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映画「ひなぎく」   監督:ヴェラ・ヒティロヴァ

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  枠にとらわれず観たい映画。
  年齢で言えば50歳近い映画だが、以前に観た時より若くみえる。今回そう感じた。

70テーブル80列車  チェコスロヴァキア当局や軍を「男の象徴」として置き換えてみせている。 姉妹は、おどけながら そんな男を次々に挑発し、とりわけ偉そうな年配をターゲットとする。男はまんまと してやられる。基本、こんな話、ストーリーはほぼ無い。







鏡22単色  だが、そんなことよりも、テクスチャーの対比が面白い。
  柔らかで肌触りのよい物と、冷たい金属や水、鏡・ガラス。 軽く透ける物と、重たく固い物。 ビジュアル豊かに、そんな質感の対比が繰り返し映し出される。 
  同時に映像も凝っている。精緻に冷たく描写するモノクロ映像シーンと、赤や緑の濃淡で見せるイメージな単色シーン。そしてカラーコーディネートしたカラー・シーン こうしたシーンのパズルの中を姉妹は進んでいく。





悪戯
ドア  ふたりは、子供に躾けるようなマナーを破り、世間様の前でやっちゃいけない事を ことごとくやる。
  当時の当局に対する鬱積した反抗の隠喩的表現・・・だろうなんていう目で映画を観るとゼンゼン面白くないよね。
  ストレートに現在の目線で、単純にビジュアルチックなコメディ映画として観たい。やっちゃいけないハチャメチャな事をやるのは楽しい。わざと素手で食べたり、ストローを鳴らしたり、食卓にあがって料理を踏んだりと、食事にかかわることが多い。 


舌べろ  しかし、工場に出勤する多くの労働者達の目には、この姉妹の姿は見えない。
  さらには、迷惑な事をやると「お仕置き」がありますと映画は言う。
  ふたりは冷たい川に投げ込まれアプアプしている。そこに長い棒が差し出され、助けられる。「もうしません!」   
  ラストあたりのシーン。大きなシャンデリアに乗り、ブランコみたいに大きく揺らすフワフワしたふたりと、そのふたりがテーブルの上で硬直して仰向けに並び、そこに突然!落下する重いシャンデリア。

  「ハメはずしちゃ駄目よ」という実は結構、道徳的な、お堅いお話でもあります。




髪飾り原題:Sedmikrásky|Daisies|
監督:ヴェラ・ヒティロヴァ|チェコスロヴァキア|1966年|75分||
原案:パーヴェル・ユラーチェク|脚本:ヴェラ・ヒティロヴァ、エステル・クルンバホヴァ|
出演:イヴァナ・カルバノヴァ|イトカ・チェルホヴァ|撮影:ヤロスラフ・クチェラ|

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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