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映画「不良少年」   監督:羽仁進

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  特別少年院に収容された少年の青春物語。
  羽仁進独特の、若者に向けた、柔らかい視線がよく出ている。はっきり言えば、かわいい表現。
  主人公・浅井役のキャスティングが決定打だ。この面構えは、いま観てもいい。

夜  当時はこの映画、ドキュメンタリーぽく見えて斬新だったのかもしれないが、いまの眼で観ると、自然な演出の劇映画だ。   
  ところで、少年院に行くようなワルは怖い、なんていう恐怖感や嫌悪感が当時はあったのだろうか? ならば映画は、そういう観客の反応を、前もって意識しストーリーに練りこんでいるのかもしれない。
  しかし50年経った現在、さまざまな犯罪や報道に接している我々の感覚は、そういった次元をはるかに超えてしまっているようだ。



夜2  主人公・浅井は、浅草を地場とするワルだった。
  浅井ほか3人を、浅草の街に解き放ったロケは、当時の浅草の様子を見事に記録することになった。ちょうどフランス映画「勝手にしやがれ」のパリのロケのようだ。たまたまロケ場所に居合わせた通行人の見物視線も画面に入っていて、いい感じが出ている。

  浅井は1942年5月生まれ18歳。父は戦死、母は行方不明。戦災孤児と言える。現在、定住先はなく住所不定。親はいないが、ワルでも明るい。向こうっ気は強い。
  銀座の高級宝石店で仲間と強盗をした。事前に用意した白い粉の目つぶしを店員に投げつけ、指輪8個、首飾り5個を奪ってバイクで逃走。幼い犯行だ。すぐ捕まってしまった。

所  特別少年院は海べりにある、裏は山。景色がいい。
  全員が独居房。板張りの床だけ。窓には格子。部屋の隅の床板を開けると、便器がある。
  はじめクリーニング科に配属されたが、いじめに会い、ケンカ騒動になった。次に木工科になり浅井は刑期を送る。特別少年院に収容された少年の、少年院内の青春物語が綴られる。

監督・脚本:羽仁進|1961年|92分|||
原作:地主愛子編 手記「とべない翼」より|撮影:金宇満司|音楽:武満徹|
出演:山田幸男 (浅井少年)|吉武広和 (出張少年)|山崎耕一郎 (木工科の班長藤川)|黒川靖男 (木工科の副班長)|伊藤正幸 (クリーニング科班長)|瀬川克弘 (大野少年)|佐藤章 (クリーニング科)|中野一夫 (クリーニング科)|和田知恵子 (出張の女)|

所2  院内  
高い塀に囲まれた特別少年院の正門入口付近。 クリーニング科でいじめに会う浅井。

所内  蛇2
独居房で走馬灯のように思い浮かぶは、賑やかな浅草の夜。 蛇使いの夜店のおやじ。

印  バス
結局、ゴム印の枠内で片づけられてしまう。           専用護送バス


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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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