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映画 そして、私たちは愛に帰る  監督:ファティ・アキン

65498498489ちらし いい映画だ。
 気持ちが通じ合う間柄になるけれど、相手を頼りにし受け入れるんだけど、一定以上は依存し合わない関係。登場人物たちの、それぞれが持つ見識や美意識を感じる映画。ここに惚れた。
 愛、節度、自己主張、尊重、いたわり、献身、死、居場所、そんなファクターが、はかなく同時に力強く混在する映画。

 親ひとり子ひとりの3家族の物語が錯綜する。話はドイツとトルコを行き来します。 
 第1章は、ドイツ在住のトルコ人じいさん(写真右端→)と、同じくドイツ在住のトルコ人娼婦おばさんとの話。
 このじいさん、下のほうが衰えず飾り窓の街へくりだす、そこでふたりは出会って第1章は始まる。2人が一緒に住むようになった実家に、学者の息子が里帰り、3人三様の思いが。
娼婦と息子0_sositeaini01  父tと息子-32ab4
学者稼業の息子と娼婦稼業のおばさん           息子と父
  
 第2章は、ドイツ人女子大生(右上写真左端)と、クルド人差別開放を目指す武装グループの、トルコ在住トルコ人活動家女性(右上写真中央)との話。
 生きがいやりがいを見出せないでいる女子大生は、トルコからドイツに不法入国して来た活動家女性を家にかくまうことに。ここから第2章が始まる。
クルドd3e050  imベッドg20081129_2_p

 そして第1章・2章このふたつの話は、実は同時並行して展開している。
 
 第3話は、学者と、ドイツ人女子学生の母、そして活動家女性との話。
 わけは伏せますが、イスタンブールに出かけた息子は、学者人生に違和感を感じていてドイツに戻らず、故郷イスタンブールで書店を始める。同じくわけは伏せますが、女子大生の母は活動家女性を救い出すためにイスタンブールに出かける。そしてこの地で学者と出会い、書店に勤めることに。この母、若い頃はインドにヒッチハイクしている、元ヒッピーか日本で言えば70年安保世代。娘にもそんな血が流れていた。 
先に行かれた母と息子800a  面会で娘のように思う母fa9b8d
女子学生の母と学者       活動家女性に面会に来た、女子学生の母

 話の運びがうまくて、いい映画です。気に入りました! 
 こういう映画に出会うと、「映画って、いいな~!」とあらためて思います。
 同監督の『愛より強く』より出来がいい。

 この映画については、あらすじは書きません。
 あらすじって粗筋・荒筋でしょ。
 ウェブには、無神経なあらすじ情報がたくさん横行していて、映画を荒らしていると思います。

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iちらし  2 mages 監督:ファティ・アキン|2007年|ドイツ・トルコ・イタリア|122分!
 原題:The Edge of Heaven|AUF DER ANDEREN SEITE|
 出演:バーキ・ダヴラク(Nejat)|ハンナ・シグラ(Susanne)|ヌルセル・キョセ(Yeter)|トゥンジェル・クルティズ(Ali)|ヌルギュル・イェシルチャイ(Ayten)ほか

【連邦統計局の最新統計より】
ドイツに住む外国人、ドイツ国籍を持つ移民の数は、2008年時点で1,560万人。ドイツの人口8,210万人のうち19%を占める。うち外国籍の居住者は730万人と、人口の8.9%に相当。
1950年以降にドイツ国籍を取得した移民とその家族は、830万人(10.1%)を占める。
出身国別では、トルコが290万人余りでトップ。旧ソ連の諸国が合わせて290万人近くとこれに続く。



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Comments: 1

カヨ URL 2011-02-16 Wed 02:04:40

この映画、わたしも観たいんですよ。けっこう前から薦められていたんですが、ちょっとこの邦題で引いてしまうところがあって(笑)。でも、よい作品のようです。ブログの中にあったように、前知識を仕込んで観ないことにしますね。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
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