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映画「ゴムデッポウ」  監督:伊丹一三(十三)

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  どうってことない映画。構えて観ないこと。
  しかし、作家性を保ちながら、物語るを避けつつ、一方で分かりやすい平凡さを求める、といった天秤の釣り合う風情。どうでもいいようなことに熱中する若い男達ならではの馬鹿さ加減が描かれている。
  例えばゴム鉄砲で標的を打ち合うゲーム。鉄砲は木製でそれぞれに手作り。標的は、正立方体でサイコロキャラメルの紙の箱だ。このサイコロキャラメルの箱が複数置かれている標的台、これも手作り。見事命中すると、サイコロキャラメルは、台に開けられた穴から台の箱の中に落ち、さらに台の前や左右から突き出た滑り台のような溝から転がり落ちてくる。ちょっと3Dスマートボール風。このゲームに熱中する男たちのシーンが映画の冒頭に長々とある。よって映画を観る者は、監督の自宅の居間にお邪魔して、ソファに座り酒を呑みながら、ダラ~ッとゲームを観戦することになる。
  例えば男ふたりが高級邸宅街にある西洋風豪邸の鉄製門扉前に立って話している。この館には若く美しい令嬢がいてそして・・・なんていうふたりの妄想が、掛け合い漫才風に続く。観客は彼らと一緒に門前に立ちながらふたりの妄想話を聞くことになる。事ほどさように、こんな感じ。
  なにしろ監督が若い。それに繊細さが見て取れる。29歳時の自主製作短編。初の監督作品だ。幼さも感じる。
  監督が生きていれば、この作品は公開しないだろうと思う。

下監督:伊丹一三(十三)|1962年|33分|
脚本:伊丹一三、川喜多和子|
出演:市村明、伊丹一三、鷹理恵子、原田清梧、笹本善彦|

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 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
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