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映画「縮図 」    監督:新藤兼人   出演:乙羽信子、山田五十鈴

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仕込み  銀子(乙羽信子)は、東京は佃島の貧しい路地の奥で生まれた。
千葉  芸者あっせん業(女衒)の紹介で、銀子は芸者見習い(仕込みっ子)として千葉の置屋に入る。気が利くので姉さんたちにも受け入れられた。三味線も踊りも覚えた。「ぼたん」という名で芸者になる。田舎芸者だから、泥臭い客たちを相手に下品に楽しませる。徐々に客の評判を呼ぶ。
 
  そのうち、客の青年医師と恋が芽生えるが、銀子は「身分が違い過ぎる」と彼の求婚を断る。 一方、置屋のあるじに惚れられ、強いられた。抵抗すると、縛られ折檻される毎日が続いた。
  ついに銀子の父親が、あるじから銀子を救い出し、佃島に連れて帰る。

高田2
  しかし、この一家が食えないことに変わりない。
  時を経ず、また、銀子はあっせんを受け、今度は夜汽車に乗って、雪深い越後高田の旅館/置屋に行く。
  千葉の芸者も、ここでは田舎芸者じゃない、東京の立派な芸者だ。踊りもうまい。カッポレだ! それ。

新聞  すぐに、土地じゃ一、二の家の若旦那にみそめられる。恋が生まれ求婚を受け、今度は銀子も承諾する。
  がしかし、母親が出てきて、おめかけさんならオーケーと関係は許される。そして銀子の知らないうちに、家を守るため、若旦那は名家の娘と結婚してしまう。「結ばれた二つの名門」の結婚だった。



五十鈴  身も心も疲れ果てた銀子は、東京に帰って来た。
  三度目は、東京の芳町(東京都中央区日本橋人形町)という上級な花街にある「春芳」という置屋だ。春芳の女将・民子(山田五十鈴)は、芳町でもやり手の女将で名が通っている。
旦那  銀子は、この女将から根回しされて、若林(山村聡)という男を旦那にすることとなった。彼は花街での作法に慣れている。金離れはいい男だ。
  銀子も若林もお作法に沿って日々が過ぎた。


実家へ  ある日、銀子がお座敷で倒れてしまう。永年たまった過労が一気に噴き出たのであろうか、胸を患い、医師から長くないと言われ、実家の佃島に担がれ戻ってくる。

妹の病  家に戻って来てみると、妹が伏せっていた。妹の方が、もういけなくて、亡くなってしまう。
  銀子は、徐々に回復していった。春芳の女将・民子が見舞いに来てくれた。売上が落ちたよ、早く復帰しておくれ。
  いろいろな事が過ぎ去って、実家の二階でぼんやりしているある日、銀子の耳に聞こえてくるのは、ここ佃島からの出征兵士を送るざわめきであった。回復  

  映画は言う。
   この物語は、人間が人間を売買するという、
   最大の冒涜が公然と行われた頃の、
   銀子という女の半生である。


(写真上段) 芸者あっせん業(殿山泰司)と、銀子の一家。
(写真下段) 佃島の実家の裏は運河。/ 佃島に渡る渡し船。/ 屋台の風情がとても良い!

80下123
  
  銀子は、佃島の貧しい路地の奥で生まれた。
  家は靴の修理屋、といっても玄関先が仕事場、父親の銀蔵(宇野重吉)は朝から晩までひとり仕事する。母親のお島(北林谷栄)は内職で人形を作っている。
  銀子の下に妹がふたりに、赤ん坊がひとり。銀子は修理した靴を届けたり、靴の修理もできる。だが、これだけじゃ、一家は食べていけない。母親のすすめで、銀子は芸者になることになった。父親は反対だった。が、仕方ない。












芸者に生きる銀子。               その昔、佃島の銀子。
60アップ下段
青年医師との淡い恋。      越後高田のけだるい時間。   東京・芳町の張りつめた空気。  


データ監督・脚本:新藤兼人|1953年|135分|
原作:徳田秋声|製作:吉村公三郎|撮影:伊藤武夫|音楽:伊福部昭|
出演:乙羽信子 (銀子)|島田文子 (時子)|北林谷栄 (銀子の母・お島)|宇野重吉 (銀子の父・銀蔵)|殿山泰司 (芸者斡旋業・桂庵の山田)|菅井一郎 (千葉の置屋のあるじ・磯貝)|沢村貞子 (磯貝の妻)|滝沢修 (猪野)|山内明 (越後高田の若旦那・倉持)|山田五十鈴 (春芳の女将・民子)|細川ちか子 (藤川の女将)|山村聡 (若林)|日高澄子 (染福)|清水将夫 (長瀬)|沼田曜一 (千葉の青年医師・栗栖)|英百合子 (倉持の母)|


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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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