ウルリヒ・ザイドル監督の映画 《まとめ》

中8 (2)ウクライナ人のオルガ「インポート、エクスポート」


ここでは、オーストリアの映画監督、ウルリヒ・ザイドルの作品をまとめています。
厳しい現実を直視してこれを率直に捉え、一方で、時に刺激的なR15的シーンも加え、これらを、この監督独特のコミカルな語り口でもって大人の映画にしています。
しかし基底には、社会を冷静冷徹に見る、監督の眼力を感じます。これに魅了されます。
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まずは、下記4作品のうち、一番出来がいいパラダイス 神
これは、宗教をテーマにする、かなりビターな喜劇です。
ひとり住まいの妻アンナ・マリアは敬虔なカトリック信者。
彼女は、東欧・ロシア・トルコなどから来た移民に、カトリックを普及させる伝道者集団に属し、家々を周り歩き、熱心に布教活動をしている。
そこへある日、、2年前に家を出て行った夫が、何の前触れもなく現れ、妻の異変に驚いた。家の中全体が、彼女の宗教的プライベート空間と化しているのだ。
そして、夫の方はというと、‥‥。
この映画のコミカルな妙味がピンと来ないと、ただ重いだけの映画になりますのでご注意を。

次にパラダイス 愛
オーストリアの普通のおばさん達が、アフリカのリゾート地へ、ウキウキ遊びに行く話ですが。
そこは、白人観光客専用の海辺のリゾート。その遊びとは、アフリカの若い黒人男性たちとセックスすることでした。
そんな、おばさん達の愛のパラダイスを描く映画です。

そしてインポート、エクスポート
こちらは、ウクライナとオーストリアの現実を、働く者の視点から描く映画。
ウクライナ人の看護師オルガは、一方的な給与カットが続き、生活できない。それで、地元でなんとか別の職に就いたが馴染めず、仕方なくオーストリアへ単身 出稼ぎに来た。職を得たのは、認知症老人のための長期療養型病院。
オーストリア人のポールは、オーストリアで、ショッピングセンターの夜警をしていたが今は無職。金がない。借りれる友人から借金しまくっている。借りたその中に義父もいた。「返せないなら俺の仕事を手伝え」 ということで、義父に付いてウクライナへ行くことになる。
オルガとポール、この二つの話は交互に語られるが、話が交わることは無いのですが‥。
総じて、説得力ある映像、筆圧が強いストーリー。厳しい現実やR15なシーンに、コミカルな語り口を添えて、独特な大人の映画にしていますが、R15シーンに過剰反応すると、映画が言う事が見えなくなるのでご用心。

最後にパラダイス 希望
肥満児向けの減量合宿での、少女たちと合宿スタッフたちの、ありのままを淡々と描きます。


パラダイス3部作(愛/神/希望)3本の「まとめ予告編」です
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=6xdFyWzKb-A

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インポート、エクスポート
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パラダイス 神
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パラダイス 愛
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パラダイス 希望


上パラダイス 愛
中5 (2)パラダイス 愛

神1 (2) -800
パラダイス 神
中7パラダイス 神

中1 (2)
インポート、エクスポート
中3インポート、エクスポート
中100認知症の老人たち‥‥インポート、エクスポート

中4パラダイス 希望



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Posted byやまなか