映画「闇のあとの光」  監督:カルロス・レイガダス  メキシコ映画

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分からない事に出会うと、けなすか、ほめるかの両極に分かれるものだ。
だが売り文句は、ほめなきゃいけない。
 
確かに、映画冒頭のワイルドな野外シーンは幻想的で美しい。
黒々とした異様な山影、雲と光が織りなす広い空、馬や牛の群れ、その群れを走り抜ける荒々しい犬たち、そしてたどたどしい足取りの可愛いい子供がひとり。
あるいは映画の中ほどに出てくるシーンは海辺。勢いよく打ち寄せる大西洋の荒波、人影の無い広大な砂浜、遊ぶ子たち。こういった美しいシーンが続く。
また、家族4人の家庭。戯れる子ども。優しい父さん母さん。こんなシーンも多い。
つまり、幻想的な野外風景と、誰もが思わず可愛いと見とれる子どもの様子。これらのキャッチーなシーンが印象に残る。だから、この映画をほめる一因になる、のかもしれない。それと、なにやら赤い影!

じゃ、この映画、それだけ?
うーん、これ以外で印象に残ったシーンは?  そうそう お父さんが射殺される。
いくつかのエピソードがあった。でも、それ以上は、思いだせない・・・。エピソード間に関連性を感じないからか、散漫な印象は拭えない。よく分かんなかったが、この難解さは傑作だからこそ なんだろう・・・か?(笑)
万華鏡的なビジュアル・エフェクト? なんだ、陳腐なレンズフィルターじゃない。
それにしても、映画の売り文句は力作だが、誇大妄想・自己陶酔、要するに、力み過ぎだな。その文章はこうだ。
「雷鳴轟くマジックアワーの驚異的な大自然のイメージと、万華鏡的なビジュアルエフェクト。圧倒的な映像美でラテン・アメリカ特有の魔術的なリアリズムをスクリーンに刻んでゆく。暴力・性・依存症・家族愛・若々しい力・光に溢れた海山々・・・。闇と光が交錯する世界に身をさらし、それでも何かにすがり、愛を見つけて生きていく人間の逞しさに魂を揺さぶられる。」 ときたもんだ。作文に苦しんだあとがみえる。ご苦労様。
日本初公開にして最高傑作とのこと。金返せ。

映写前に、監督インタヴュー映像が流れた。この監督、溝口健二が大好きとのこと。これはうなずけた。

組0









オリジナル・タイトル:Post Tenebras Lux|
監督・脚本:カルロス・レイガダス|メキシコ・フランス・ドイツ・オランダ|2012年|115分|
撮影・アレクシス・サベ|

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やまなか
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