Home > 洋画評だけ見る 直近50作 > 映画「カラスの飼育 」  監督:カルロス・サウラ

映画「カラスの飼育 」  監督:カルロス・サウラ

上0

  映画の題名の意味は、「恩をあだで返す仕打ちにご用心」の意。 (スペインのことわざ:「カラスを飼うと、目をくり抜かれる」の一部がタイトル名になっている。「飼い犬に・・・」といった感じか。)

父  幼い頃の出来事を、子供ならではのミステリアスな世界観を通して、自身が述懐する映画です。
  場所はスペインはマドリードの都心部にある昔からのお屋敷街。
  高い塀に囲まれ木々が茂りプールがある大きな家。
  優しい母を亡くした三姉妹、その次女アナ9歳が主人公。
  父は偉い軍人、母が生前の時からの家政婦が三姉妹の面倒をみていた。 
  そんなアナが20年経った現在、幼い頃の自分を振り返り語る。


ミルク  ある日、掃除中に母は戸棚からカンを出し、私に渡して言いました。
  「アナ、ゴミ箱に捨てて。 ここにない方がいいわ。それに無用の長物だし。」
  不思議に思って私は尋ねました。 「中身は何?」
  母は答えません。「毒なの?」 と訊ねると、
  母は微笑んで言いました。「そうよ 恐ろしい毒なのよ。」
  「この粉をスプーン一杯飲めばゾウも死ぬわ。さあ早くゴミ箱に捨てて。」
  私は、そん時なぜかわからぬまま、母の言う事をきかず、このカンをとっておきました。

両親  なぜ父を殺したかったのか?  何度も自分に問いかけました。
  あれから20年の歳月、今の私が出せる答えというのは、簡単すぎて納得できません。
  ただ今でもありありと覚えているのは、 
  当時、母の晩年に去来していた悲しみの責任は、父だと思っていたことです。父こそが、母の病気と死の、直接的な原因だと、あの時思っていました。


階段  確かに9歳のアナは父に白い粉を飲ませた。その翌朝父はベッドで死亡した。ただし、ベッドには裸の女性がいた。実は腹上死だった。
  白い粉を飲んだ父の様子が気になっていたアナは、早朝、父の寝室を目指して階段を下りて行った。父の寝室から話声が聞こえた。そのうちドアを激しく開けて胸をはだけた女性が飛び出て行った。その後アナはベッドの父を呆然と見ていた。
  葬式が済んで両親ともにいなくなった三姉妹は叔母の家に引き取られる。しかし叔母は三人に対して厳しい。アナは父以外にも、白い粉を飲ませる行動に出るのであった・・・。

髪  若くして世を去らざるを得なかった母は、娘たちを置いて行くのが辛かった。また、アナは三人の内でも一番かわいがられていた娘。だからか、アナだけが、母のまぼろしを毎日みる。まぼろしの母はアナを元気づけ慰め注意をし髪をとかし眠りにつかせる。
  ちょっと不思議な力を持つアナと、まぼろしの母のあたたかなストーリーです。
  母親役と成人したアナ役が、ひとり二役、同じ女優なので分かりづらく、難解な印象を受けるのが難点。




姉妹123原題:Cria Cuervos|
   Cría cuervos  y te sacarán los ojos. 意味:「カラスを飼うと、目をくり抜かれる」

監督・脚本:カルロス・サウラ|スペイン|1975年|107分|
撮影:テオ・エスカミーリャ|
出演:アナ・トレント (アナ)|ジェラルディン・チャップリン ( 母マリア・成人したアナ(二役)|モニカ・ランドール (パウリーナ叔母)|フロリンダ・チコ (ロサ・家政婦)|エクトール・アルテリオ (憎まれた父・アンセルモ・・・腹上死)|ヘルマン・コボス (父の知人・ニコラス・ガロンテス)|ミルタ・ミジェール (ニコラスの妻)|ホセフィナ・ディアス (祖母)|コンチータ・ペレス (イレーネ・アナの姉)|マイテ・アナの妹|



洋画の映画評だけ見る  ここから記事を読む 
   題名で探す   こちらから
   国名で探す   こちらから

邦画の映画評だけ見る  ここから記事を読む
   題名で探す   こちらから
   監督で探す   こちらから
観たい映画、気になる映画は、こちらから どうぞ
関連記事
スポンサーサイト

Comments: 0

Comment Form
Only inform the site author.

Trackback+Pingback: 0

TrackBack URL for this entry
http://odakyuensen.blog.fc2.com/tb.php/620-e45c8240
Listed below are links to weblogs that reference
映画「カラスの飼育 」  監督:カルロス・サウラ from 一夜一話

Home > 洋画評だけ見る 直近50作 > 映画「カラスの飼育 」  監督:カルロス・サウラ

タグクラウド
プロフィール

やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

RSSリンクの表示
Tree-CATEGORY

Return to page top