映画「時計じかけのオレンジ」  監督:スタンリー・キューブリック

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原作が1962年、映画が1971年。当時としては、衝撃的だったんだろう。
そもそもが、お上品なテーブルの上で構築された お話だから、それゆえに今の眼で観ると、なんとも可愛らしい。

組0  ロンドンに住む、中流のいい家の子・アレックス15歳と、彼の手下3人の男の子たちのワル・グループ。時は、そんなに遠くないイギリスの未来の話らしい。
  舞台はロンドン郊外、敵対するグループとの縄張り争い、婦女暴行、ホームレス殺し、窃盗、仲間割れ。そして、アレックスは金持ちのおばさんを殺し、刑務所行き。

中0  ナチス的な雰囲気の刑務所で、アレックスは好色な視線を浴びながら、模範的いい子であった。
  ここから話は大きく展開するが、アレックスは残る刑期と引き換えに、ある実験モルモットになることを志願する。
 特別な薬剤を注射された後に、まぶたを閉じることが出来ぬ状態で、暴行のシーン、強姦のシーン、ナチスドイツ軍パレードを長時間、何回も見せられる。結果、彼が乱暴しようとすると、吐き気がして乱暴できない、そういう精神状態を作り出す実験であった。
 実験は成功し、時の政府は刑務所に服役中の犯罪者たちに対して、この療法を実施し全員を出所させ、替わりに空いた刑務所を政治犯収容に当てる計画。
 この療法の成功はマスコミを賑わし、政治家や反政府な人々までもが、アレックスを大いに利用した。
  出所したアレックスは、ホームシックな気持ちで自宅に帰ったが、彼の居場所はすでに無かった。さらに、彼を待ち構えていたかのように、かつての手下やホームレスから仕返しを食らう。悲観したアレックスはついに、窓から飛び降りるのであったが・・・。
  反ユートピアを描いている映画だが、銃が出てこないことは、いいことだ。
  先がとがった物がダメな、先端恐怖症の方には、痛い映画!

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オリジナル・タイトル:A Clockwork Orange|
監督・脚本:スタンリー・キューブリック|アメリカ|1971年|136分|
原作:アンソニー・バージェス|撮影:ジョン・オルコット|下0 80
出演:アレックス:マルコム・マクダウェル|ディム:ウォーレン・クラーク|ジョージー:ジェームズ・マーカス|ホームレス老人:ポール・ファレル|ビリー・ボーイ:リチャード・コンノート|ミスター・フランク:パトリック・マギー|ミセス・アレクサンダー:エイドリアン・コリ|キャットレディ:ミリアム・カーリン|デルトイド:オーブリー・モリス|トム:スティーヴン・バーコフ|バーンズ看守長:マイケル・ベイツ|刑務所の牧師:ゴッドフリー・クイグリー|女医:マッジ・ライアン|

こちらでは、1970年代の、魅力的なアメリカ映画をまとめています。
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