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映画「33号車応答なし」  監督:谷口千吉  出演:池部良、司葉子、志村喬

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  どーってことないんですが、なかなかいい映画です。

  110番電話で緊急出動する、パトカー部隊(自動車警ら隊)の警視庁警官たちの物語。
  パトカー33号車に搭乗するのは、村上巡査(池部良)とベテランの原田巡査(志村喬)。村上は新婚ほやほや、原田は年配で今夜が5人目の出産予定日。

追加  昭和30年、クリスマス・イブの夜、夜勤勤務に就いた村上と原田はいつものとおり33号車に乗り込み、師走の夜の街へ出動。通常の巡回パトロールが始まった。パトカーには、署へかかって来る110番の その現場に近い車に、事件内容と指示が随時 無線連絡されてくる。
  「33号車、33号車、至急現場に急行されたし。」 今夜も、33号車にさまざまな無線連絡が入り、その都度サイレンを鳴らし現場に急行した。
  だが、いたずらの110番電話、バーの酔客同士のいざこざ、どれも事件ではなかった。「事件でない。これはこれでいいじゃないか」と原田は穏やかに言う。若い村上もそうは思うが、事件でない110番通報に少々苛立っていた。

組0  そして拳銃殺人事件の無線を受ける。現場に到着し男の射殺死体を確認すると、その男はつい先ほどスピード違反で取り締まったタクシー運転手であった。
  そのあと、村上と原田が運転手の家に焼香に行った帰り道、路地の闇の中、音もなく塀から飛び降り、逃げ去る少年の影を見た原田は、その影を追った。ふと見ると、こんな細い路地をぎりぎりに車が通ったらしいタイヤ跡を発見。巡査の直感、不思議に思いながら、少年が駆け込んだと思われる家を覗き込む。次に原田巡査が発見したのは、殺されたあのタクシー運転手の車であった。その時、原田は背後から殴られ意識を失う。

  先にパトカーに戻った村上は、「お巡りさんが呼んでいるよ」と言いに来た子供のあとを追って一軒の家に入った。そして村上も、ある男に拘束された。その男とは、警官殺しで緊急指名手配されている殺人犯(平田昭彦)であった。さらには、家の2階から降りてきた女(根岸明美)は、先ほどのスピード違反タクシーに乗っていた客だった。この女が運転手を射殺したらしい。喜々としている。

  殺人犯の男と女は、このあと浦安からモーターボートに乗り、外国航路の船で日本を去る計画であった。原田巡査の制服に着替えた男は、女と原田を33号車の後部座席に乗せ、村上に運転させて猛スピードで浦安へ向かった。この間、署から無線連絡が入るが、村上・原田に応答させた。しかし、署はその応答に不審を感じ、付近のパトカーに連絡をとった。これを無線機から聞いた犯人は無線を切り、村上に時速80キロの危険な速度で浦安に向かわせた。

中  浦安の埠頭に走り込んだ33号車は、引込線を通過する貨物列車を避けようとしてスピンし横転。這い出した犯人たちは、船着き場めがけて走り出す。村上も後を追う。途中、犯人たちは大型の石炭船積機の鉄ハシゴを駆け上がるが、女は誤って落下。
  村上は男を追いかけ、貯炭場の山を駆け上がり、駆け降りる。サイレンが多数聞こえてくる。署のパトカーが駆けつけたらしい。そして、犯人と組んずほぐれつの取っ組み合い。互いに石炭で全身真っ黒。ついに村上は犯人を取り押さえるのであった。

  映画前半は、パトカー隊の日常を描きながら、神田、大森、品川、五反田、新宿など都内各所の昭和30年の師走の夜を見せてくれる。原田巡査役の志村喬がいい味を出す。各現場で登場する脇役が脇を固める。
  後半は、ジリジリとした緊張感でサスペンスとアクションが楽しめる。こちらは、村上巡査役の池部良の出番。
  さらには冒頭とラストで、新婚ほやほやの村上と その妻(司葉子)の家庭を描く。至れり尽くせりの娯楽映画です。    

上の写真
クリスマス・イヴなのに、夫は夜勤。
「たまには 息ぬ抜きも大事よ」と、姉にアイススケートとお酒に誘われ、街に出た。
偶然、目撃した、酔っぱらいを保護する警視庁パトカー隊員の活動を見て、
妻は夫の夜勤の苦労を知るのであった。

下の写真
夫婦の住む木造アパート前の空き地にて。
写真家・植田正治の構図のよう。

下0
監督:谷口千吉|1955年|92分|
脚本:谷口千吉、池田一朗|
撮影:山田一夫|
出演:池部良:村上巡査|司葉子:村上の妻・敦子|志村喬:村上の先輩:原田巡査|平田昭彦:犯人・浅沼浩|根岸明美:犯人の彼女・須川ユリ|沢村宗之助:須川工場主でユリの父|
清水元:岡田主任|千葉一郎:巡査部長|村上冬樹:森川主任|大村千吉:柴田巡査|中北千枝子:和子・村上の妻敦子の姉|沢村いき雄:いたずら110番して喜ぶバタ屋|柳谷寛:殺されるタクシー運転手|瀬良明:薬局で青酸カリを求めたブリキ屋|河崎堅男:薬局の主人|佐田豊:バーの客|上田吉二郎:バーの客の友人|持田和代:その相手の女|牧壮吉:刑事|桜井巨郎:新聞記者・原田巡査を取材|河内桃子:お産する妻・村上原田両巡査が乗るパトカーで病院へ|土屋嘉男:お産する妻の夫・口笛を吹く男|塩沢とき:酔払いの女・クリスマスパーティのバーから連行される|メリー真珠:ショウの女・原田巡査に絡んでダンスする|石橋蓮司:須川工場主の下で働く少年・ヒロポン中毒|

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 日ごろのアクセス、本当にありがとうございます。気づけば、ブログを始めて8年目に入りました。一夜一話に掲載したい映画、まだまだあります。気の向くまま、その時の気分でやってます。遊び半分じゃなく、「全部遊び」です。

<一話一夜の方針かな>
 1)古今東西の映画を分け隔てなく並べて、気に入った映画を選びます。
     
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 3)「素」な気持ちで、「映画作品そのもの」に向き合うことが、私の遊びです。
 作品自体が語りかけてくること以外の額縁情報、つまり宣伝文句、その受け売り文章、受賞実績、監督発言、出演俳優がどうしたとか、そして映画評論本やらは、はなから無視して、自分の眼で観るようにしています。

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