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映画「ウルトラ ミラクル ラブストーリー」  監督:横浜聡子  主演:松山ケンイチ、麻生久美子

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  この映画は、コメディ映画です。
  かつ、ラブストーリーです。そして超・奇蹟的なラブストーリー。ただし、この映画、結構、荒唐無稽ですので、ご注意を。

  主人公の陽人(松山ケンイチ)は、生まれつき精神障がいを持つ青年。
  青森県の海辺に広がる農村地帯にひとりで住んでいる。親兄弟はいない。身寄りは、近くに住む祖母ひとり。陽人と祖母(渡辺美佐子)のふたりは、小さな畑で育てた野菜を軽トラックに積んで、近隣を回って売っている。陽人は、トラックの荷台で拡声器を握り、売り文句のような意味不明なことをわめいている。いつも、やんちゃで、頭で整理できないことが起こると暴れ出したり。だが、町の人々はおおかた、彼を町の一員としてあたたかく容認している。
  障がいを持つ陽人だが、障がいとうまく付き合っている。朝は目覚まし時計で起き、やおら室内の白板の前に立ち、その日一日のスケジュールを組み立てる。とは言っても、一日の要件は多くて二つ三つ。だが、要件の時間を決めて、目覚まし時計をセットする。こうすれば、要件を忘れていても、ベルが鳴り、白板を見上げれば、それがなんだったか理解できる。前向きに生きている。

  ある日ひとりの女(麻生久美子)が、東京から見知らぬこの地に、ぼんやりと流れてきた。町子という。とりあえず、保育園で仕事を見つけ、町子先生として勤め出した。彼女は、浮気して家を出て行った男を未だに忘れられない。忘れられない理由がもう一つあった。その男は、女とドライブ中に交通事故で死亡したが、事故現場から男の頭部が発見されなかったのだ。
  さて、陽人は町子先生と出会い、いっぺんで一目ぼれ。彼は、いつもの能天気さで、積極的に町子先生に接する。これに対し、一歩も二歩も引く先生であった。

  陽人は、キャベツになってみたかったのか、自分の畑に穴を掘り、首だけ出していて、農薬を浴びてしまう。その農薬は、陽人が幾種類かの農薬を混ぜ合わせたスペシャルであった。意識不明で診療所に担ぎ込まれた。彼は、診察室のベッドの上で意識が戻ると、あることに気が付いた。頭が実にすっきりしているのだ。こののち、彼が町子先生に会うと、先生も彼の異変に気付く。まるで健常者のような物言いをする陽人。
  そんなことで陽人と先生の愛が芽生え始めるのであった。これ以降、その効果が薄れると、陽人は噴霧器に農薬を入れて、密かにシャワーのように浴びるようになる。「町子先生に好かれたい。だから農薬、浴びる。」  だが、身体にいいわけが無い。また、診療所に担ぎ込まれた。医師(原田芳雄)が驚く。聴診器を当てても、陽人の鼓動が聞こえない。
  
  陽人がひとり、ふらふら歩いていると、首の無い男がポケットに両手を突っ込み歩いて来るのと出会う。話しかけると、案の定、町子先生の元彼であった。ひとしきり話し合って、別れ際にふたりは靴の交換をして、首なし男はいずこかへ去って行った。後日、町子先生は、陽人の履いている靴に目が釘付けになった。

  ふたりは、森へ散策に出かけた。互いにつたなく愛を語らい、陽人は嬉しさで、はしゃいでいた。はしゃいで林の中を一目散に駆けだした。そして猟師に撃たれてしまう。
  葬儀は、たんたんと行われた。陽人の脳が、ホルマリン標本ビンに入れられて町子先生の手元に戻って来た。大学の研究室で調査されていたのだ。
  先生は、陽人の存在を、より身近に強く感じるようになっていた。町子先生は思う。去った者への思いだけで十分だ。陽人の脳は、彼が死んだ森に帰そう。
  ラストシーン。彼女は、陽人と親しかった園児たちを連れ、標本ビンをたずさえて森へ行く。ところが園児たちの前に突如、熊が現れた!! 驚いた町子先生は、だが確信犯的に・・・。

頭部を亡くした元彼、のちに脳だけになる陽人。
下監督・脚本:横浜聡子|2009年|120分|
撮影:近藤龍人
出演:水木陽人:松山ケンイチ|神泉町子:麻生久美子|田中太:ノゾエ征爾|島田要:井浦新|奈央:齋藤咲良|志乃:竹谷円花|小太郎:米田佑太|種市園長:中沢青六|薫先生:キタキマユ|里歌子先生:野嵜好美|佐藤チネ:乗田夏子|小太郎の父:宇野祥平|男子小学生:小野寺隆|三上のカミサマ:藤田弓子|三沢医師:原田芳雄|柴田もつ:渡辺美佐子|


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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

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