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映画「ソウルメン」  監督:マルコム・D・リー

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再結成したザ・リアル・ディールのステージ

LP.png  ソウル・ミュージック・ファンには嬉しい娯楽映画です。
  男性3人組のソウル・コーラスグループ(架空)のお話。グループ名は、マーカス・フックス&ザ・リアル・ディール。(レーベルはSTAX:右のレコード・ジャケット右下角に注目)
  彼らは1970年代初め頃にミュージックシーンに登場し、アポロシアターにも出演していた人気グループだった。
  ところが1977年に、リードボーカルのマーカスがソロ活躍をし始める。これがスター街道を昇りつめて行った。
  残った2人、フロイドとルイスは、ザ・リアル・ディールというデュオで売り出すが、売れなくて2年後に解散。フロイド(バーニー・マック)は、洗車ビジネスでそこそこ成功するが、気難しいルイス(サミュエル・L・ジャクソン)は、気ままに貧しく、チワワみたいな面して静かな生活を送っていた。

組0  さて、主人公のこのふたりの耳に、あるニュースが入ったところから映画は始まる。そのニュースとは、スターになったマーカスの訃報だった。
  音楽とは縁を切った2人だが、アポロシアターで行われる葬儀&追悼コンサートに、再結成ザ・リアル・ディールとして出演しないかという、かつての音楽事務所からのオファーに2人は乗ることになる。
  久々に会ったフロイドとルイスだが、昔から互いに気が合わない。そんな男たちの珍道中が、メンフィスからニューヨークのアポロシアターまで続く。ドタバタのコメディ・ロードムービーでもある。
  だが、2人の音楽キャリアには長いブランクがあった。アポロシアターでの本番前に、予行演習をしようということで、ローカルなステージに立つ2人。このシーンもなかなか面白い。
  そんな中、2人はかつての恋人であった女性の家を訪れるが、彼女は亡くなっていて、その娘が玄関先に現れた。かつての恋人という女性は、この男たちとコーラス・グループを組んでいた女性で、抜群に歌が巧かった。ま、いろいろあった後、母親の才能を受け継いでいた彼女は、ザ・リアル・ディールの女性リードボーカルとしてステージに立つことになる。そしてアポロシアターへ!

  アイザック・ヘイズ本人が、この映画にアイザック・ヘイズとして登場する。彼が再結成ザ・リアル・ディールのステージを見て、リードボーカルの女性の才能に惚れるシーンが面白い。
  マーカス・フックス&ザ・リアル・ディールの頃に、ルイスはベースを弾いていた。そのベース・フレーズが立ち寄ったかつての恋人の家のガレージから聴こえてくるシーンも面白い。ガレージ・スタジオでラップの曲を作っている男たちが、ルイスのフレーズをレコードから録音しループにして引用していた。ルイス曰く、著作権問題だと。まさかのことに驚く男達・・・。
  これ、監督の気持ちでもあるんだろうな。

  まあ~、そんな訳でとにかくマルコム・D・リー監督、ソウルが好きな男なんだろう。なにしろ、懲りに凝ってる。そこが嬉しい。フロイドとルイスの珍道中に、スタックス・レコードの広告塔のシーンを入れている。スタックスが好きなんだ。同感同感。

下00  映画冒頭に出てくるが、マーカス・フックス&ザ・リアル・ディールの音楽活動の推移もちゃんと抑えている。少年の頃、メンフィスのストリートで歌っていた3人。そしてコーラスグループとして売れ始めた。1972年、ソウル・ミュージックは世界的に売れ出す。フロイドはオルガン、ルイスはベース、そしてバックバンドがついた頃。マーカスが独立して大変身。80年代に入るとマーカスはオシャレにミュージックビデオ。最後は売れなかったフロイドとルイスのザ・リアル・ディール、1979年に敢え無く解散。
  で、何が面白いかって? ウム・・・。
  とにかく、「ソウル・ミュージック・ファンにとっては」嬉しい娯楽映画です。そうでない方には、あまり面白くないでしょう。その点、映画「ブルース・ブラザースの方が一般向けに作られていると言えます。(あの映画もファンからみると、もちろん凄くいいです。)
 ブルース・ブラザース」を記事にしました。下線部をクリックしてお読みください。

データオリジナル・タイトル:Soul Men
監督:マルコム・D・リー|アメリカ|2008年|100分|
脚本:ロバート・ラムゼイ、マシュー・ストーン|撮影:マシュー・F・レオネッティ|
出演:サミュエル・L・ジャクソン|バーニー・マック|シャロン・リール|アフィオン・クロケット|ジョン・レジェンド|アイザック・ヘイズ|アダム・ハーシュマン|ショーン・ヘイズ|ジェニファー・クーリッジ|



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