Home > 映画 > 「静かな映画」 取扱い注意  邦画編

「静かな映画」 取扱い注意  邦画編

  • Posted by: やまなか
  • 2010-02-07 Sun 09:01:56
  • 映画
TOPページにもどる


  ガラスのように、壊れやすい映画ってある。
  繊細で華奢で、語る声が小さい。
  心ない誰かが、「辛気臭くて、つまんない。」と言った瞬間に、壊れてしまう。

  心静かな時に観る。
  例えば、ひとりの深夜。風邪で休んだ微熱ある日。
  とりわけ空が群青色の夜明け時。
  そんな、少し異次元な、上澄みな時間に観るといい。

  心乱れている時には、観ない。
  映画館に走り込んだり、仕事やもめ事がまだ頭に残っている時。


さざなみ「さゞなみ (さざなみ)」  監督:長尾直樹

  稲子(唯野未歩子)は、無口な一人っ子。
  山形県米沢で市役所に勤めている。一人住まい。実家は和歌山で、母・澄江(松坂慶子)がカメラ店を継いでいる。
  稲子に父親はいない。 稲子の父は、稲子が幼い頃にブラジルのサンパウロに渡って行った。そして彼の地で事故に会い死亡した。母や親戚から、そう聞かされてきた。葬儀は挙げずじまいで今に至っている。17年経った。
  続きは、こちらからどうぞ。

001_20131109202823f3a.jpg「四季・ユートピアノ」   監督:佐々木昭一郎

  志木栄子は幼い頃から、風の音(ね)、鈴の音(ね)といった音に興味を持つ子だった。ピアノの音が好きで調律師の道を目指す。
  詩ですね。遠くの景色を眺めながら、詩人と話をした感じ。
  続きは、こちらからどうぞ。



2013031421564453e_201311092032152fa.jpg白い息/「ファの豆腐」  監督:久万真路

  題名の柔らかな響きが気に入りました。
  東京都江東区常盤のあたりでしょうか、こじんまりした商店街の、脇を入ったところにある豆腐屋が映画の舞台です。父親と、主人公で一人娘・朝子のふたり、二人三脚で店をやっている。母親は早くに亡くしたようです。
  夜明け前、商店街の街灯が連なって静かに灯っている。豆腐屋の朝はとても早い。
  朝子の仕事は、仕込みの補助と、自転車で街に出て豆腐を売り歩く。そう、豆腐屋のあのラッパを吹く。吹くが、ラッパの音の「トーフー」の「フー」、つまりラッパを吸い込む息が弱いので、「トーフッ」になってしまう。
  続きは、こちらからどうぞ。

002.png「空の穴」  監督:熊切和嘉

  「空の穴」は北海道の片田舎にある。近くに人家はない。空気だけはいい。晴れた日は、空が抜けるように青い。
  市夫の日課は規則正しい。早朝にジョギング、食材の仕入れ、仕込み、そして昼間は客がほとんど来ないのでボーっとしている。目の前の道路を時々車が通るだけ。夜は賑わう。市夫はこうした繰り返しの毎日を何年も送っているが、特に不満は無い。だが30歳過ぎの独身だ、ボーっとしている時に漠然とした不安を感じる時もある。
  続きは、こちらからどうぞ。

003_201311092042107da.jpg「タイムレスメロディ」  監督:奥原浩志

  手触り感ある映画。生成りの、きめの粗い布の肌触り。 役者の演技も、音楽も。
  奥原監督と、役・音楽を担当する青柳拓次、この2人の仕事。これに市川実日子が味を添える。
  全体にセリフが少ない。セリフの間や、沈黙シーンの時間が長い。あての無い何かを待っている。
  続きは、こちらからどうぞ。

20120908000526545_20131109204555424.png「旅の重さ」  監督:斎藤耕一  高橋洋子

  甘口の青春映画です。
  しかし、がっしり構えたフレームと計算された構図の中を、精いっぱいがんばる高橋洋子が、たどたどしくも、まぶしい。
  16歳の少女が、夏の空の下、四国遍路の旅に出た。
  さまざまな人々と接し、多くを学べる吸収力は若さゆえ。そして、みずから終止符を打って旅は終わる。体調をくずした少女を助けた年上の漁師の家に、彼女は住みつくことになる。
  続きは、こちらからどうぞ。

004_20131109205051939.jpg「鉄塔武蔵野線」  監督:長尾直樹

  発電所も気になるが、送電も気にしてみたい。
  そして何より、夏の映画が好きです。
  小学校の男の子がふたり、自転車に乗って、送電の川上に向かって、鉄塔をたどって行く、それだけの話ですが。小学校時代の夏休みは、特別な体験が出来る不思議な時期です。  続きは、こちらからどうぞ。


005.png「パーク アンド ラブホテル」  監督:熊坂出

 「ごはん、食べてく?」
  艶子59歳(りりィ)は、孫のような、悩み多き美香13歳に声をかけた。誰がみても家出中という格好。「銀髪のこの子、ちょっと、ほっとけない感じ。」 と艶子は思う。
  それぞれに悩む女たちが主人公。
  そして、それぞれが乗り越えていく時に、ちょっとしたきっかけを与えてくれる天使が要る。
  続きは、こちらからどうぞ。

百万円「百万円と苦虫女」  監督:タナダユキ  主演:蒼井優、森山未來

  結局、就活がうまくいかなかった短大卒の鈴子(蒼井優)。ここに居づらい。とにかく百万円貯めて、家を出るんだ。そして、海が見える二階に部屋を借りれた。夏の海水浴場、海の家で働く。減った貯金がまた百万円になり、今度は山、桃の生産農家に住込みで収穫を手伝う。 孤独な、この浮遊感が気持ちいい。そこが海、そこが山、それぞれ浮遊感の色合いが変わった。 ある日、彼に出会った。亮平を好きかもしれない。そう思ったとき鈴子は、心の隅に抑え込んで来た悲しい気持ちが、ほどけ始める気配を感じるのであった。 続きは、こちらからどうぞ。  2014.4.4追加

