一夜一話

Category邦画評だけを見る 1/10

特集:淡島千景の映画 《まとめ》

淡島千景が出演の映画をここにまとめています。 こういう女優がいたことに日本映画は敬意を表しなきゃいけない。 その演技は、一見 、地味で、すなおで、飾り気ないように見えるかもしれないが、実はその芸域、至って広く豊か。 また、男性の相手役(相方)がいると、魅力は倍加する。 そして、着物姿は凛として、粋。 今後も、ここに彼女の出演映画を加えていきます。 以下、画像をタッチして記事をご覧ください。1953にご...

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映画「きみの鳥はうたえる」(2018) 主演:石橋静河, 柄本佑, 染谷将太 監督:三宅唱

主人公の僕と佐知子とは恋人同士、僕と静雄はルームメイト。函館のクラブにて いいですね。 函館の街の、男と女と男のはなし。  佐知子(石橋静河)と、僕(柄本佑)とルームメイトの静雄(染谷将太)、 この三人の演技が実にいい。 ストーリーは、ま、誰もが予測できる、よくある三角関係になるのですが、しかし、そうなるまで、そうなり始める時、そうなってしまったあとも、全編通して、観客を引き付け続ける、三人の演技...

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映画「盗まれた欲情」  監督:今村昌平

 てんやわんやの喜劇です。そんな中の、男と女と女の話。群像劇でもあります。 時は昭和の30年代初めごろ、街々の小劇場を巡業する旅芝居劇団と違って、芝居小屋の柱 骨組み 天幕やらの仮設の資材、大道具小道具、風呂桶 鍋など家財道具をトラックに積み、一座の座長や役者たちも荷台に乗って旅興行する一座があった。 この一座が大阪・通天閣の下、新世界の仮設小屋で興行を終えたのち、興行主から見放されてしまう。 長らく...

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特集 : 高峰秀子の映画 《まとめ》

 ここでは、高峰秀子出演の映画をまとめています。 この方、どんな役でも、女優としての表情にプラスして、彼女の知的さ、あるいは素の地の表情が現れるように思います。そこが見どころでしょうか。 今後もここに、高峰秀子の映画を集めていきます。 以前に観た「秀子の車掌さん」はいい映画でしたが、ブログ記事にするためもう一度観ようと思ってますが、見逃しています。 以下、タッチして記事ページへお進みください。 な...

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「花の兄弟」(1961) 主演:市川雷蔵, 橋幸夫 監督:池広一夫

 市川雷蔵、橋幸夫共演の、池広一夫監督による喜劇仕立ての時代劇。 青山市之進(市川雷蔵)が、父の仇、相坂伊織を探し求めて諸国を巡る旅の途中で、離れ離れになっていた実弟・青山新次郎(橋幸夫)に出会ったことから始まる物語。 ある宿場の宿で、父の仇とおぼしき男が、このあたりのヤクザの用心棒になったという、10年前にあった話を聞いた市之進は、ここらに三つあるヤクザのうち、大津勘右衛門の一家にわらじを脱いだ。...

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映画「その前夜」~山中貞雄に捧ぐ(1939) 監督:萩原遼|原案:山中貞雄|出演:高峰秀子,山田五十鈴

 「その前夜」とは、幕末に起きた池田屋事件の「前夜」のこと。元治元年6月5日(1864年7月8日) 映画は、この事件を、池田屋近くで同じく宿を営む大原屋の家族5人の目線、庶民の目線で描きます。(本作は好戦的な娯楽作品じゃありません、原案が山中貞雄ですから) ちなみに、この家族の向こう(奥)に見えるのが、その池田屋。(池田屋も大原屋も祇園祭の飾り付けをしている) 上の画像(大原屋の店先)の右端に座るのは、大...

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映画「田園に死す」 監督:寺山修司

 寺山修司の自己の短歌歌集をベースに、作劇する寺山の舞台劇の設定空間と、その向こうに見えるイメージを結集し映像化した作品。 恐山近くの村に生まれた少年の、性への目覚めを軸に、故郷を捨て美しい人妻(八千草薫)との駆け落ちを夢想する話をガイドラインとし、寺山の少年時代の経験と感受性からのエピソード群を彩りにして話は進む。 くわえて、その少年がのちに成人し、東京で映画監督・脚本家になって、監督自身の少年時...

