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映画「パーク アンド ラブホテル」   監督:熊坂出

上
家出少女・美香の髪を、黒に染める艶子。ホテル屋上にて。
美香役の梶原ひかりが、実に いい演技をする。この作品で一番光るシーン!!


エレベーター  「ごはん、食べてく?」
  艶子59歳(りりィ)は、孫のような、悩み多き美香13歳に声をかけた。誰がみても家出中という格好。「銀髪のこの子、ちょっと、ほっとけない感じ。」 と艶子は思う。

屋上
  ここは東京にあるラブホテル街。その屋上を公園として地域に開放している。艶子はこのラブホのオーナー。
  ホテル前を通りかかった美香は、近所の子達がラブホに入って行くのに驚いた。躊躇したが美香も思い切って、入り口の受付を通り抜け、子達の後を追ってエレベーターに乗り屋上へ。そしてドアが開いて、びっくり。

  「さあ、夕方よ。人間なら、帰る時間よ。」 毎日、そう言って、屋上開放時間が終わることを告げる艶子。みんな帰った。そのあと屋上の清掃点検していた艶子は、屋上にある小屋に居残っている美香を発見。見つかって悪態をつく美香。艶子は言う。 「ごはん、食べてく?」
  食事中も悪態つきながら結局、「わたし、その赤い方のふとんがいい。」 美香は艶子の部屋でふとんを並べて寝る。部屋のあかりを消した後の暗闇で、美香は艶子におずおずと語り出した。甘えたい。

二章  続いて、第二章。
  艶子の一日は、ホテルの前を掃くことから始まる。そしてこの時間に、決まって通りすがるウォーキング主婦の月がいた。おはようの挨拶だけは交わすようになって久しいが、お互い話したこともない。
ノート  月は夫と うまく行ってない。こころにポカンと穴が開いてる感じ。その穴を埋めるかのように、毎日の万歩計の、累積歩数の推移を小さなノートにぎっしり書き連ねていた。
  その日はいつになく、うつろな気持ちで、月はウォーキングに出かけたが、途中そのノートを落としてしまい、気が動転していた。そして、ほうきを持った艶子のそばを通りかかる。目が合う。艶子は言う。「屋上に上がってみる?」

第三章  第三章。
  マリカは、艶子のラブホの常連客、しょっちゅう来る。受付の様子やカギの場所も知っていて、もう、勝手知ったる他人の家・・・といった感じ。そしていつも、高圧的なもの言い。時に艶子も言い返す。「あんたに言われたくない!」 
  そんなある日、マリカは艶子の留守をいいことに、ラブホの中の艶子の部屋に上がり込む。艶子の秘密を知る。実は艶子は、黙して誰にも語らぬ重い思いを引きずっていた。マリカは艶子に対して、高圧的なもの言いだったが、その重い思いを解きほぐす糸口を示してあげるのであった。
オーナー

  それぞれに悩む女たちが主人公。
  そして、それぞれが乗り越えていく時に、ちょっとしたきっかけを与えてくれる天使が要る。
  ベルリン映画祭で受賞した映画、さわやかな後味。お見逃しなく。





組00監督・脚本:熊坂出|2007年|111分|
撮影:袴田竜太郎|
出演:艶子:ラブホテル流水のオーナー (りりィ)|美香:家出中学生13歳 (梶原ひかり)|月:毎朝、ホテル前を通りかかるウォーキング主婦 (ちはる)|マリカ:流水の常連客 (神農幸)|越智星斗|玉野力|吉野憲輝|高木優希|津田寛治|光石研|ほか



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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
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