フランス映画、1960年代。いい映画。
2010年01月02日 公開

古い映画だといって切り捨てないでください。いい映画ですよ。
それそれ、画像をクリックして全文をご覧ください。
今後、当ブログにあげたい’60年代作品は、あと数本かな・・・。そのうち、追加します。
1960

大戦後のパリ、セーヌ河畔。テレーズはこのところ、一人の浮浪者の存在に気を取られている。16年来、行方不明の夫に似ているのだ。
映画は浮浪者に気付いた日から焦燥感に似た心境に至るまでの、テレーズの心の推移をていねいに描きます。

スイスのジュネーブが舞台。映像はモノクロでおしゃれでアンティーク、ベロニカ役のアンナ・カリーナは美人。ぼんやり見流していると、明るさ/憂いが入りまじった きれいなフランス映画。イヤイヤなにトボケタこと言ってんだ!ゴダールだよ!(うんうん、そうそう。)・・・

質素と言っていいくらいにギミックのない映画。人物描写も淡白。あなたをヨイショしません。スリを始めた男が、プロの道を教えてもらい仲間になって稼ぐが、相変わらず無口な一匹狼。セリフがとても少ない。もう少し何か言いたいのを、グッと胸に収めてしまう当時のフランス人。奥ゆかしいというか、・・・

1957年のパリ。 主人公は大学生のアンヌ。
初心で擦れてないアンヌの役柄は、その兄ピエールの友人や、その知り合いに出会いながら、不条理な謎めいた話の進行役(狂言回し)を担っている。
さて、ピエールの人間関係の中で死者が二人出るが‥。
1961

1961年のパリの街並みが、次々とめまぐるしく現れる。街頭を行く人々、カフェにたたずむ人々。パリの住人クレオが主人公だ。シングル盤3枚を出している駆け出しの歌手。クレオはこのところ、腹部に違和感を覚えるらしい。病院で検査した。・・・

アンジェラ役の女優アンナ・カリーナを愛でる映画、あっけらかんに明るいコメディ映画です。
シーンのひとつひとつが、コント、寸劇になっていて、これが鎖状にゆるくつながっていて、映画はこれを自在に繰って喜劇映画に仕上げています。
1962

ナナを演じる女優アンナ・カリーナが、映画全編84分間、ずっと出ずっぱりの映画です。
総じてセリフの少ない中、加えてあっさりした演出のもと、アンナ・カリーナの存在の味が、この映画のイメージを決定しています。カメラは、いつもアンナ・カリーナに寄り添いながらも、彼女の存在感に頼ることなく、素晴らしい撮影を実現しています。

どういう戦争だったのだろうか。第三次世界大戦なるものが勃発し、そして勝利を手にした者も敗者も、極わずかな人々が生き残った。核戦争だったのか、パリの街は壊滅状態。生き残りはパリの地下に避難している。敗者となった人々は、ある実験のモルモットになった。・・・
1963

映像の美しさを楽しむ映画。しゃれた映像。フランスの街の背景がオシャレなんじゃない。カメラワークが軽妙で実に小粋なんです。そして、やはりフィルムで作った映画は、美しい。柔らかな光、金属の輝き。回顧してるんじゃなく、陰影のグラデーションに奥行きと存在感があるんですね。・・・

主人公アランは、この精神科の療養所に住んで3年になる。アルコール依存症だ。診療所は古風な欧州風大邸宅のようだ。アランは将校として立派な仕事をしてきたらしいが、アルジェリア戦争の戦争後遺症か。加えて。アランとその周辺の特権階級の人々の、退廃や繁栄や窮屈さをこの映画は表現している。・・・

フランスの田舎の寂しい一本道、一台のシトロエンが雪 道を疾走する。景色は白一色。モノクロ映像がきれいだ。終身刑の男がサンテ刑務所を脱獄し、盗んだ車で逃走。行方不明らしい。シトロエンを運転するこの男は、一人旅なのか、少なくとも旅の季節じゃない。対向車はほとんどない。男は・・・

大人の映画ですね。語り口がビターです。劇映画なんですが、軸足は少しドキュメンタリー風。当時のフランスは、職の無い若いのが街でぷらぷらしていた。本屋で万引きして転売したり、市場やデパートをめぐって財布の落し物を探したり。バイトも臨時的なのしかなかった。それがサンタ。・・・

4年の刑期を終えても、この男は懲りない。2人で組んだ前回の案件は話がうますぎた。モーリスは刑務所へ。罪滅ぼしのつもりだろう、出所時ジルベールが迎えに来た。そしてまもなく、またジルベール経由で新たにうまい話が来た。モーリスは鉄橋のそばのジルベールの家を訪ねる。・・・

