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映画「カリフォルニア・ドールズ」  監督:ロバート・アルドリッチ

上

試合2
  女子プロレスの映画。
  各地を興行してまわるロードムービーでもある。
  手に汗握るリング・シーンがたくさんあって、映画館はプロレス会場と化す。大勢の観客と一緒に盛り上がって観るべき作品だ。結構、本気の試合を見せてくれます。


ロード  カリフォルニア・ドールズのアイリスとモリーは、連戦連勝で快進撃中。だが、田舎興行を繰り返す二流チーム。さびれた工業の街を転々と巡業している。マネージャーはプロレスで長年、めしを食って来た男・ハリー (ピーター・フォーク)。 彼はロードサイドの公衆電話から、ローカルな興行主のオフィスに連絡を取り、次の興行契約を決めていく。ファイトマネーは一握りの札束。タカが知れている。当初の契約金額から、いわれのない値引きもしょっちゅう。
  くたびれた黄色い車で三人は各地を回る。宿泊はいつもモーテル。食事はロードサイドの安食堂かハンバーガーチェーン店。彼女たちは、もう飽き飽き。
リング
  だがハリーの腕は捨てたもんじゃないし、アイリスとモリーは実力がある。その証拠に、女子プロレスのランキングが上昇しつつある。あとはチャンスだ。そんなチャンスが、ある日、三人に訪れる。
組0  試合会場は、あこがれのReno! 華やかなカジノの街だ。この試合でカリフォルニア・ドールズの力が炸裂するのであった。

  とても真っ直ぐな、熱い映画だ(1981年)。今じゃ、こんな映画、誰も作れない。観る者は、彼女たちの気持ちに寄り添って、力いっぱい応援してやろう。
  そして、この映画には、もうひとつの顔がある。
  うらぶれた観客たち、不況でさびれた街、薄暗い選手控室、腹黒い興行主たち。そして1980年代を取り巻く景気悪化、所得格差拡大。つまり映画は、ビッグビジネス・高学歴・富裕層といったアメリカの輝かしい表舞台の「裏」をていねいに語っている。
  ハイスクール卒じゃないカリフォルニア・ドールズでも、気持ちをひとつにすれば自分たちの夢をかなえられる。映画は低所得層の人々に応援歌を送っている。さらには、プロレスという特殊な世界の話ではあるが、勝ち組・負け組は巡るものだと・・・、そういう達観した語り口が、妙に思いやりを感じる。

組000  加えて、この映画は、ロバート・アルドリッチという監督( 1918-1983年)の最後の映画。
  だからか? なにやら、枯れた風情が漂う映画だ。ピーター・フォークが、そこんところをうまく表現している。熱気と陰りが同居する味のある映画です。

オリジナル・タイトル:The California Dolls

監督:ロバート・アルドリッチ|アメリカ|1981年|112分|
脚本:メル・フローマン|撮影:ジョセフ・バイロック|
出演:ピーター・フォーク|ビッキー・フレデリック|ローレン・ランドン|バート・ヤング|


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