006_2013110920581214b.jpg「ヴァイブレータ」  監督:廣木隆一

  自分を、懸命にしょい込んでいるふたり。
 フリーライターと長距離トラック運転手。
 似た二人。ああ、切ないくらいにマジメなふたりだ。
 女は精神的に追い込まれていて、嘔吐が絶えない。
 頭の中では、もうひとりの声が饒舌。
 深夜のコンビニで始まり、同じコンビニで終わる、このトラックの旅は、饒舌な声が語った一瞬の夢なのかもしれない。  続きは、こちらからどうぞ。

マザー「M/OTHER (マザー)」  監督:諏訪敦彦  主演:三浦友和、渡辺真起子

  元妻から突如、哲郎に連絡があった。妻が事故で入院、子ども・俊介の面倒をみて欲しい、と。 哲郎(三浦友和)は同居の女性アキに相談なく、俊介を家に引き取った。ムッツリするアキ。だが、アキも段々と俊介の世話をするようになる。いいおねえさんになろうと懸命なアキ。哲郎には、3人が仲睦まじいファミリーにみえ始めた。
  しかし、彼女のこころには、「なんで私が俊介の世話をしなきゃならないのよ」 自分の仕事を犠牲にしたくない、という不満で心は揺れ動く。ついに爆発。アキはひとりで住む部屋を探し始める。
  続きは、こちらからどうぞ。 

幻の光「幻の光」  監督:是枝裕和  出演:江角マキコ、浅野忠信、内藤剛志

  ゆみ子が抱えてしまった、この突然の喪失感はあまりにも大きかった。それは、夫の死を悲しむ悲しみよりも重く、心の奥底に沈んで行った。 時が経った。アパートの大家の紹介で再婚が決まる。再婚相手は、能登半島・輪島の小さな漁村に住む民雄(内藤剛志)という男。民雄も妻を亡くしていた。引越しと先方の受入れが淡々とすすみ、ゆみ子は息子の勇一を連れ、ボストンバッグひとつで輪島行の列車に乗った。
  民雄の家は、すぐ前がもう海だった。祝言を挙げ、日は瞬く間に過ぎていく。ゆみ子と勇一、民雄と友子は、ひとつの家族になって行く。だが・・・。  続きは、こちらからどうぞ。  2014.4.4追加 

007_20131109210215091.jpg「水の花」  監督:木下雄介  主演:寺島咲

  何でもない映画だが、最後まで観てしまった。
  澄んだ気持ちの時に観ましょう。
  ふたりの主人公、中学生の女の子と幼い女の子の、悲しくも柔らかい気持ちに寄り添ってあげてください。
  中学生の高槻美奈子(寺島咲)が、小学一年生の長原優に「海に行こう」と誘った。家出だ。
  続きは、こちらからどうぞ。

20131025210854710_20131109210657091.png「Beautiful Sunday ビューティフルサンデー」  監督:中島哲也

  あるマンションに住む人達を、彼らの目線で一人ひとり丁寧に素描していく。
  懸命に生きる彼らの様子は、端から見れば笑ってしまう。
  登場人物の中に、観客と同じ視線を持つ女性がいる。このマンションのオーナー兼管理人だ。 この女性はひとり身。住人たちとまんべんなく接するのが仕事だ。住人間のクレーム処理を穏やかに収めたり、それとなく個々の近況を把握したり、話し相手になったり、マンション近隣からの苦情を提供したり、もちろん家賃の催促も。いつも静かなしゃべりの女性だ。
  彼女、ホラー好き。渋谷広介(永瀬正敏)が好き。ビデオレンタル店で偶然に出会った。そして彼女は、
  続きは、こちらからどうぞ。

008.png「楽園」  監督:萩生田宏治 
  
  小さな島の港にある、木造船だけを作って来た造船所が、話の舞台だ。
  造船所と言っても、ひとりの船大工の作業場だ。小さな岬の先にある。
  時代の流れだ、木造船の引き合いが途絶えてもう久しい。
  ある時から、誰の注文でもない船を、それも帆船を、船大工のじいさんは造り始めた。 実は過去に大きな借金をして、持ち金は底をついている、そんなじいさんの、至って無口な日々。
  スズエは、じいさんの孫娘。通う高校を途中にして、この島でじいさんとふたり暮らし。
  続きは、こちらからどうぞ。


TOPページにもどる
関連記事
スポンサーサイト

Comments: 0

Comment Form
Only inform the site author.

Trackback+Pingback: 0

TrackBack URL for this entry
http://odakyuensen.blog.fc2.com/tb.php/768-d0f5e3bc
Listed below are links to weblogs that reference
「静かな映画」 取扱い注意  邦画編 from 一夜一話

Home > 映画 > 「静かな映画」 取扱い注意  邦画編

タグクラウド
プロフィール

やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
 2)以前に観た映画でも、もう一度あらためて観てます。むかし感じた印象と大きく異なることも多いからです。

 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

 4)観て気に入らない映画、つまんない映画は、基本掲載しません。
 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

 ただし、まだ観てない映画は、たくさんあります。こんな一夜一話ですが、今後も、見に来てください。   
 美術や音楽、書籍や温泉の記事も増やしたいと思っています。よろしく。  

RSSリンクの表示
Tree-CATEGORY

Return to page top