尾(村杉蝉之介)|デリヘル嬢・ミチル(前田綾花)|デリヘル嬢・ユリ(宮下ともみ)|デリヘル嬢・サキエ(桂亜沙美)|街中華のリー(趙たみ和)|秋代の客(高取英)|秋代の客(諏訪太朗)||秋代の客(保坂和志)|秋代の客(戌井昭人)|編集長・大崎(矢島健一)|女医(いしのようこ)|里子の母の恋人・田所(奥村公延)|里子の母・町子(中原ひとみ)|ほか

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めてはや9年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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