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帰らない映画 |春にして君を想う|パンドラの箱|マイ・ディア・チルドレン

映画「バウンティフルへの旅」を再度みて思うこと・・・。
お年寄りの終末選択。
子供夫婦の家で同居に耐え切れず、幾度も家出するが連れ戻されるお年寄り。
自身の死を待たれている環境、死ねば子供夫婦の家庭は幸せになれる。
いっそのこと終末は、自ら選んでストレートで、OneWay な方がいいじゃん。

「ストレイト・ストーリー」、この映画の主人公じいさんは家に戻って来るからOneWayじゃない。
(監督:デイヴィッド・リンチ|1999年|アメリカ)
「人生に乾杯!」は、ご老人の主義主張を訴えることが主眼だから、ちょい違う。
(監督:ガーボル・ロホニ|2007年|ハンガリー)

そんなことで、現実からの開放、いっちまえOneWayな映画、思いつく2本。


春にして 3春にして君を想う
監督:フリドリック・トール・フリドリクソン|1991年|
アイスランド=ドイツ=ノルウェー|
原題:Children of Nature|春にして君を想う
 ステラは老人介護施設からの脱走常習犯。この施設に偶然入所して来たのがソウルゲイル。農業を営んできた彼は子供夫婦に呼ばれ都会で同居していたが、すべてがすれ違うギスギスした毎日だった。子は父を施設に送った。
 ステラ、ソウルゲイルのふたりは同郷幼なじみだった。2人がたてた計画はアイスランド北部の、今や無人島となった故郷に帰ること。ほぼ無一文の彼らは、バスに乗り、さらに車を無許可で拝借し、追手の警察を振り払い勇敢に憧れの島へと向かう。たどり着いた2人は感無量。草木が伸び放題、荒涼とした緑の風景を歩き回る。霧が晴れ、また霧に包まれる島を時間が流れる。ステラが戻ってこないことに気が付いたソウルゲイルが探しにいくと、彼女は海岸で死んでいた。彼は彼女を島の地に埋葬をし呆然とたたずむ。そのとき、追手の警察はヘリコプターで舞い降りて来て2人を探し始めた。
 すべてを知ったソウルゲイルは、ひとり霧の中に消えて戻ることは無かった。



春にして44l

ふたりがね 
春にして死













ぱんどら 3パンドラの箱
監督:イェシム・ウスタオウル|2008年|
トルコ=仏=独=ベルギー|
原題:Pandora’s Box|
 トルコ・イスタンブールで暮らす3人の姉弟、それぞれの生活は問題を抱えている。(往々にしてよくある映画の設定)
 自分の事で精一杯な3人に、黒海沿岸の故郷の村で暮らす母が行方不明との知らせが入る。丘にある小屋のような家に痴呆症の母は幸せそうに一人住まい。急ぎ3人は1台の車に同乗し、悪態つきながら故郷に向かう。そして母をイスタンブールに連れて帰るが、3人それぞれ、母の行動にイライラ感を増し持て余まし、結果3人の家を母は、たらい回しに。
 老いた母の頼りは孫の青年。痴呆症の壁を越えて、この2人に通じ合えるものが芽生える。密かに2人で故郷に帰る。
 そして老いた母は、何かに誘われるようにひとり森のなかに消えていった。
ぱんどら 5e ぱんどら 4















私の母は、認知症が遠因で亡くなった。うーん、気分を変えて・・・
元気ある「あばあさん」映画を1本。


マイopy1マイ・ディア・チルドレン
監督:ジャナ・イサバエヴァ|2008年|カザフスタン|
原題:Dorogie moi deti 
 都会に出た兄妹4人、繊維商社に勤める賃貸マンション住まいのサラリーマンの次男、夫に逃げられ女手で二子を育てる生肉工場勤務非正規雇用労働者の長女、裕福な家に嫁ぎ姑や夫にいじめられる一子を出産したばかりの末娘、離婚後まちのマーケット内でボスの下で荷運びを営むその日暮らしの長男。田舎にいる三男の結婚式費用を徴収すべく子達を訪ね歩く、元気満々な母親。
 いとおしい子たちの、それぞれの生活に心配・応援するが深く干渉しない母。(母には経済力もなく時代遅れの田舎者。所詮、いまさらどうしようもないと割り切る)
 この国の、田舎の伝統と都会生活の現代が分かる。明るく時にダンサブルで軽妙に描かれた映画だ。
マイmy_dear_children2


ついでにカザフスタン映画を3本紹介 →こちらを見て


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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

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