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映画「静かな雨」 監督:中川龍太郎 ~第20回東京フィルメックス2019

静かな雨 Silent Rain (東京フィルメックス・コンペティション作品) 繊細な話です。 映画は、恋の芽生えから、深い愛へと進む話を、「芽生えたかな」の時点で愛への進行を遮断してしまいます。 それは彼女(こよみ)が事故に会い、過去の記憶はあるのですが、直近の記憶がすぐ消えてしまうからなのです。 退院後、一人住まいの彼(行助)の家の一室に、こよみを転居させ同居が始まるのですが、こよみは朝、起きると「ここ...

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映画「東京おにぎり娘」 主演:若尾文子  監督:田中重雄

 銀座のお隣、新橋の駅前、烏森の商店街をちょっと入ったあたりに、テーラー直江がある。 この店はここで30年営む、戦前からの紳士服の仕立て屋で、昔は偉いお方の注文が多かった。 この映画は、そのあるじで、自称大阪生まれの江戸っ子、直江鶴吉(中村鴈治郎)、そのひとり娘まり子(若尾文子)の父子のお話。 時は昭和36年ごろ、頑固で昔気質で職人気質の鶴吉の店は、いまや閑古鳥が鳴く。 一方、そろそろ嫁に行く年ごろの...

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映画「最低。」 主演:森口彩乃、佐々木心音、山田愛奈 監督:瀬々敬久

彩乃(佐々木心音)、25歳。AVの撮影が終わったその直後に、偶然、母親から電話が入った。「あんた、今、トンデモナイことしてないっ!」「変な仕事、してないっ!」※       ※ この映画は、AV女優たち3人、それぞれの私生活を静かに語る物語。 映画は、三つの話のシーンが入れ代わり立ち代わりしながら、時系列に推移する、そんな形態をとる。(監督お得意の手法)【一話】 彩乃(佐々木心音)は、売れっ子のAV女優とし...

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映画「誰のために愛するか」主演:酒井和歌子 監督:出目昌伸

寝ていた朋子の部屋に侵入して来た謎の男・明男と、風邪と聞いて立ち寄った婚約者・高木が鉢合わせ。朋子はとっさに明男をかばう。高木は「やっぱりお前は居酒屋の娘」と蔑んだ一言を残して立ち去った。*          * 酒井和歌子の魅力を味わう映画。 この酒井と助演の加山雄三の組み合わせは、おのずと1960年代風の娯楽映画を思い浮かべるが、本作の第2の見どころは、映画が、既成に抗う様を描く1970年代っぽいスタ...

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映画「超高速!参勤交代」 監督:本木克英

 何ものにもとらわれない新しい感覚の時代劇は好きだ。どんどんやってほしい。 今、時代が時代だけに、現代・現実を題材・舞台にする物語に、行き詰まり感を感じる。(また、世の中の方がはるかに劇的ともいえる) その点、時代劇にはまだまだ豊かな物語を生む土壌がある気がする。 そんなわけで、「超高速!参勤交代」。役者も勢ぞろい。 ただし、2作目の「超高速!参勤交代 リターンズ」のほうが演出に磨きがかかっている。...

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映画「愛の予感」 監督:小林政広

宿の廊下にて。待ち構える典子を無視して、順一は立ち去っていく。 シングルマザーの典子の娘が、父子家庭の順一の娘を刺し殺した。ともに14歳の一人娘で同級生だった。 映画は、それぞれの親がテレビ局のインタビューに応じているシーンで始まる。(いかにもテレビ局らしい、安易な正義をかざした質問を投げかけている) このシーンで、観客は事の起こりを知らされる。 しかしタイトルが「愛の予感」と言うように、加害者/被...

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映画「南風」(1939) 監督:渋谷実

 林芙美子原作を基にした、女と男と男の話。 情欲は抑えられていて淡白。話に上品ささえ感じるのは、田中絹代30歳の魅力。 菊子(田中絹代)の好きな男、石本徹(徳大寺伸)が東京へ行ってしまった。 彼を追って上京しようとする菊子。留まるように言う母。だが、菊子はかたくなだった。そして単身、上京。 しかし、その石本をよく知る菊子の兄(笠智衆)が、上京前の菊子に言った手厳しい意見は、不幸にも現実のものとなる。...

