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映画「ゴジラ」  監督:本多猪四郎

上0
深海に生息してきたゴジラは、基本夜間に活動する。
神は闇に紛れるように出で ・・・。



神事0  海に住むという伝説の「荒ぶるゴジラ」を、古来より神として崇め祭り鎮めてきた大戸島の島民たちも、当然その姿を見たものはいなかった。しかし、その神話が、アメリカが繰り返す水爆実験の放射能によって、現実のものとなった。つまり荒ぶる神が巨大怪獣化し、闇の深海から出現した。
  怒り収まらぬゴジラは一路東京湾を目指し、戦後復興の象徴である1954年の東京を破壊する。 ゴジラを感電死させ上陸を阻止しようとした計画は、東京湾沿岸に仕掛けを設置したが難なく突破されてしまった。(上写真) ミサイルも戦車砲もゴジラに通用しない。
  しかし、言いたい。ゴジラよ、ビキニ環礁(マーシャル諸島共和国)はあっちだ!



娘  
  被害者であるゴジラが、加害者となる悲劇を悲しむ古生物学者・山根恭平(志村喬)。その娘・恵美子(河内桃子)は父の助手を務める美人。彼女の恋人・尾形(宝田明)はサルベージ会社を経営し潜水服で海深く潜ることを生業にしている。


芹沢  秘密兵器を自宅の地下で引きこもって研究する、片目の青年科学者・芹沢大助は、戦前は山根博士のもとにいて助手を務め、恵美子に恋していた男だ。
  だが戦争で片目を失い、精神的にも切羽詰まって博士のもとを去っていた。
尾形  この彼をサルベージの尾形が引っ張り出してゴジラに対する最終兵器とする段取りを取る。仕立てたサルベージ船で尾形と芹沢は潜水服を身にまとい、秘密兵器を携え、ゴジラが潜む海底深く降りていくのであった。





  怪獣映画の基本アイテムは、この映画で完成している。しかし、今あらためて観ると、ゴジラの存在感が意外に薄い。例えばゴジラの全身がはっきり見える明るいシーンが無い。戦闘シーンも控えめだ。その後の怪獣映画に慣れた目には、期待外れに見えるかもしれない。だが、闇に潜むゴジラの凄味、公開当時の観客の驚きは計り知れない。原石が放つ輝きというのだろうか、妙な小細工が無い本作は、映画史に永遠に残るだろう。
  映画の中をあれこれ仔細に語るもいい。しかしながら、映画の本意は、映画の外にある。広い視野で接したい作品だ。


下英語タイトル:Godzilla

監督:本多猪四郎|1954年|97分|
原作:香山滋|脚色:村田武雄、本多猪四郎|撮影:玉井正夫|音楽:伊福部昭|特撮:円谷英二|
出演:志村喬 (古生物学者・山根恭平)|河内桃子 (その娘・山根恵美子)|宝田明 (南海サルベージ技師・尾形秀人)|平田昭彦 (秘密兵器を自宅の地下に引きこもって研究する片目の青年科学者・芹沢大助)|堺左千夫 (毎朝新聞記者・萩原)|村上冬樹 (田辺博士)|山本廉 (新吉の兄・政治)|鈴木豊明 (新吉)|馬野都留子 (新吉の母)|岡部正 (田辺博士助手)|小川虎之助 (ゴジラに沈められた船舶会社社長)|手塚勝己 (毎朝新聞デスク)|中島春雄 (変電所技師)|林幹 (国会委員長)|恩田清二郎 (大山代議士)|菅井きん (大沢婦人代議士・革新的発言を繰り返す)|榊田敬二 (大戸島村長)|高堂國典 (爺さま・大戸島漁夫)|東静子 (ダンサー)|鴨田清 (ダンサーの連れの男)|笈川武夫(対策本部長)|川合玉江|今泉廉|橘正晃(ゴジラ来襲の実況中継をする絶叫アナウンサーA)|帯一郎(同じくアナウンサーB)|堤康久|鈴川二郎|池谷三郎|

00.png
博士のひとり娘・恵美子役の河内桃子が可愛い。

ゴジラ0010
そうだ。ゴジラが主役であった。

ビキニ環礁   実験
ここ「ビキニ環礁」において、
米国は、広島・長崎の翌年の1946年から1958年にかけての12年間に、
16回の地上または大気圏での核実験を実施した。
日本のマグロ漁船・第五福竜丸のほか1000隻以上の漁船が死の灰を浴び被ばくした。
もちろん近海の島民の被ばく後遺症も今も続いている。
ゴジラじゃなくても、怒って当然だ。

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◆ 本多猪四郎監督の映画 ~ 一夜一話より
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紹介1「宇宙大戦争」

  今でも十分に楽しめるSF特撮映画です。
  本多猪四郎×円谷英二ですから。
  なにしろ、宇宙から来た地球外生物・ナタール人が地球を侵略しようとするのです。
  東京にある宇宙科学センターに世界の頭脳が緊急結集していた。そして月の裏側にナタール人の地球侵略基地がある事が判明し、調査隊16名を派遣することが決定した。最新ロケットであるスピップ1号と2号に分乗した調査隊は、地球の運命を背負って、月を目指して発射していった。 ◆ 「宇宙大戦争」へは、こちらから


紹介2「ガス人間第一号」 

  名誉あるはずの、ガス人間・第一号の、一途な愛は、・・・。
  あまりにも美しい八千草薫に届いたのであろうか・・・。
  ◆ 「ガス人間第一号」へは、こちらから。 





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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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