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映画「ミツバチのささやき」  スペイン映画   監督:ビクトル・エリセ

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0_201809031256086c7.jpg 主人公の少女、アナの愛くるしさと、1940年の静かな田園風景に浸るのもいいだろう。
 これが物語の土台であり、いにしえの良きスペインを表わそうとしているのだから。

 そのうえで、セリフ僅かなこの映画は、いくつかのシーンでいくつかの話をしようとします。
 例えば、まだ若いアナの母親が手紙を書いています。(老いた夫とは歳の開きがある)
 彼女が抱く密かな愛と、変わりゆく世の中への絶望感を、行方不明の愛しい人宛てへ、届くか分からぬ手紙に託します。

 村に映画「フランケンシュタイン」の巡業が来ます。
 上映されるフランケンシュタインの映像は我々観客に、内戦に勝利したファシズム陣営のフランシスコ・フランコを暗示させているのかもしれません。

 その一方で、映画「フランケンシュタイン」の1シーンにある、フランケンシュタインと少女との優しい出会い。
 これを観たアナは怖いながらも、このシーンに魅かれて行きます。(このテーマが映画後半の軸となっていきます)
 そしてある日、反ファシズム陣営に属す一人の男が、走る列車から飛び降り、この村の、畑の中の一軒家の廃屋に身を隠しました。
 巡業の映画を観てからというもの、この廃屋は、アナと姉のイザベルの姉妹にとって、フランケンシュタインのような姿の精霊の棲み家でありました。そして男とアナが出会うのでした。それからは・・。

 一番まっとうな予告編をあげておきます。(El espíritu de la colmena - Duch Roju - 1973 - trailer)
 https://www.youtube.com/watch?v=wR_mjiLGZkc

 「ミツバチのささやき」は、言葉少なに、映像で物語を語ろうとしています。
 よって一枚の絵画を見るように、静かにじっくり観てください。

 本作と同様の、静かな映画60作品を、「静かな映画 洋画編」で取り上げています。
  こちらから、見てみてください。
 本作のビクトル・エリセ監督の1983年作品「エル・スール」は既に記事にしました。
  こちらからお読みください。

オリジナルタイトル:El Espiritu de la Colmena
監督:ビクトル・エリセ|スペイン|1973年|99分|
原案:ビクトル・エリセ|脚本:アンヘル・フェルナンデス・サントス 、 ビクトル・エリセ|撮影:ルイス・カドラード|
出演:アナ(アナ・トレント)|姉イサベル(イサベル・テリェリア)|父親フェルナンド(フェルナンド・フェルナン・ゴメス)|母親テレサ(テレサ・ヒンペラ)|アナの家の家政婦ミラグロス(ケティ・デ・ラ・カマラ)|治安警察官(エスタニス・ゴンサレス)|精霊のフランケンシュタイン(ホセ・ビリャサンテ)|逃亡の男(ジュアン・マルガロ)|アナが通う学校の教師ドナ・ルシア(ラリー・ソルデビラ)|医者(ミゲル・ピカソ)|

22_201809031308258b2.jpg【 一夜一話の 歩き方 】

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めてはや9年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

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