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映画「万引き家族」 監督:是枝裕和

5人の家族に、幼い女の子ゆりが加わった。  総じて、悪くはないのだけれども‥ 脚本があれもこれものエピソードを詰め込んだために、ストーリー全般はいささか消化不良の様相でラストを迎える。 そのラストで警察沙汰になり、供述シーンで映画はそれまでの消化不良感を解消しようとするのだけれど、いまいちの感じ。(もちろん話の真相を、話し途中で明かさない意図はわかるが) 本作の尺は2時間だが、あと30分でも時間を足せ...

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特集:京マチ子の映画 《まとめ》

上の画像をタッチすると「京マチ子映画祭」の予告映像が観れます。https://www.youtube.com/watch?v=4PXKsuBEX88 女優、京マチ子の特集です! 上記の映画祭では、私の気に入らぬ作品も出てますが、以下は、これまでに一夜一話で掲載した彼女の出演映画の記事です。 最近思うに京マチ子は、他の女優よりも役に没頭する度合いが激しい(深い)ように思います。 以下、製作年の順に並べましたが、なぜか‥、あ行のタイトルが多い。...

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映画「才女気質」(さいじょかたぎ) 監督:中平康

左から、母親の登代(轟夕起子)、次男の令吉(長門裕之)、妹の宏子(中原早苗)、父親の市松(大坂志郎) ★         ★ 主人公、登代(轟夕起子)をさして、映画は「才女気質(かたぎ)」と呼んでいるのですが、勝ち気で親分的判断力があり、ただし性格が細かい登代が、おっとり「肝っ玉かあさん気質」じゃないがゆえに、周囲の人々の様子が喜劇になるのであります。テンポのよい、しっかりした脚本の味が楽しめます。...

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映画「大鹿村騒動記」出演:原田芳雄 監督:阪本順治

 南アルプスのふもと、長野県大鹿村の村民を描く「大人の」喜劇映画です。 なぜ、大人の映画か、それは登場人物たちの平均年齢が、たぶん、60歳は優に超えています。つまり諸先輩のお話です。 シカ(ジビエ)を食わせる、あばら屋な食堂を営む主人公の、風祭 善(原田芳雄)。 18年ぶりに東京からこの村に帰って来た能村 治(岸部一徳)は、善と幼なじみ。 そして、この治と一緒に連れだって帰って来たのが、風祭 貴子(大楠...

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映画「母のおもかげ」主演:淡島千景 監督:清水宏

 互いに子連れの、再婚の話です。 男親の瀬川には一人息子の道夫が、女親の高田(淡島千景)には一人娘のエミ子がいます。 道夫は小学生ですが、エミ子はまだ幼女です。 話は、道夫が新しい母さんに慣れない不安、そして亡き実母への捨てきれぬ思いを中心に語られます。 そんな日々のなか、道夫の心の慰みといえば飼っている伝書鳩でした。 ところが、ある日、その鳩をエミ子が鳩小屋から逃がしてしまい、道夫も新しい母さん...

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映画「もらとりあむタマ子」  主演:前田敦子  監督:山下敦弘

何となく最後まで観てしまった。悪くない。サッパリしていてグタグタしてない演出。それがいい。モラトリアム経験者にとっても、そんなに重くない映画。(だと思う)タマ子役の前田敦子は無理していない。中学生男子役の伊東清矢が光っている、こいつはいいよ。この伊東清矢が作品に「味」を加えているのが見所。タマ子の父さん役は難しい役どころ。これが残念。リリー・フランキーあたりが適役のような気がする。 予告編 :http...

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特集:原田芳雄の映画  《まとめ》

これまでに掲載した映画記事から、原田芳雄が出演の映画を下にまとめてみました。こうして並べてみますと、脇役出演が多い。主役を担ったのは、一夜一話掲載作品の中では、「竜馬暗殺」、「原子力戦争」、「われに撃つ用意あり」、「鬼火」、「大鹿村騒動記」の5本。自分で言うのもなんだが、もっと多いと思っていた。想定外でした。でも、この想定外を、別な見方すれば、脇役でも彼の存在感は際立っているということ。つまり、原...

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映画「彼女の人生は間違いじゃない」  主演:瀧内公美 監督・原作:廣木隆一

 時は、東日本大震災から5年経ったころ。 父親の金沢修と、その娘みゆき(瀧内公美)は、いわき市の仮設住宅に住む。 原発被災者として賠償金をもらっているのだろう、父親はパチンコに通う日々。 金沢家は放射能に汚染された畑と家を持つ元農家、妻は未だ行方不明。 みゆきは、市役所に勤務する傍ら、父には英会話教室に通っていると偽って、渋谷を拠点にデリヘル嬢をしている。 この構想で、映画は何を語ろうとするのだろ...

