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映画「裸足のピクニック」  監督:矢口史靖

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  何が因果か! 何も悪い事をしていない主人公が、不運にもどんどん転落していく悲しいコメディです。
  あ、ひとつだけ悪い事をしていた。偽造の定期券を借りて使った、これがすべての発端であった。たくさんのエピソードがぎっしりあって、話を追いきれない方は、つまらない映画「となります。」 くれぐれも映画に置いて行かれないように。細かい事を気にしない映画は、猛スピードで突き進みます。いい映画です。

組00  女子高生の鈴木純子は、仲間の間で密かに使い回ししていた偽造定期券で、車掌に捕まってしまう。駅事務所に連れて行かれるが、ちょっとした隙に逃亡する。逃げた最大の理由は、カバンの中にあった彼との秘密の写真を見られるのが嫌だったから。逃げたはいいが、走っている間にカバンの中身を全部まき散らしてしまった。この落し物が駅事務所に回収され、学校の先生と母親が呼ばれた。最悪だ。
  落ち込む純子は家に帰れず、田舎の祖母の家に行ったが、祖母は不在でひとり家に上がり込んでいた。そこへ突如、両親が現れる。祖母が亡くなって葬儀にやって来たのだった。葬儀を済ませた家族三人は、お骨を抱え車で家へ。ところが途中でバイク(あがた森魚)と接触。両親は病院に担ぎ込まれ、しばらく入院。純子はひとり、お骨を抱えて家に帰る。が、道で転んで骨壺もろとも車道に散る。悲しい事に、そこへ道路清掃車が来てきれいさっぱり持って行かれる。あまりに不幸が続いて純子はぼんやり歩きだす。フト見ると、ある家で葬儀が行われていて、入って行く純子は喪服のままなのだ。見知らぬ人々に紛れて葬儀を済ませ焼き場へ行く。焼かれた骨が出て来て、炉の前で骨上げ(骨拾い)の列に並ぶ。純子の番が来る。いきなり骨をわしづかみした純子は、押し殺してうめく「熱っ!」。その瞬間に彼女の手首を握った女がいた。喪主の親戚であろうこの女に連れられて純子は、この女の家に行って、食事や風呂や着替えの服をもらったりで一晩泊めてもらう。翌朝、この家の本当のあるじが帰って来た。あの女は既に逃げ去っていて、純子は不法侵入で、あるじの男に連れられ警察へ。その途中、その男が地場の悪がきに絡まれて、純子も僅かな所持金を奪われた。ああ、不幸のどん底! ゴミ捨て場にあった冷蔵庫で一晩明かす純子。だが、突然、その冷蔵庫のドアが閉められ、冷蔵庫はトラックに乗せられ山あいの崖から捨てられる。そのショックでドアが開き、純子は這い出した。ロードサイドの食堂で純子はうどんをもらうが、食中毒になって病院に緊急入院。病院が治療費を請求するので、純子はついに家に電話する。しかし何度電話しても通じない。
  
  姉ちゃんが、お婆ちゃんを持ったまま、帰って来なくなって、ひと月が経った。
  もちろん心配もし、探しもしていたが、
  鈴木家では姉ちゃんのこと以外に同時にいくつもの問題が起こり過ぎていて、
  それに、父さんはあの事故が原因で右腕を悪くしてからは、仕事がうまくいかなくなった。
  その途端、配置換えの話が来て、香川の出張所に行かされることになった。
  父さんはその話が気にいらず、会社を辞める辞めいないという話になって、母さんと毎晩揉めていた。
  母さんは、単身赴任でもいいから行ってくれないか、稼いでくれなければこの家はやっていけない。
  香川行きを決心させた。うちはもうガタガタだった。身勝手な家出少女を探している余裕は無かった。

  家に戻った純子は驚いた。家がない。家族はどこへ行ったのか。バイク事故の男から多額の賠償金を請求され土地と家を売り払ったのだ。純子は彼のアパートへ行くが、彼も転居していた。なんとか彼を見つけ出すが、別な女と同居中。俺の前から勝手に姿を消したのはお前のほうだ。純子の高校仲間は、定期偽造がばれて、学校推薦取り消しに。みんなグレテ、街で乱暴放題、純子を見つけて、お前のせいだ、と追いかけられる。
責められる  疲れ果て倒れ込んでいるのを見つけたのは、例の女。また、ふたりは空き家に行って、一時を楽しむ。しかし、この女が考えているのは純子に男を取らせようとしていた。ある空き家で、純子は男(泉谷しげる)に強要された。

  時は経って、純子の一家はまた四人はそろう。純子は精神療養中のようだ。
  そして彼女は出産を迎える。精神的に回復した純子は、シングルマザーとして歩きはじめたようだった。さて純子は九難を乗り越えられたのか。  

下監督:矢口史靖|1993年|92分|
脚本:鈴木卓爾、中川泰伸、矢口史靖|撮影:古澤敏文、鈴木一博|
芹沢砂織(鈴木純子)|浅野あかね(鈴木陽子)|Mr.オクレ(純子の父)|梶三和子(純子の母)|寺十吾(井口)|娘太郎(祥子)|あがた森魚(バイカー)|泉谷しげる(池田)|鈴木砂羽(キリコ)|






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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
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