ある日突然に妻から軽蔑され始めた夫の話。たぶん、カミーユには、ポールに対する思いに、以前から徐々に変化があったに違いない。その身近な変容に気付かなかったポール。妻へのいとおしみ、観察力が何か欠けていたポール。
映画は男の思う成功と、女の思う幸せとを対比してみせているように思う。
1964

娯楽映画です。S字カーブが続く北アフリカの山岳地帯。小石をけ散らしながらトラックと大型トレーラーが疾走する。アウトローなフランス人たちの、度胸と、金欲しさの知恵比べと、男の意気を語るトラック野郎活劇。武器の不法輸送を企む運送会社の社長は急きょ流れ者のハンスという男を雇った。・・・

一気に観てしまえるゴダールの映画。向こう見ずな、男と女と男の話。
こういうコメディタッチな映画が、オシャレに見えるところが見どころ。
オディル演じるアンナ・カリーナの魅力がいっぱい。

農村に住む純真な少女マリーが大人の都合に翻弄されて不幸に落ちていく悲劇。
娘を失った地主が清廉潔白で一途なマリーの父に見せた誠意が村人の妬みを買い、村八分になっていく。そしてその弱みに付け入る者。そんな中、地主の息子でマリーの幼なじみのジャックは、マリーを愛し心配するのだったが・・。

夫婦の幸せ、我が子がいる幸せ、そして、めぐりあわせが良い幸せを描く映画です。
万が一、不幸に見舞われても、その悲しみに沈みこまぬうちに、新たな幸せが向こうからやって来るという幸運の人がいる。そんな人の明るい幸せを描いていきます。あわせて、相手の幸せを壊さない寛大な心の持ちようが話をつなぎます。
1965

主人公のレミー・コーションは、フィガロ・プラウダ紙のジャーナリストという肩書でアルファヴィル(α都市)に、銀河を越えてやって来た。アルファヴィルというこの都市、実はα60という人工知能が絶対権力を持ち独裁政治を行っている都市国家だ。α60に逆らう者は、容赦なく処刑されている。彼の任務は、・・・
1966

時は1960年代、パリ・ファッション界で一躍脚光を浴びるモデル、ポリー・マグーを描くコメディーです。でも、オフのポリーはソバカスだらけの普通の女の子、アメリカ人だ。
映画は、ファッション業界とテレビ業界の裏表を、皮肉に描写し笑いを誘うと共に、ポリーの素顔を、そして・・・

思えば、この映画、セリフがとても少ない。
ま、その分、アンヌの表情がものを言う。
そして映像の仕掛けとモノローグ、並びに挿入音楽の絶妙な入り方で、「男と女」はできていると思う。

アンナ・カリーナのための映画。彼女の魅力を歌を楽しんでください。セルジュは広告制作の人たちを率いて、ターミナル駅のホームでモデルを使った写真撮影をしていた。たまたま、そのホームに降り立ったアンナ(アンナ・カリーナ)は、撮影アシスタントとぶつかって、メガネを落とした。後日、・・・

1965年の、20歳前後のパリの男女を描く映画です。
主人公ポール役のジャン・ピエール・レオ(当時21歳)や綺麗な女優さん達、そしてファッションやパリの街角をモノクロ映像で描いています。
映画で流れるフレンチポップスは、かわいいボーカル、軽いリズム。これらが本作の魅力のひとつと、すなおに言ってもいいでしょう。ですが‥。

舞台は、出発点のパリと、到着点のアントワープの街、それにアントワープへ向かうヨーロッパ横断特急の車内。
物語は、ある組織が、パリからアントワープへ麻薬を運ぶにあたって、運び屋担当としてエリアスという素人の男に目星をつけたことから始まる。
1968

みっちり作り込んだ映画もいいが、この映画のように、一筆書き風というか、風任せというような映画も、風合いがあって、いい。この映画、筋ってほどのモノもない。その場そのシーンで、何かしらの機微を、さらりと感じられれば、観て良かった、ってことになる。兵隊をクビになったアントワーヌは、職探し。・・・

キリスト教徒巡礼の道。フランスから巡礼を始め、途中で知り合ったピエールとジャンは、できるだけヒッチハイクでラクしたいが、車はなかなか止まってくれない。フトコロも寂しい。たき火して野宿する。なかなかワイルド。ふたりとも、映画の挿入シーンに付き合えるぐらいの暇は十分あるらしい。・・・
1969

「影の軍隊」とは、ナチス・ドイツに抵抗するフランスのレジスタンス。
物語は、主人公フィリップ・ジェルビエの逮捕、収容所収容、連行、脱出、再逮捕、射殺寸前の脱獄を軸に、部下たちの生死を描きます。
こちらでは、イタリア映画の特集をしています。
ここでは1940~1950年代の洋画を集めました。
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