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特集:安藤サクラの映画 《まとめ》

 安藤サクラ、いいですよね。 彼女の出演映画を、ここに、まとめてみました。 これまでにあげた8本、製作年の順に並べました。 「0.5ミリ」「百円の恋」「白河夜船」は、主演作品。 脇役出演の「きいろいゾウ」「島々清しゃ」は映画がつまらなかったな。 韓国映画「金子文子と朴烈」で、文子を素晴らしく演じきった女優チェ・ヒソが一番好きな女優として安藤サクラの名をあげている。(「金子文子と朴烈」の記事はこちらから...

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映画「トルソ」  主演:渡辺真起子,安藤サクラ  監督:山崎裕

 父親が違う姉妹の、互いにいたわり合う気持ちを描く映画。 姉のヒロコ(渡辺真起子)も、妹のミナ(安藤サクラ)も、それぞれ東京で働いている。ともに独身。  ヒロコは、ひとりでいるのがいい。職場での人間関係はほどほどにしている。 ミナは姉と違って、外交的というかチャランポラン、でも姉に甘える。 ヒロコには、未だに癒えない心の傷がある。 ミナの父親(ヒロコの義父)の葬儀に行かなかったのも、そのせいだった...

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特集:若尾文子の映画 《まとめ》

 若尾文子の出演映画をまとめてみました。 これまでにあげた映画、ここに12本。 製作年の順に並べました。 一夜一話としてあげられる作品は、大体、このくらいかな。 そのほかの映画は、気に入らん。 監督は、溝口健二、増村保造、吉村公三郎、市川崑、小津安二郎、川島雄三、豊田四郎、島耕二、五所平之助、木村恵吾といった、そうそうたるメンバーです。画像をクリックして記事ページへお進みください。「祇園囃子」 ...

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映画「横道世之介」  主演:高良健吾、吉高由里子 監督:沖田修一

 映画を観ていると、登場人物の誰もが、「ああ、こういう人いるよね」って感じで、人物描写が巧い映画です。 ここが本作の見どころ。   つまり「こういう人」という人物像の、デフォルメ具合が絶妙なのです。 また、デフォルメした部分が、時にオーバー気味になって笑いを誘います。 特に主人公の横道世之介(高良健吾)が、高良の演技と相まって、そうそうこういう人いる感がうまく出ています。 一方、さりげないシーンで...

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映画「風たちの午後」(1980) 監督:矢崎仁司

 ふたりの女の物語。 そしてこれは、1970年代の風に吹かれた人たちへの、悲しげな苦いファンタジーでもある。 夏子と美津は姉妹のように一緒に住んでいる。 夏子は保母さんで、美津は美容室で働いている。美津は夏子より年上で、世慣れしている。 実は夏子は美津が好きだが、今もって好きと言えないでいる。 美津には男がいて、美津はその男を部屋に引き入れる。そんな時、美津はハンカチを窓辺に干す。これが今部屋に来ちゃ...

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映画「生きない」  監督:清水浩

沖縄バスツアー客9名と、添乗員・バスガイド・運転手あわせて13名の‥ ブラック・ユーモアたっぷりの「2泊3日の、沖縄初日の出バス・ツアー」の旅。 「私は3つなんですが、あなたは?」 「私は4つです」 これはツアー客同士の会話。 何のことかというと、借金が3000万ある、相手は4000万。 そろいもそろって、そんな額の借金を抱えてニッチモサッチモ行かなくなった9名がツアーに参加し、12月30日、バスが待つ那覇空港に降り...

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映画「夜ごとの夢」(1933)  サイレント映画 主演:栗島すみ子 監督:成瀬巳喜男

 86年前の映画です。 話は女と男の4日間の出来事。(その月の23日から27日) 幼い一人息子の出世を願い、それを生きがいに女給として今を生きる女、おみつ(栗島すみ子)。 そんなある日、おみつを捨て家を出て行った男が3年経って、ふいににふらりと現れた。水原である。 水原は一目、子供見たさに、そしてあわよくばまた、おみつと、よりを戻したい。 だが、気丈なおみつは、キッパリと水原の申し出を拒み追い返そうとし...

