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映画「パンチドランク・ラブ 」  監督:ポール・トーマス・アンダーソン

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  変な映画だ。
  この映画、話が2層になっていて相互には、あまり関連しない。
  ですが、主役バリーの人物設定がうまいのか、主役俳優アダム・サンドラーの演技力のせいか、違和感なく楽しめます。

  主役のバリーは、真面目で穏やか。姉が数人いる末っ子の長男。小さい頃から姉たちに、口やかましい程に日々からかわれて育ってきた。だから屈折した女性恐怖症。そして自閉症気味。発達障害があるかもしれない。小さい頃からプレッシャーを受けたり、イライラがつのると、所構わず、大きな窓ガラスを粉々に割ってしまう。

  そんなバリーをみそめた女性がいた。こころ優しいリナ。女性に臆病なバリーにあたたかく接して閉じたバリーのこころを開いてくれた。この話はハッピーエンド。

オルガン  さて、2層になっているもう一つの話。
  それは孤独な男バリーの、もう一つの顔だ。
  例えば、勤め先の路上に置き去りにされた、子供用のオルガンを事務所に持ち込み、事務机の上に乗せて、毎日さわって楽しむ。(彼はピアノが弾けない)

まとめ買い  
  職場は暇そうだ。職場で、「マイレージを貯めると海外へ行けるという特典」の宣伝広告に誤植を発見する。マイレージ合計点数の桁数が一桁少ないのだ。問い合わせてごり押しして了解を得た。近くのスーパーに駈け込んで、マイレージ点数と商品購入金額を勘案すると、マイレージのついた、このプリンが一番!ということで、まとめ買いし、職場にプリンの箱が積んである。いつか行くんだ!ハワイへ。



家  例えば、ある夜、一人住まいの自宅からテレフォン・セックスのサービスに電話してみた。(利用は初めてのようだ)クレジット番号、住所、自宅/勤め先電話番号など、洗いざらいの個人情報を、言われるがままに伝えてしまう。これが発端で、毎日職場に電話がかかって来るようになる。ついには脅迫電話と化し、男たちに殴られ脅され、CDから一度におろせる最高金額の金を渡してしまう。
  しかし、この事件がバリーのこころのスイッチをオンにしてしまった。ゆすりの親玉を突き止め、襲った男たちをコテンパンにやっつけてしまう。いざとなれば、強い男バリー。

リナ  そんな孤独で変な男だが、リナはバリーの魅力を見抜いたんだろう。


原題:Punch-Drunk Love|
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン|アメリカ|2002年|95分|
撮影:ロバート・エルスウィット|
出演 アダム・サンドラー (Barry Egan)|エミリー・ワトソン (Lena Leonard)|ルイス・ガスマン (Lance)|メアリー・リン・ライスカブ (Elizabeth)|フィリップ・シーモア・ホフマン (Dean Trumbell)

  この映画、2層になってる、と言ったが、実は3層目がある。
カー     オフィス
(左写真)映画冒頭、バリーの職場の前の道で、高速で走ってきた車が突然、激しく横転する。
(右写真)バリーが、マイレージのミスを発見した瞬間。ハードコアなオフィス風景。
そのほか、バリーの職場で、大型リフトに乗せた荷物が、ガラガラ落下する。
映画の本筋には、あまり関係ない所での、こんな凶暴性も楽しめる変な映画。好きです。


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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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