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映画「燃えつきた地図」   監督:勅使河原宏  出演:勝新太郎、市原悦子、渥美清、吉田日出子

上

  素顔の勝新太郎を楽しむ映画。勝プロダクションならではの映画だ。

女  興信所の調査員を演じる素顔の勝新に対して、夫の失踪理由を知りたい謎の依頼人を演じる市原悦子。この対比が面白い。女優市原が持つ独特の正体不明さが、不条理的なせりふに乗って、思いのほか活きる。さて、話はこのふたりが軸となって進む。 

  興信所の調査員は、依頼人の女の家を訪れた。この女、悲しんでいる風には見えない。問われた分だけ話す女は、異様に淡々としている。そして依頼しておきながら、核心をはぐらかす風だ。何かの理由で調査を避けているのか? と調査員は不信感を持った。

組10  だが調査員は少ない情報をもとに捜索を始める。
  そのうち、依頼人の義弟という男が現れる。やくざ風だ。この男は謎めいたことを調査員に言うが、今すぐの失踪解明につながらない。
  夫のコートにあった喫茶店のマッチから、その店を訪れる。のちにここの店主(信欣三)が調査員を脅しにかかる。知られたくない秘密を抱えているらしい。
  夫が勤務していた会社を訪ね、関係者から情報を得た。その後、失踪した夫に近しい社員(渥美清)が、妙に調査員に絡んで来る。
  だがしかし、依然として行方不明につながる情報はつかめない。
  こんな途中経過を、調査員は依頼人の女の家に行っては話すが、これまた、のれんに腕押し。女からの手ごたえがない。謎は深まるばかりだ。
  そんな中、義弟が殺される。改めて喫茶店に行った調査員は袋叩きに合ってしまう。負傷した調査員を慰める依頼人の女。調査員は思う。タフなつもりの自分だったが、今回の調査では何かに行き詰って精神的に苦しい・・・。


道路  安部公房の原作で自ら脚本を書いた映画であり、監督が勅使河原宏ですから、もう十分に(当時は)前衛的で、社会矛盾を突く話でした。今を生きる人々の、ささくれ立った、漠とした不安や、沈みこんだ怒りが語られている。
  だけど、分かんない映画です。つまり、起承転結がはっきりしない。
  この映画を楽しむには、各所で挿入される小さなエピソードを気にしないで、やり過ごす事。
  ですが、いま観ると意外なほどに素直な映画です。そこが良いです。身構えて観ると楽しめません。

組30英語タイトル:The Man without a Map

監督:勅使河原宏|1968年|89分|
原作・脚色:安部公房|撮影:上原明|
出演:興信所調査員の男:勝新太郎|依頼主の女:市原悦子|女の義弟:大川修|失踪の夫の勤務先社員・田代:渥美清|喫茶店・つばきの主人:信欣三|つばきのウェイトレス:吉田日出子|つばきの向かいの駐車場の管理人:小笠原章二郎|ヌードモデル:渚まゆみ??|興信所調査員の男の妻:中村玉緒|小娘:笠原玲子|ヌードスタジオのバーテン:土方弘|大型バス改造のラーメン店の主人:小山内淳|丹前男:守田学|小男:飛田喜佐夫|大男:佐藤京一|サングラスの男:藤山浩二|当番の少年:酒井修|タクシー運転手:田中春男|大燃商事常務:小松方正|前田燃料店の店員:三夏伸、梅津栄、西条美奈子(可愛い)|図書館の女:工藤明子|興信所調査員の男の解雇を告げる、興信所の主任(電話音声):仲村隆|





この映画、「スバル360」 と 「新宿駅周辺の風景」 が気になります。
組20008


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やまなか

Author:やまなか
 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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 だから、観たけど掲載しない映画は多いです。巨匠の名作と言われる映画も、気に入らなければ掲載しません。また、名物にうまいモノなし、ということも実感します。

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