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映画「私が棄てた女」  出演:浅丘ルリ子, 河原崎長一郎, 小林トシ江  監督:浦山桐郎

 この映画の核心は、とてもピュアな愛。 若さゆえの、純で臆病な出会いだった。 そのふたりとは、貧しい出でバイトに励みつつ、安保闘争に加わる早大学生・吉岡努(河原崎長一郎)と、中卒か高卒かで就職のため東北から上京、小さな工場で働く東北弁の田舎娘・森田ミツ(小林トシ江)。 やがてミツの素朴な心は描き出す。、貧しい今の生活を抜け出したいし、できることなら吉岡と一緒になり、早稲田大学を出る彼の将来にぶら下...

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映画「嫌われ松子の一生」  主演:中谷美紀 監督:中島哲也

 松子は、不器用なくせに向こう見ず、エイヤー!の思いっきりがよくって惚れっぽくって・・。 でも、その一瞬一瞬すべてがミスジャッジ、結果はまさかの裏目に出ての、ひたすら不幸な人生、一直線。 だからこそ、松子は人一倍、一途に幸せ求める。 この映画、こんな松子をどれだけ、どん底に落とせるか、と同時にその不幸を、どれだけハッピーにコミカルに描けるか、に挑戦した映画にみえる。 監督・脚本の中島哲也、やりまし...

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映画「放浪記」(1962)  主演:高峰秀子  監督:成瀬巳喜男

女給として働くも、客がすすめる酒で酔っぱらい、「洋風ドジョウすくい」を踊りだした林芙美子(高峰秀子)。こののち、店主から解雇されるが、しゃあしゃあとする林であった。         ★    ★    ★ 「放浪記」とは、小説家・林芙美子(明治36年生まれ)が大正11年の頃から書き留めた日記をもとに、後年、作品としてまとめ上げ、昭和5年にベストセラーとなる小説。 よって「放浪記」は、いわば若き日の自叙伝であり、映画は...

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映画「息子」(1991)  監督:山田洋次

息子・哲夫のアパートを訪ねた父は、哲夫の誘いで銭湯へ行った。(父:三國連太郎、哲夫:永瀬正敏) 年老いて妻に先立たれた浅野昭男(三國連太郎)の、心の置きどころをなくした心境を描く。 岩手県の雪深い村の農家のあるじ、浅野は昭和になる前の生まれだろう、戦争にも行った。 1960年台の頃か、農業では3人の子を育てられなく、東京へ出稼ぎに出て、それなりに苦労してきた。 その甲斐あってか、娘は幸せに結婚し家を離...

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アニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」  監督:湯浅政明 原作:森見登美彦

 アニメ映画の、あの「千年女優」のように猛スピードで目まぐるしく展開します。 原作の小説とはだいぶ違うそうですが、これはこれで十分楽しめますね。 京都のお話です。 大酒飲みの女子学生「黒髪の乙女」が、先斗町、木屋町の飲み屋街や、夜の下賀茂神社境内で開催の古本屋市や、京都の街頭で大暴れの大活躍。 脇を固めるは、あやかしの3階建て電車(自宅)の老人李白や、学園祭事務局長、パンツ総番長などおかしな大学生...

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映画「吹けば飛ぶよな男だが」  監督:山田洋次

 喜劇をベースに、阿呆なチンピラの恋と、その行方を語る映画。 主役「吹けば飛ぶよな男」を演ずる、なべおさみの想定外の熱演です。 相方は、ど田舎からポッと出て来た、ちょっとポンな女、の役柄がぴったりの緑魔子。 そして、もうひとりの相方、チンピラの手下役、佐藤蛾次郎が、寅さん出演以上のいい味。 九州から片道切符で大阪駅に降り立った花子(緑魔子)。いかにも家出娘、の風。 かたや、駅前雑踏で、ポルノ(ブル...

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映画「にっぽん昆虫記」  監督:今村昌平

 まるでドキュメンタリー映画のようなリアルな映像、ライブ感は、セットを使わずの自然な演出もさることながら、やはり撮影の力が大きいように思う。 例えば、セリフを言う主役の姿が画面端で、それも縦半身しか映さず、画面中央には端役たちが位置する構図など、映画撮影の御作法を避ける手法をとって、リアル感を出している。(とは言っても主役のその半身は、三脚に固定したカメラでしっかり構図に入れている技) あわせて、...

