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映画「赤い波止場」    監督:舛田利雄    主演:石原裕次郎、北原三枝

上

  神戸港でのロケシーンで構成されている。だから映像に奥行きがたっぷりあって、昭和33年当時の、夢誘う、港の潮風を十分味わえる。

組  富永二郎ことジロー(石原裕次郎)は、東京大空襲の戦災孤児で、その後、東京にある藤田組のヤクザになった。両親を知らない。組の指示で人を殺め、東京を離れて、神戸に身を隠す。今は、ここ神戸の松山組に草鞋を脱いでいる用心棒。
  ジローに付きまとうのが三人いる。ひとりは、ジローの彼女でキャバレーのダンサー、マミー(中原早苗)。もう一人は、野呂刑事(大坂志郎)。ジローの男気に惚れ、東京での事件を知りながらも、その尻尾がつかめない限りは、ジローに堅気の道を歩ませようとしている。さらには、松山組のチンピラ・タア坊(岡田眞澄)。ジローを兄貴分と慕い、金魚の糞のようにしている。
  杉田圭子(北原三枝)は、港で杉田屋というレストランを経営している家の娘。店は船を持っていて、沖合に停泊中の大型船に出前もしている。圭子は東京の学校に行っていたが、兄の死をきっかけに、ごく最近、神戸に帰って来て店を手伝っている。

埠頭に係留する杉田屋という旗をたてた店の船。(手前)
組222  そう、ことは圭子の兄が殺されたことから始まる。兄は金に困っていたという。松山組が沖合の船荷に隠した麻薬のデリバリを、兄が店の船で手伝っていて欲が出たのだろうか、とにかく麻薬密輸がらみで松山組と争う結果になっていた。そのことは圭子はまったく知らされていない。
  一方、松山組の客人のジローは、兄が殺される現場にいた。そんなジローが港を歩いている時に、波止場で圭子に出会う。運命的な出会いだった。これを知った野呂刑事は圭子にジローに近づくな、ジローには素人に手を出すなと言うが、ふたりは魅かれあい中華街や六甲ドライブでデートを重ねる。


汽船  その頃、東京の藤田組の舎弟頭・勝又(二谷英明)が密かに神戸入りし、松山組の親分とある事を示し合わせていた。勝又はジローの兄貴分だ。東京でいろいろ世話になった。だが勝又の心はジローを憎んでいた。藤田組の親分は勝又よりジローを可愛がったからだ。そして親分の死、この機会に勝又は親分の座を狙い、同時に目の上のたんこぶ、ジロー抹殺のため、殺し屋・土田(土方弘)を連れて神戸に来たのだ。
  松山組は、ジローの金魚の糞・タア坊のねぐらを殺し屋・土田にあてがった。そうとは知らずに、タア坊の彼女・愛称ミッチン(清水まゆみ)は殺し屋と遭遇してしまう。この事をミッチンはタア坊に伝える。彼は熟考して、ここは一肌脱いでジローに報いようと、ミッチンに土田を誘い出させて決闘になり、タア坊はあっけなく死亡する。土田は、すぐさまミッチンを人質にし、埠頭に舫ってある木造の貨物船に隠れ、ジローの出を待った。その間、ミッチンは土田にレイプされた。
ミツ  事件を知ってジロー、そして野呂刑事と警察隊が土屋を探した。いち早くジローは土屋が隠れている船を見つけ銃撃戦に。一瞬でジローは土屋を仕留める。そして最後の引き金を引いたのは、ミッチンであった。北原三枝や中原早苗よりもいいシーンをもらった清水まゆみが精いっぱい、かっこいい!

  こうなっては、野呂刑事は職務としてジローを逮捕せざるを得ない。ついにジローは警察に逮捕されるのであった。



下英語タイトル:Left Hand of Jiro

監督:舛田利雄|1958年|99分|
脚本:池田一朗、舛田利雄|撮影:姫田真佐久|
出演:富永二郎・通称ジロー (石原裕次郎)|杉田圭子 (北原三枝)|マミー (中原早苗)|ママ (轟夕起子)|野呂刑事 (大坂志郎)|タア坊 (岡田眞澄)|美津子・ミッチン (清水まゆみ(旧名義:マリ子))|土田 (土方弘)|白石・パクさん (柳沢真一)|勝又 (二谷英明)|松山 (二本柳寛)|田辺 (山田禅二)|双見 (黒田剛)|とっつぁん (深見泰三)|杉田 (弘松三郎)|安雄 (藤田安男)|房子 (新井麗子)|三公 (水木京子)|高木刑事 (衣笠一夫)|安田刑事 (小泉郁之助)|杵藤刑事 (神山勝)|長谷川刑事部長 (天草四郎)|女 (山田美智子)|学生A (高田保)|学生B (林茂朗)|人夫 (瀬山孝司)|刑事A (峰三平)|刑事B (木島一郎)|福州飯店の主人 (井東柳晴)|

組333


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◆ 舛田利雄監督の映画 ~ 一夜一話より
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紹介「ひとりぼっちの二人だが」

  映画スター達が、浅草寺境内や浅草六区、花やしきを元気よく走り抜ける。
  昭和37年当時の、浅草の様子が分かる貴重な映画。
  もちろん主役は、吉永小百合。
  そして坂本九の歌謡映画でもある。吉永小百合のデュエットも。
  浅草生まれ、浅草育ちの中卒同窓生、ユキ(吉永小百合)、九太(坂本九)、三郎(浜田光夫)の話です。
  ◆ 「ひとりぼっちの二人だが」へは、こちらから


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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
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