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映画「パリはわれらのもの」  監督:ジャック・リベット

上

 1957年のパリ。
 主人公は大学生のアンヌ。
1-1_20190623224210597.png 初心で擦れてないアンヌの役柄は、その兄ピエールの友人や、その知り合いに出会いながら、不条理な謎めいた話の進行役(狂言回し)を担っている。

 ピエールの人間関係の中で死者が二人出る。ギター現代音楽作曲家に舞台演劇監督。
 自殺の様に見えるが、他殺なのか。
 見えぬ外部からの陰謀がうごめくかのようだ。
 アンヌは知る由もないが、実はピエール本人も謎めいていて、ある組織の秘密の使命を担っていることが、話が進むうちにわかって来る。

 ピエールの知り合いの一人、フィリップは、赤狩り旋風吹き荒れるアメリカを離れ、パリに逃避したて来たアメリカ人、
 次いで、いささか強面のテリーは、すべての謎を知っている風で、フィリップと何かしらの関係がある素振りの女、
 また、小劇団の監督のジェラールは、稽古場に立ち寄ったアンヌを団員に引き入れ、ちょっといい関係になるが‥。

 総じて話は、ピエールの人間関係の中にこじんまり納まるサスペンス風味の不条理劇だが、映画作意の底辺では漠とした大きな社会不安を感じている気がする。

 それは、ヒトラーのような全体主義(セリフに出てくる)的な組織、あるいはアメリカの反共社会運動(マッカーシズム)等を、(この話で言う)今、世界を密かに一方的に変えようとする謎の組織の陰謀に、結び付けようとしているようだ。
 だからか、登場人物の中に、謎の組織に抵抗しようとする者や、不安に追い詰められの自殺か、殺される者が出てくる。

 そんな事につられ現代において思うに、新自由主義、ポピュリズム、極右などの活動を、インターネットを駆使して密かに後押しし世界を繰ろうとする、謎の全体主義者集団みたいな存在を妄想する。
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オリジナルタイトル:Paris nous appartient
監督:ジャック・リベット|フランス|1958年製作開始、1960年公開|137分|
脚本:ジャック・リベット、ジャン・グリュオー|撮影監督:シャルル・L・ビッチ|撮影:アンドレ・ムルガルスキ|
出演:アンヌ・グーピル(ベティ・シュナイダー)|ピエール・グーピル(フランソワ・メーストル)|フィリップ・カウフマン(ダニエル・クロエム)|テリー・ヨルダン(フランソワーズ・プレヴォー)|ジェラール・レンツ(ジャンニ・エスポジート)|ジェラールの助手 ジャン=バル(アンリ・ポワリエ)| ビルギッタ(ブリジット・ジュスラン)|アイダ(ルイゾン・ロブラン)|タニア・フェディン(マルカ・リボヴスカ)|ほか2-1_20190623224400c55.jpg
カメオ出演:ジャン=リュック・ゴダール(サングラスの男ハンス・リュカス)|クロード・シャブロル(パーティにいる男)|ジャック・ドゥミ(人妻の友人)|ジャック・リヴェット(パーティにいる男)|



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やまなか
Posted byやまなか