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映画「ひとりぼっちの二人だが 」  監督:舛田利雄  主演:吉永小百合

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伝法院通り222  映画スター達が、浅草寺境内や浅草六区、花やしきを元気よく走り抜ける。
  昭和37年当時の、浅草の様子が分かる貴重な映画。

  もちろん主役は、吉永小百合。
  そして坂本九の歌謡映画でもある。吉永小百合のデュエットも。
  浅草生まれ、浅草育ちの中卒同窓生、ユキ(吉永小百合)、九太(坂本九)、三郎(浜田光夫)の話です。


逃走  浅草を隅田川沿いに1.5km、川を下ると柳橋。格式ある花街。
  ユキ19歳は、親を失い、芸者の置屋を営んでいる叔母の元で育ち、中学卒業後、芸者見習いを経て今日、晴れて水揚げの日を迎えていた。つまり何処かの会社の社長さんがユキのパトロンとなって、初夜を迎える日。今日までに、ユキの周りでは諸々の準備が着々とすすんでいた。パトロンは相当な費用を費やす。当日を迎え、パトロンの男をはじめ大勢の前でユキは舞を披露した。ところが、そのあとの宴会の席に彼女が現れなかった。逃げたのだ。ユキは、たまらなくいやだった。

はなやしき三人  こうなると、パトロンの顔がつぶれ、ユキを芸者に育てた置屋の叔母の顔もつぶれる。困った時のやくざ。柳橋のやくざ一家が動き始める。浅草寺の境内で一家の手下がユキを発見。そこへ浅草を地場とする組のチンピラ3人が通りかかり、もめる。浅草のチンピラ3人の中に、ユキと中卒同期の三郎がいた。ユキは三郎の胸の中に飛び込んで難を逃れる。
  三郎は組に報告する一方、ユキを浅草カンカン踊りのお色気小劇場の楽屋に隠す。そこに、小劇場で下働きしている、やはり中卒同期の九太がいた。さて、ここで坂本九と吉永小百合の歌謡映画になる。また人形劇も挿入されるが、歌うシーンとともに、話の前後と違和感がない。ほんわり牧歌的なシーンに仕上がっている。

英二  話のこのあたりから、もうひとり登場人物が出てくる。英二(高橋英樹)だ。ユキの兄だが、実はユキの親が育てた戦災孤児だった。そしてユキと共に置屋の叔母に育てられた。中学卒で就職したが家出し、最近浅草に戻って来て隅田川の観光船の船長をしながらボクシングジムに通っていた。強い。近日中に試合に出る予定だ。

九太と  ここで混乱してくる。ユキを好いている男は、三郎、英二、そして九太が加わる。英二を好いているのは、置屋の叔母の実の娘・トモコ(渡辺トモコ)だ。
  肝心のユキが好きなのは・・・。
見つめ合う

<中卒人口の変化>
この映画の時代、中卒で就職はごく普通だった。だから大卒は珍しかった。
1965年ぐらいまでは、中卒人口は、70万人前後いた。(これに対して、高卒はぐんぐん上昇傾向を示し60万人前後、大卒は穏やかに10万人前後)ところが、1965年以降1970年までに、高卒人口が90万人を突破、一方中卒は急坂を下るように1970年27万人くらいまで低下した。
中卒/高卒/大卒の卒業人口推移グラフ 外部リンク

バス監督:舛田利雄|1962年|日活|97分|
企画:水の江瀧子|脚本:熊井啓、江崎実生|撮影:横山実|
出演:吉永小百合 (田島ユキ)|浜田光夫 (杉山三郎)|坂本九 (浅草九太)|高橋英樹 (田島英二)|渡辺トモコ (岩下トモコ)|楠田薫 (岩下きく)|松本染升 (吉野)|内田良平 (武田)|小池朝雄 (内海)|市村博 (十二階)|杉山俊夫 (ちょうちん)|武藤章生 (ぽっぽ)|柳瀬志郎 (カンノン)|亀山靖博 (ほほづき)|木下雅弘 (竜)|高品格 (佐藤刑事)|木島一郎 (舞台監督・小林)|星ナオミ (ローズ)|和田悦子 (チェリー)|葵真木子 (リリー)|森みどり (ミミー)|茂手木かすみ (マリー)|小泉郁之助 (江口会長)|杉江弘 (中川トレーナー)

人形

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
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