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映画「ボルベール<帰郷>」  監督:ペドロ・アルモドバル

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ペネロペ・クルス  マドリードと故郷ラ・マンチャを行き来する話。
  映像はカラーコーディネートがなされていて華やか。空気はカラッと乾いている。話が次から次へと繰り出され、小気味よいテンポで120分を飽きさせない展開だ。
  かつ、主人公ライムンダ役の女優ペネロペ・クルスの、この美貌に、観客は振り回される。
  だが、ストーリーは3世代にわたる女性の、愛と悲劇。
  
  ライムンダは、いつも前向きで物事をテキパキ解決していく賢い女だ。周りの女たちを引っ張っていく。夫パコと娘パウラ15歳の三人住まい。

ふたり  そして、この映画を陰で支える女優は、ライムンダの母親イレーネ役のカルメン・マウラ。
  (←)かわいい表情のおばあちゃんだが難しい役どころ。かつて人をあやめた犯罪者でありながら、映画をコミカルにする主役だ。
  
  もうひとり。夫に逃げられ一人住まいの、ライムンダの姉・ソーレ役のロラ・ドゥエニャスも地味ながら味を出している。(左写真の左側)


キャプチャベッド22  つっこみ所がいくつもあるが、そこはコミカルにクリアされていて、ま、いいか、というラテンの乗りを楽しもう。でも、この映画、3世代にわたる次のような悲劇を描いている。このあたり、コミカルさと悲劇が絶妙にブレンドされていて、話は明るくカラッと乱暴に展開する。お楽しみ!  
  悪いのはスペイン男、立つ瀬がない。同時に「ラマンチャの女」は怖い! 

<ライムンダの悲劇>
  ライムンダが娘の頃、母親イレーネの2人目の父親にレイプされる。この時の子が娘のパウラ15歳。
  だからパウラにとって、父パコは義父。しかしパウラはこの事を知らされていない。

<母親イレーネの悲劇>
  その昔、浮気する夫と女性を焼死させ、同時にイレーネ本人は世間から姿を消す。娘たち、親戚、村人たちは、イレーネ夫妻が焼死したとして墓をたてた。映画はこの墓前シーンから始まる。そののち、母はライムンダの姉・ソーレの前に忽然と現れる。

娘<ライムンダの娘・パウラの悲劇>
  パウラ15歳がキッチンにいた時に、義父パコにレイプされそうになり、娘は酔ったパコを包丁で刺殺してしまう。母ライムンダは女友達とふたりだけで、夜中、人里離れた川岸に行き、冷凍庫に入れた夫の死体を埋めてしまう。
キャプチャ埋葬22



サブ2原題:Volver|
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル|スペイン|2006年|120分|
撮影:ホセ・ルイス・アルカイネ|
出演:ペネロペ・クルス (ライムンダ)
カルメン・マウラ (ライムンダとソーレの母・イレーネ)
ロラ・ドゥエニャス (ライムンダの姉・ソーレ)
ヨアンナ・コバ (ライムンダの娘・パウラ)
チェス・ランプレアヴェ (イレーネの姉・老衰死・パウラ伯母)
ブランカ・ポルティージョ (パウラ伯母の面倒をみてくれた女性・アグスティーナ)
アントニオ・デ・ラ・トレ (ライムンダの夫・パコ)

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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