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映画「サーカス五人組」  監督:成瀬巳喜男

上2  旭演芸大曲馬団の看板姉妹。


      街を練り歩き、一仕事終えた楽団五人組が、橋の上でよもやま話。
上












  1935年の成瀬巳喜男の映画。
  映画の内容は、「サーカス五人組」 ではなくて、
  「サーカス団の姉妹」 と 「ブラスバンドの五人組」 ということになる。

宿  男五人のブラスバンド。とは言っても職業は、旅回りの広告宣伝マン。つまり今で言うチンドン屋だ。当時はジンタと言った。その一時だけ雇われて、街や村を演奏しながら練り歩き、チラシをまいて宣伝して回る。大太鼓&シンバル、トランペット、トロンボーン、クラリネット、のぼり旗持ち。
  だが、次の仕事が無い。引き合いが続かないのだ。こんな時は、商人宿でじっとしているしかない。ただし、「宣伝効果 百パーセント」と書いた垂れ幕を宿に掲げることは忘れない。

女好き  メンバーはと言うと・・・、女好きで、行った先々で女に手を付けて、オマケにひとりの女に付きまとわれている男。失業してこうして身を落としているが、いつかはヴァイオリン奏者になりたい男。妻に逃げられ、幼い娘を捨てた男などと、メンバーの様子はさまざまだ。

  陽はとうに昇っているのに、宿でごろ寝していた男たちの耳に聞こえてきたのは、ブラスバンドの音! 旅回りのサーカス団所属の楽団員が、街を練り歩いている。サーカスの名は、旭演芸大曲馬団。今夜から興行が始まる。五人そろって行ってみた。

演芸  大きな天幕の中は、客であふれていた。天井に届かんばかりに大きく揺れる空中ブランコ、樽を回す足芸、若い女性たちの色っぽいフラダンスなど。一番人気は、美人姉妹のダンスショーだ。団長の娘らしい。
  この団長、妻に逃げられて間もない。そんなことから団員に辛く当たる今日この頃。ついに男子団員がまとまって団長に反発し職場放棄に発展する。マネージャーが先の五人組をめざとく見つけて、サーカス楽団に仕立てた。そして、楽団演奏だけじゃなく、何か芸ができるんだったら出し物もやれ、はずむよ!とマネージャーは言う。
  職場放棄のリーダーがいい男、姉妹の妹と恋仲。そんなことで姉妹は団長の父親と反発組の間に入って折り合いをつける。一方、姉は五人組の1人、ヴァイオリン奏者になりたい男とちょっといい関係になる。
  がしかし、五人組は、また旅に出る。ヴァイオリン男は姉妹の姉と涙の別れ。女好きは、この男を追っていた女に捕まってしまう。

  成瀬の作としては、下の方の映画だが、昭和10年のサーカスやジンタの様子がうかがえておもしろい。
  姉妹役の堤真佐子や梅園竜子は、1935年の「乙女ごころ三人姉妹」でも姉妹役をしている。
  「乙女ごころ三人姉妹」の映画評はこちらから、どうぞ。
  
姉監督:成瀬巳喜男|1935年|65分|
原作:古川緑波|脚本:伊馬鵜平、永見隆二|撮影:鈴木博|
出演:大川平八郎|宇留木浩|藤原釜足|リキー宮川|御橋公|堤真佐子|梅園龍子|丸山定夫|三条正子|森野鍛冶哉|清川虹子|加賀晃二|





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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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