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映画「ふたりの人魚」    監督:ロウ・イエ  主演:ジョウ・シュン

上
屋上から無口な男マーダーと、気まぐれで無垢な娘ムーダン。

  上海の街外れ、蘇州河(運河・ソシュウガ)の寂れた運河べりにヤンチャな男子達がたむろする。その中の一人、マーダーは軍用バイクを手に入れ、自営でバイク便の商売を始めた。真面目な仕事ぶりで依頼客が増える。特に口の堅さは、その手の信頼をよび、裏の仕事依頼も多くなってきた。金回りと男っぷりで、夜の店の女の子にも人気。だが彼はひとり黙々と生きている。

何みてる  ある日、妙な依頼が来た。ムーダン(ジョウ・シュン)という女の子をバイクの後に乗せて、その子の叔母の家に届ける仕事。ムーダンの父が家に女を引き入れたい日に、娘ムーダンを追い出したい。父親は金持ちで、定期的に依頼があった。そして、なるようにしてマーダーとムーダンは恋仲になる。
  一方、ある日、裏の世界から仕事が来る。よりによってムーダンを誘拐・拉致しろ、という。狙いは身代金。彼は指示に従い、彼女を廃墟ビルに隠す。裏のボスは身代金を手に入れ・・・マーダーは、ムーダンを失うことになる。
橋 逃げる2  身代金の取引が終わった後、ムーダンは事の成り行きに悲観し、蘇州河の運河べりを走り逃げ、彼が差し出す腕を押しやって、ムーダンは橋から運河に飛び込んだ。すかさず彼も飛び込むが、ムーダンを見つけることができなかった。その後、警察も遺体を発見できず、彼はムーダン誘拐で刑務所へ。

メイメイ

  さて映画は、もうひとつのラブ・ストーリーを語る。
  この映画のナレーションの男と、メイメイ(ジョウ・シュン・二役)との話。メイメイは、店の大きな水槽で、金髪人魚の衣装で水中遊泳するショーダンサー。
  このメイメイが、ムーダンに「うりふたつ」だ。
  しかし、そんな事はナレーション男やメイメイの知るところではない。
  さあ、そこへ刑務所を出てきたマーダー、彼はいまだに取り乱していた。彼女・ムーダンを求め蘇州河沿岸界隈を探し回る。マーダーは聞いていた。蘇州河を行きかう船から、ムーダンのような、人魚の娘をしばしば見たといううわさ話。そして、メイメイが働く店で彼は出会う。マーダーはメイメイがムーダンだと、何度も何度も言い寄る。もちろん、ナレーションの男もメイメイも、マーダーを狂人と見た。が、あまりの熱心さに、メイメイが徐々に・・・。

コンビニ  そして脚本は、もうひとつの「ひねり」を加える。
  その日、マーダーは、街外れのコンビニに勤めるムーダンを発見する。ムーダンが生きていた! ふたりは、すぐに打ち解け愛を確かめ合う。
  そして、その夜、ふたりはバイクに乗って・・・。



悲しむメイメイ  翌朝、ふたりの悲報を聞いたメイメイは、降りしきる雨の中を現場に駆けつけ、泣き叫ぶ。メイメイは思う、マーダーは本当の事を言っていた・・・。

  しっかりと組み立てられた、いい映画だと思います。
  ジョウ・シュンがひとり二役です。 観客としてムーダン/メイメイをはっきり認識してないと、話がよく理解できないかも。
  ひとつ難点は、上海を流れる蘇州河という運河と、ラブ・ストーリーとの関係が希薄だ。ぶっちゃけ、ラブ・ストーリーは陸に軸足があって、蘇州河がなくてもいい。そこをなんとか結び付けようと、水をキーワードに苦しい映像的ツジツマ合わせが、こちらに伝わってくることだ。でも、ま、いいか。大したことではない。見逃している方は是非ご覧ください。
  

生きていたムーダンとマーダー。ふたりは、複雑な気持ちと安堵が交錯する。
コンビニ後2
オリジナル・タイトル:蘇州河(苏州河)
英語タイトル:Suzhou River
監督・脚本:ロウ・イエ|中国、ドイツ、日本|2000年|83分|
撮影:ワン・ユー|
出演:ジョウ・シュン (ムーダンMoudan)・(メイメイMeimei)|ジア・ホンシュン (マーダーMardar)|ヤオ・アンリェン (ボスBoss)|ナイ・アン (マダMada)|


70 22222

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お薦め映画 ~ 一夜一話より 
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女優ジョウ・シュン出演の映画 「ハリウッドホンコン」  監督:フルーツ・チャン

  再開発が決まっている、香港の不法な密集住宅地区ダイホム・ビレッジ。様々な人々が、生活の場を追い立てられようとしている。一方、そんな事は我関せずで、黙々と商売に励む人たちもいる。
  そんな彼らの前に上海から来たという、ひとりの女性が現れる・・・。

  人と豚。擦れ合う肌。食う肉、食われる肉。
  人の片腕は夜空を飛び、めいめいの憂さは、ブランコ大きく振って振り落とせ。



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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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