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映画「水辺の物語」   監督:ウー・ミンジン   シネ・マレーシア2013★マレーシア映画の現在  (オーディトリウム渋谷)

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フェイとリリ。毎日会っている。
赤い漁船0

  マレーシアの田舎、ある川の河口付近の静かな漁村が舞台。
  フェイは父親と、赤い漁船(右写真)を持ち、川で細々とした漁の生活をしている。


祈るリリ




  フェイの彼女リリは、近くの水産加工場に雇われ、魚の開きを作っている。リリはフェイが大好き。ふたりは結婚を考え始めていた。ただ、リリはふたりの年収を考えると、今後のことが少し不安。前もってある程度、ふたりで貯金をしておきたい。

  ある日フェイは、川辺の浅瀬で足をとられて動きがとれなくなった女性が、助けを求めている声を聞いた。駆け寄って助け出すと、その女性は母親で、父親と娘の家族三人連れであった。
河0  後日、助けてもらったお礼とともに、この父親から、自分が経営している工場に見学に来ないかという誘いをフェイは受ける。この一家は、フェイの村から少し離れた、大きな河の河口沿いに住んでいて、貝を採り出荷している水産加工工場の主だった。裕福そうだ。
  話の勢いでフェイはこの工場で働くことになった。この家のひとり娘スーリンと、河に入り貝採りをする。この河は大きい。その浅瀬に入って胸まで浸かり、かごで砂の中の貝をすくい上げる。ふたりだけ。
  ああ、悪魔のささやき。スーリンが言う。「ここで働いて私と結婚するなら、工場をあなたに譲ると、父さんが言っているわ。」 フェイの反応は、ん?それって何?

河辺の加工所  さて、その日から彼の心に、悪魔の化学反応が・・・。結果、積極的なスーリンの攻勢に背を向けるフェイだが、リリと会うことも何となく疎遠になるフェイであった。そして、・・・。
  そしてリリは、なぜ急に自分を避けるようになったのかワカラナイ。おおいに悩み涙するリリ。 ふたりは、これからどうなるのだろう。

ふたりは・・・


アイリン





  そして、映画はもうひとつのラブストーリーを語る。
  フェイの父親は長く病に侵されていて体調が優れない。時々、家に帰らず、ジャングルの川岸に漁船を係留して、船の中で眠るようにひとり静かにしている事がある。この世から消え入りそう。
  息子のフェイはしっかりしていて、父親は思い残すことはない。アイリンの事を除いては。 アイリンとは、その昔、愛を誓い合った。しかしふたりは結ばれず、互いに別の相手と家庭を持った。
  いま思い残すことはひとつ。老い先短い父親は、思い切ってアイリンに駆け落ち話を持ちかける。愛の無い家庭ではあるが、彼女はこの申し出を静かに断った。それでも父親は続けて言った。明朝、あの古い桟橋で待っていると。
桟橋で待つ  夜明け前、アイリンは息子に桟橋まで車で送ってもらう。息子はわけを聞くが、答えない。しかし、桟橋に着くと誰もいない。アイリンは沖合を見つめていた。
  その頃、フェイの父親は人知れず、ジャングルにうつ伏せになって倒れていた。
  そして話をフェイとリリに戻す。
  打ちひしがれたリリは、このあと、どう行動するのだろうか。
  彼女はひとりジャングルの中を流れる渓流の深みに入っていく・・・。
  その頃、フェイは川辺をバイクで走っていた。
  そして見た。アイリンの母親が河で足を取られている。それを助けようとしている誰か。アイリンも父親もいる。
  
組0  なかなかいい作品だ。
  セリフの間が、通常より一息二息分余計にある。ゆっくりした展開。あくび多発の人もいるだろう。
  また、映画は結末を説明しない。こういうやり方は、嫌う人がいるだろう。
  

オリジナル・タイトル:Woman on Fire Looks for Water

監督・脚本:ウー・ミンジン|マレーシア|2009年|98分|

「水辺の物語」公式サイト (外部リンクです。)
http://youtu.be/g9U-hvbAdg4




映画祭







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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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