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映画「ジャーマン+雨」  監督:横浜聡子

 公開時の衝撃は、なかなかでした。 こういう映画もあるんだと。異次元だね。優れた喜劇です。 人の話を聞かない女、自身の要求を強引に性急に相手に求める、そんな迷惑極まりない「よし子16歳」を演ずる女優、野嵜好美は、ワン&オンリーだ。 この尖がりな女の行動を緩和するのが、小学生の男の子3人。(この子役たちが、おいしい味を出している) 彼らは、よし子が開く縦笛教室の生徒たちだ。 よし子は先生だが、子たちと...

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映画「東京の宿」(1935)   サイレント映画  監督:小津安二郎

 働き口を求めて、子連れで東京をさまよう男の、昭和10年の人情噺だが、実験的な風合いもある映画。 悲しい話だけれども、小津風のユーモア(親子の会話)が悲しみを和らげている。 海近くの、見渡す限りの埋立地らしき荒れ野。人影がまったく無い所。 雑草生える一帯を貫く一本道、その道沿いに電柱がずっと向こうまで連なる景色。 遠くには、幾本かの煙突が立つ大工場、近くにガスタンク。時折、トラックや電車が風景の奥を...

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映画「海街diary」 綾瀬はるか, 長澤まさみ, 夏帆, 広瀬すず  監督:是枝裕和

三姉妹+すずの四姉妹。(左から) 三女の千佳、長女の幸、異母姉妹のすず、次女の佳乃。彼女たちは鎌倉の古い一軒家に住んでいます。長女の幸は皆の母親役。 さらりとした映画。 綾瀬はるかのしっかりした演技力が作品の屋台骨を支えています。 次いで広瀬すずが、綾瀬に負けず映画を牽引してます。新鮮さを感じます。 よってこのふたりが本作の柱になっての出来となりました。 脇では、リリー・フランキーと風吹ジュンが、じ...

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気に入ってる、最近の映画。(日本映画編)

 ここ数年の公開映画のうちで、気に入ってる映画を拾ってみたら、18本。 映画はほかにも、どんどん公開されているけれど、脚本、監督や演出、演技にガッカリすることが多い。残念です。「きみの鳥はうたえる」いいですね。函館の街の、男と女と男のはなし。石橋静河と柄本佑と染谷将太、この三人の演技が実にいい。監督:三宅唱出演:石橋静河,柄本佑,染谷将太 「0.5ミリ」主演の安藤サクラがいい。彼女独特の味と存在感があ...

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映画「超高速!参勤交代 リターンズ」   監督:本木克英

 まさに時代劇娯楽映画。 よく出来てます。楽しんでください。 「超高速!参勤交代」の続編だけど、これだけでも十分楽しめる。 予告編でも観てみますか? https://www.youtube.com/watch?v=fpH3KJZdwmY監督:本木克英|2016年|119分|原作・脚本:土橋章宏|撮影:江原祥二|出演:佐々木蔵之介(内藤政醇)|深田恭子(お咲)|伊原剛志(雲隠段蔵)|寺脇康文(荒木源八郎)|上地雄輔(秋山平吾)|知念侑李(鈴木吉之丞...

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映画「ふきげんな過去」  主演:二階堂ふみ、小泉今日子   監督:前田司郎

左手前が果子、右の窓辺が未来子、奥が小学生のカナ  店の二階の、果子の部屋にて 高校生の果子 青春期真っただ中にありがちな、ここ以外のどこかに憧れる、普通に不機嫌な女子高生、果子(二階堂ふみ)。 映画は、この果子の家族を中心に、とりわけ「女達」について語ります。 その語り口は、彼女たちの日々繰り返しの日常を縦糸に、またその日常の裏に隠し持つ、過去の非日常を横糸にして、まるでタペストリー...

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映画「浮草物語」 (1934) サイレント映画   監督:小津安二郎

信吉、おとき 各地を巡業する、旅の一座の座長・喜八と、20年前、興行先のこの町で生まれた喜八との愛を今も守り続ける おつね、そしてふたりの一粒種の信吉。 だから、4年ぶりのこの夏、一座の面々と、この町の駅に降り立った喜八の心は、2人に会える喜びに満ちていた。  芝居小屋(兼宿舎)に落ち着いた一行をあとにして、喜八(坂本武)は早速おつね(飯田蝶子)の家へ出かけようとする。  「よそ行きの着物を出してくれ...

