映画「グランド・ブダペスト・ホテル」 監督：ウェス・アンダーソン

華麗な万華鏡を覗き見る感じ。あるいは、電飾きれいなアンティークな遊園地にいる感じ。
色彩の艶やかさ、次々に湧き出るアイデアを組み込んだシーン、予想をはぐらかす突飛でめまぐるしい展開。観る前に、頭の回転を少々速めておかないと、話に置いて行かれる。

話に付いて行っても、置いて行かれても、印象に残るのは、例えば真っ赤なエレベーター、エレガントなホテル、突然現れるグロテスクなシーン、銀世界を突っ走るジェットコースターなソリ、ファニーな登場人物、パターン通りの悪役、高所恐怖症的なＣＧシーン・・・。
ストーリーは特に言うほどの事もないが、シーンがふいにヒョイと飛んで展開が錯綜する。難解ではないが、分かりにくいことを ありがたがる観客にウケルかもしれない。

懸命に作り込んだシーンの、細部を観て楽しむ映画かな。凝り性な監督、ジャン＝ピエール・ジュネの「アメリ」の映画味に少し似ている。
どうしても急いで観たい方以外は、レンタルになってから、暇な時に観る映画だ。大ヒット！と言う売り文句に踊らされないように。

で、予告編だよ

https://www.youtube.com/watch?v=fV3a3Nq-viQ

　　　　

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オリジナル・タイトル：The Grand Budapest Hotel
監督・脚本：ウェス・アンダーソン｜イギリス、ドイツ｜2013年｜100分｜
原案：ウェス・アンダーソン、ヒューゴ・ギネス｜撮影：ロバート・イェーマン｜

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