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映画「我が家は楽し」(1951)  監督:中村登  出演:高峰秀子、笠智衆、山田五十鈴

(左から)次女信子18歳(岸恵子)、長女朋子(高峰秀子)、三女光子、長男和男、父・植村孝作(笠智衆)、母・なみ子(山田五十鈴) 日本は、まだ連合国軍占領下(1945-1952)。 戦後の混乱期をなんとか抜け出し、経済復興の糸口をつかもうとする1951年(昭和26年)のお話。 人々はみな、一応に貧しかった。 それでも植村の一家6人は幸せだ。 父親の植村孝作(笠智衆)は森永製菓の工場勤務の課長。仕事の出来るほうの人物で...

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映画「ケンとカズ」  監督:小路紘史

ケン(左)とカズ。 ケンとカズの友情を描く、リアルで硬派な映画。 べたべたした仲間付き合いではない2人は、いつも互いに、最低限の事しか言わない。 2人は町工場のしがない自動車修理工だ。 そんな日常の裏で、通りの陰で待つ男達に、2人は覚せい剤を売りに行く。 ケン(カトウシンスケ)の先輩・藤堂は小さな組の組長で、この藤堂の誘いでケンはいつしか覚せい剤を売るようになった。 カズ(毎熊克哉)はケンより、切れ...

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映画「合葬」  監督:小林達夫

 将軍徳川慶喜が政権返上を明治天皇に奏上した大政奉還1867年から翌年1868年までのお話。 世の中の土台が瓦解する幕末に、武士に生まれたからこその、生き方選択の迷路に迷い込んだ、幼なじみの3人の男たちがいた。 しかし、この先世の中どうなる、という大きな不安が押し迫るさなかでも、武士にも、また武家の女や町人・農民といった人々にも、彼らの日常はそれぞれにあった。もちろん恋もあった。 秋津極(柳楽優弥)は彰義...

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映画「日本の悪霊」  監督:黒木和雄

 双子のように瓜二つのヤクザと刑事が入れ替わり、終いには同質化して行くお話。 映画はふたりの登場人物の違いを、徐々に曖昧にしていきます。 殺伐とした風景のロケ地に、ドキュメンタリー映画風のリアリティを持ち込んだ本作は、今新たな魅力を放っているようにも思えます。 本作をヤクザ映画だと決めつけず、また、原作は脚本化の素材である位の気持ちで受けて、原作や1960-70年の政治闘争にこだわらずに観ることも一興で...

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映画「剣侠江戸紫」  監督:並木鏡太郎

 なかなかの時代劇、特に脚本がよく書けている。 実在の人を素材にした映画。113分最後まで観せます。 時は17世紀、江戸時代前期のころ。 当時、(将軍家直属の家臣である)旗本のひとり、水野十郎左衛門(嵐寛寿郎)という侍は、為政者側の身でありながら、江戸市中において「旗本奴」というやくざ集団を組織し、その頭であった。 旗本奴の中でも白柄組は特に乱暴者ぞろいで、彼らは旗本を笠に、日々悪行狼藉を働いていた。...

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映画「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」  監督:石井裕也

 慎二(池松壮亮)と美香(石橋静河)の、とても純なラブストーリー。 それは繊細な男女の物語。恋することを怖がる美香の話でもある。 とは言え、映画は今を生きるシンドさを、時間をとって描いている。 特に慎二の周辺の登場人物は底辺であえぐ人が多い。心に重荷を抱いて、それでもなんとか今日一日分の、心のバランスを保とうとしている。  舞台は東京。 慎二と美香が出会う渋谷新宿の、作られた眩さと、人気のない街は...

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映画「赤ちょうちん」 監督:藤田敏八  主演:秋吉久美子

 飾り気をえぐり取った殺伐とした荒い感触と、この先を見失った時代の、いかにも1970年代前半の映画といった趣きの作品です。 熊本県天草から出てきた17歳の幸枝(秋吉久美子)と、二十歳そこそこの政行(高岡健二)との、不安定な幸せの道筋を描く。 時は冬、ふたりの幸せは政行が住む、中央線大久保・東中野駅間の高架脇の、一間のアパートで始まった。 話は引っ越しを繰り返す場面展開で進み、その中で映画は、幸枝と政行の...

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